あらすじ
ブッダやイエスの教えは、実は“誤解”されている!?
「世界四大宗教」(仏教、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教)を哲学の視点で解剖する―。
200万部超!作家による、刺激的な「宗教原論」。
●なぜ宗教は簡単にわからないのか
●宗教組織に属するメリット
●「食物タブー」を考える
●「神の言葉」と「ドグマ(教義)」
●誤解されているシッダールタの教え
●「この世の終わり」の本当の意味
●イエスが示した「救われた人間の平安」
●言語の分節化作用
●“比喩”と“暗喩”が「聖典」を理解するカギ etc.
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
期待していた方向性ではなかったので、9割がた読み飛ばしたのだが、目の覚める一文と出会えたことは幸運だった。
「世界観」が与えられる。それは直感的に理解できた。自分の精神的視野の枠組みを決めたもの。それが自分にとっての宗教なのだ。
★★★★★
宗教に属することのメリットで、自覚されにくいけれども最大なものは、ある程度まとまった世界観が与えられるということだろう。
つまり、その宗教が与えてくれる価値観でこの世界を理解してすませることができるのだ。したがって、世界はカオスでも不条理でもないことになる。世界の因果と理由と結果が決まっているからだ。
そういう固定点が与えられればどうなるか。そこからのみ世界を眺め、世界についてあらためて自分で考える必要がなくなるし、いちいち疑問を持つこともなくなるのだから、信者には一種の安心がもたらされる。
しかし、同時にそれは思考停止でもある。この思考停止と、付和雷同や怠惰とは地続きになっている。