【感想・ネタバレ】黒船の世紀 <外圧>と<世論>の日米開戦秘史のレビュー

あらすじ

戦争に至る空気はいかに醸成されたのか。黒船以後の<外圧>と戦争を後押しした<世論>を、日露戦争以後多数出版された「日米未来戦記」と膨大な周辺取材から炙り出した、作家・猪瀬直樹の不朽の名著。

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Posted by ブクログ

第二次世界大戦とは何だったのか?いや独ソ戦、独英戦は、日米の戦いとあまりに距離も遠く性質が違うものなので太平洋戦争=大東亜戦争とは何だったのかという疑問は子供の頃から頭を離れなかった。また日本中のインテリが集まってあの戦争を総括できていないので、俺ごときが考えても仕方ないと諦めていた。
この本は、あの戦争は近代ヨーロッパ文明に対する日本のアンチテーゼが根底にあったことを示していると思う。日本でも朝鮮や中国とタッグを組んで西欧に対抗しようという勢力はあったが、アジアはアジアでバラバラで纏まりがなく、ついに日本は中国を侵略してしまうのであった。日米の工業生産力が4:1といわれていて負けることは必至であったあの戦争の片棒を担いだのは日本の世論とそれを煽るマスコミ・ジャーナリズムがあった点もこの本の重要な一部となっている。

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2022年08月07日

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