【感想・ネタバレ】損をしない会社売却の教科書のレビュー

あらすじ

M&Aの進め方を正しく理解してもらい、最高の結果を得てほしい」事業承継M&Aは後継者のいないオーナーにとって一生に一度のことであり、失敗は許されません。一口にM&Aといっても業者によって対応や手法は様々で進め方がかなり違います。
大企業と中小企業でもM&Aの内容は変わってくるので、業者任せでは大切な会社を買い叩かれることも少なくありません。オーナー経営者にとって、会社の売却は人生後半の大仕事です。本書では、業者に丸投げするのではなく、M&Aをしっかり理解しながら最高の結果を生む方法を、事例をまじえてお伝えします。

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Posted by ブクログ

著者(江野澤 哲也)の人柄が滲む良書。タイトルの通り、売り側視点ではあるが、買う側にもとても参考になる。
●年商1.5億以下になると業種不問で買い手は僅少。小規模だと要はレバレッジが効かないからだ。「時間を買う効果」もないし、「企業文化適応時間、労務他簿外債務等のリスク」「大小に関わらず一定の手数料と手間」はあるのでROIが低い訳だ。
●仲介方式、民法の双方代理。中立性が求められるが、不動産売買のようにフォーマットがない(3%とか)よって、売り買い双方と契約するが、好条件な方に作為があったり。相対取引(1対1)・ビッド取引(1対N)・クローズドビット取引(1対限定数N)、情報漏洩、比較優位等メリットデメリットはある、※ビッド取引は著者語で入札とかオークションとかの意味。
●レーマン(リーマン)方式、M&A取引における成功報酬体系で、取引金額(移動した資産の価格など)に応じて報酬料率が逓減する仕組み、5億以下5%、10億~50億は3%、100億以上1%、★企業価値(EV)の算定方法:(1)ネットアセットアプローチ(財産価値算定、BS、過去)、(2)マーケットアプローチ(同業他社比較、PL、現在)、(3)インカムアプローチ(CF、未来)、(4)年買法(1)2)3)の合わせ技で時価純資産にのれん代として利益の数年分を足す、PLBS、過去現在未来)、上場企業のM&AにはPER(Price Earnings Ratio)で見るが非上場は、EV/EBITDA を使う。 
●最終局面:基本合意書は本契約前の仮契約としての意義あり。金額も明示しておけば、売り手買い手とも覆せなくなる。(逆にいえば、基本合意なしで進むと覆される可能性もあり)。最終合意書には抜け漏れ注意。大型案件のように弁護士が終始臨席ではないので入念な確認を。

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2019年02月28日

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