あらすじ
血筋はあっても金はない。貧乏貴族ミハルコ男爵は従者ロボットランパチカと、旅の途中で出会った吟遊詩人ノンシャランを引き連れ、“理想の乙女”を探しもとめていた。男爵の遍歴もいよいよクライマックス。思わぬ方法で理想の乙女と結ばれたところまでは良かったが、故郷でとんでもない事態に…。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
眉目秀麗文武両道、その名も高きスパロウランド領主ミハルコ男爵の宇宙を股にかけた壮大な大旅行記もこれにて一旦終幕。
最終盤で怒涛のように色々な事が起こり、もろもろ収まるべきところに収まった素晴らしいラスト。
てっきりアースライト姫に会って終了のつもりでいたので、そこからの御都合院を巻き込んだ宇宙の因果を揺るがすなんやかんやが、なんというかもうとっても良かったです。
個人的には第33の冒険の’バスの恋路を助ける’という摩訶不思議な話のセンスが好き。先に断っておくと魚のバスではなくて乗り物のバスの方です。交尾によって子孫を残すのです。
第30の冒険の幻のような余韻もまた良い。
地球から連れて来ちゃった彼は⁇そういえば伯父上は?と気になる部分もあるにはありますが、男爵のバラッドはまだまだ続くのでいずれ何とかなるのでしょう。
男爵同衾記念にまつわる金の板が、いつか地球にも飛来してくる事を祈りつつ本を閉じます。
1刷
2022.2.5
Posted by ブクログ
最終巻。壮大で細やかな、大ホラ小ホラに満ちた世界が順調に心地よく、しゅっとはしていないけど奇骨ある、男爵たちの言動がまたすてき。滋味のある娯楽作でした。満足。
Posted by ブクログ
「男爵にふさわしい銀河旅行」完結の第3巻。
あれよあれよと旅行記が一大叙事詩になってしまいました。ラスボスの存在って大事。大団円を迎えたミハルコ男爵御一行様ですが、何よりも大団円を迎えたことに一安心です。「大砲とスタンプ」のように、たまにすんごいのぶっ込んでくるから油断ならない。
タイトルの『ふさわしい』は、男爵というには力不足だったミハルコが、役不足にしてしまうまでの成長記みたいな意味合いだったのかな。
ランパチカが同衾、同衾と連呼するのがたまらなくエロい。
同衾というワードが意味する行為は分かりきっているのだけど、直接的でないという隠されたエロス。それを無機物であるランパチカがいうから、余計にエロい。
萌え、ってこういうこと?