あらすじ
零戦、維新の三傑、家康四天王、五街道、六歌仙、利休七哲、八丁堀、旗本八万騎、加賀百万石などなど……。歴史の中にはじつに多くの数字が見受けられる。その数字のみを集めたのが本書である。全体は「社会編」「人物編」「文化・生活編」「戦後編」の四つの章で構成され、それぞれに数字のついた語句とその説明がされている。たとえば「一所懸命」の項には、「中世の武士が、一族郎党が生きていくうえで絶対に他に譲れない土地のことを『一所懸命の地』と呼び、命がけで守ろうとしたことからきている」とし、転じて「一生懸命」となったという説明がある。また「八丁堀」は時代劇でお馴染みの名前であるが、その項には「江戸の京橋川と隅田川を結ぶ堀割で長さが八丁だったことから名がつき、その地に町奉行所の与力、同心の組屋敷が置かれて彼らの通称となった」とある。数字から日本の歴史を見ることを楽しみながら、知らずしらずに知識が増えていく一冊といえる。
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Posted by ブクログ
“守破離” 数字で楽しむ日本史
少しずつしか読めない活字と触れ合う時間、ほんの少しの時間を利用して読書タイム。
今回は”数字で楽しむ日本史”だ。
“守破離”
「守」というのは、基本となる教えを忠実に徹底していくことであり、ひとつのことに集中し、繰り返し継続しながら取り組んでいく段階のこと。
自らを型にはめ、師匠の教えをしっかり守って、文字や言葉では伝わらないものも含めてしっかりと身につけて行き、さらに、そのことを堅苦しいと感じるエゴをも超えていく。
「破」は、「守」で身につけた基本に自分のオリジナリティを加えていく段階。
指導者の教えを“破る”ことになっても、自分で独自に工夫したやり方を試していく。
「離」 は、茶道や剣道の場合、指導者のもとから“離れる”という意味であり、「守」・「破」の段階で学んだことを生かして、自分自身のオリジナルの道を探究していく。
(“守破離”の言葉は世阿弥(猿楽師)ではなくて江戸千家・川上不白の言葉の由。)
実際は“守ハマモル、破ハヤブル、離ハハナルと申候。(不白筆記)”,“守は下手、破は上手、離は名人。(茶話集)”とのこと。その先人、千利休の歌もあるようです。「規矩作法 守り尽くして 破るとも 離るるとても 本を忘るるな」(利休百首)
“守破離”はあらゆる分野に通じる言葉である。武道・学問・音楽・経営そして親子関係までもそうである。
物事の意味を弁えながら進んで行くことが出来るならば、素晴らし事だと思う。実際には暗中模索である事が多いのであろうが・・・・。