あらすじ
人はどうやって、最愛の人を失った事実を受け入れていくのだろう。自由の寂しさに戸惑い、母を思い涙を流す日も。7年の介護生活を書いた前2冊から選んだエッセイに、母を見送ったのちの日々を書く32編を新たに加えた介護、見送りエッセイの決定版。
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Posted by ブクログ
読んだのは二度目だと思う。たぶん。
有名人、著名人、文化人の手による肉親の介護&看取りの実録本の類いは少なくなく、いずれも「表現のプロ」の手に掛かればどれもそれぞれ興味深く読むことが出来る。しかしこの著者の書には、やはり彼女ならではの個性というか、感性が滲み出ているように思えた。独特の詩情、とでもいうのだろうか。
考えてみれば、今の僕より若い当時から、今の僕の母より若い母親を自宅で、しかも仕事を続けながら介護し、看取ったという、大変な体験談。同じ環境で在宅の看護に携わる全ての「同志」たちへの強力なエールとなり、バイブルとなったであろうこと、想像に難くない。
肉親を在宅で介護する人にとっては、年齢性別問わず必読の一冊だと思う。