あらすじ
外資系企業で15年活躍し、現在はプロジェクト・マネジャーとして数百人の部下を抱える著者が「深く、速く考える」ために作り出したメソッドを公開! 2本の線を引くだけで、あらゆる問題がシンプルに解決できる。
★2本の線を引くだけで、頭がすっきり。思考のスピードが爆速になる!
・頭の中がごちゃごちゃで、仕事が前に進まない
・次から次へと問題が起こって、スケジュールが遅延している
・アイデアが出てこない
・上司から、膨大なデータを整理しろと言われて困っている
あなたは、こんな悩みにぶつかっていないでしょうか?
こうした複雑な問題を一瞬でシンプルにしたいなら。
紙に、2本の線を引いてみてください。
問題解決、アイデア出し、コミュニケーション、資料作成……
あらゆる場面で「思考のスピード」が格段に上がり、最速の時間で最大の成果をあげることができます。
★日本IBMで15年間活躍する著者による、独自メソッド!
著者は、日本IBMエグゼクティブ・プロジェクト・マネジャーの木部智之氏。
木部氏は新卒でIBMに入社以来15年間、ずっと「トラブルプロジェクト」にかかわってきました。
人が足りない、スケジュールが迫っているなど、問題が山積するなか、
目の前の状況を解決するために生まれたのが
「あらゆる問題を、タテとヨコの2軸で整理して考える」=2軸思考という方法でした。
2軸思考は「世界一シンプルなフレームワーク」。
何よりのメリットは、難しいノウハウは一切必要ないということです。
生まれつきの頭の良さや仕事経験なども関係なく、誰でもすぐに実践することができます。
2本の線さえ引ければ「3C」とか「PPM」のような
コンサルタントが繰り出す小難しいフレームワークを覚える必要はありません。
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Posted by ブクログ
問題解決にあたって、何からどう手をつけていいか、
全くわからない、ヤバい、時の本。
3.5~8点。四捨五入で4点。
●原則
[原則①]考える枠を決める
[原則②]全体像を捉える
[原則③]ムダに考えない
●3つの二軸
□マトリクスタイプ: 井
特徴:
「全体を整理・俯瞰できる」
→先ずはこのタイプを使ってみる。
活用:
・問題の全体像を捉えたい
・目の前の雑多な事象を整理したい
・複数の選択肢から意思決定するために
優先順位をつけたい
□4象限タイプ: +
特等:
「ポジショニングや全体の分散の傾向を捉える」
→整理や分析後、戦略を立てるときに。
活用:
・バラバラに散在している事象のポジショニングを
整理したい(何が優れているのか等)
・どの象限にどのようにデータがまとまっているか、
散在しているかを把握したい
・ポジショニングごとに戦略を考えたい、
課題を洗い出したい
注意:
軸を絞る際に仮説を立てる必要あり。
□グラフタイプ: L
特徴:
「変化を表したり捉えたりする」
活用:
・売上データを年ごとの時系列で分析する
・売上向上の3つのアクションの効果を示す
・店舗の売上構成の変化を捉える
注意:
軸を絞る際に仮説を立てる必要あり。
●活用例
・部門の売上が近年、少しずつ落ちている。
商品ごとに課題を洗い出した上で、
売上が低下している原因を究明し、
解決策を検討する必要がある。
・業績が芳しくない組織のマネジャーにアサイン
された。
早々に組織を立て直した上で、メンバーを教育する
必要がある。
・後数か月で新システムがサービスインするが、
ここ数週間で遅れが出始めた。
システム開発の責任者として原因を突き止め、
遅延を解決する方法を見つける必要がある。
・新卒採用イベントで社員代表としての 20 分の
プレゼンテーションをする。
発表内容を考える必要がある。
・マーケティング部として商品の選択と集中を行う
ことになった。
どの商品が伸びていてどの商品が不振なのか、
また過去と比較した推移はどうなっているのかを
まとめたうえで、不振の定義~集中の結果までを
報告する必要がある。
(この場合、先ず自社商品の売上構成を把握するため
に四象限でまとめ、その後、上位20%の主力商品
に関する売上推移を把握するため、折れ線グラフを
つくる。)
□Point
・いま考えるべきではない枠をグレーでぬりつぶす
ことで、枠の中で重要度の濃淡がつき、必要のない
部分を考えなくて済むようになる。
・時間をかけて定量データを取得・集計するのか、
定性的にクイックに評価をするかは投資対効果の
観点から考える。
(部門の商品の売上に関する事象であれば、
ほとんどの人が売上データを感覚的に把握して
いるため、定性的に短時間で課題とアクションを
検討するというアプローチを取ることも可能。)
・データを眺めていると、どこかに偏っていたり、
そこだけ増えていたり、急に減っていたりする
特異点がある。ここに注目する。
・業界平均のデータを入手できた場合、そのデータ
を同じグラフに入れて比較する。そうすると、
自社商品がマーケット全体のトレンドに乗って
いるのか、異なる動きをしているのかが分かる。
・視点を変えるため、同じ数字であってもあえて
別のグラフを作り、違った角度で見る。
セレンディピティの可能性を探る。
・20 個の商品グラフを全て書く必要はなく、
特異点を3個等、絞り込んだうえで、その他は
平均グラフで示す。
□練習
・新聞の図表、プレゼン資料、企業の決算発表等、
目にしたものの「構造」を2軸でまとめてみる。
・一度シンプルな図にまとめた上で報告する。
・(二軸ではないが)ピラミッド思考で聞き、話す。
□応用例
・「空・雨・傘」―「事象・課題・アクション」を
考える際に二軸でまとめてみる。
・PPM(Product Portfolio Management)―
「市場成長性とマーケットシェア」を考える際に
二軸でまとめる。
・標準偏差 – セグメントの異常値を考える際に
四象限の中心から、距離のグラデーションでまとめ る。
・ヒートマップ -四象限データが超巨大なときは
表示を縮小したうえで、「特異点」を見つける。
□その他
・本の後半にはマトリクスの活用写真が多数ある為、
見返すときはパラ見したほうがbetter.
□Action
・上司から資料作成の予定を聞かれ、急いで出す、
と答えるケースが結構ある。
この場合、上司が求めているのは急いでほしいので
はなく、スケジュールの全体像を求めていることも
ある。自ら全体像を描きながら作業し、すぐ答えら
れるように。
・スケジュールが遅れてしまうほとんどの場合は、
スケジュールを「ざっくり」捉えているため
細かいタスクごとの遅れを把握できていない、
問題を特定できていないという状況にあるから。
このタイミングでマクロマネジメントから
マイクロマネジメントへとシフトし、
項目ごとに管理する。
・上司が一回聞いただけではわからない説明を
している場合、話があちこちに飛び、話す内容に
関する構造をとらえられていない、ロジカルに
考えられておらず、 図にまとめられない可能性が
ある。一度図に落としたうえで話をしに行く。