あらすじ
人々から恐れられ、あがめられていた妖怪も時は平成、絶滅の危機に瀕していた――。由緒ある寺の末息子・恵留はある日、父のぎっくり腰で寺が代々請け負っている妖怪の結婚相談を代理で務めることとなる。とはいえ妖怪に関して全く無知で、補佐役の妖怪・白澤のシロにも呆れられる始末。そこで、同じ大学の美人な変わり者・軽井沢小町に助っ人を依頼することに。奥手の天狗、強面のデブ猫妖怪、束縛の激しい雪女……一筋縄ではいかない彼らの縁結びはいったいどうなる!?
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
様々な妖怪との出会いを通じて、主人公の恵留くんも自身と向き合って成長していく物語。
誰かを愛するというのは、相手のことを理解したいと思う気持ちから始まるのだなと感じた。
これは恋愛に限らず、他者理解の全てのスタートラインとも言えるかもしれない。
そのとき、他者を通じて、自分が何を求めているのか、何を嫌だと拒否しているのか、ということを改めて深く知ることで、相手に対して優しくなれるのだと思う。
縁で結ばれた相手だけでなく、自らもまた、そこに幸福感を見出せたとき、さらに縁は別の場所に繋がっていくのだと感じた。