あらすじ
ニッポン放送アナウンサー・吉田尚記と、予防医学研究者・石川善樹が「幸せに生きるための技術」を探ってとことん対話。恋愛や結婚、感情の取り扱い方…など誰もが気になるテーマの方法論を科学哲学の観点から提案!
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Posted by ブクログ
無邪気で好奇心に溢れた子供のようで、しかし自己を深く分析し感情を確実にコントロールし、人類の知に挑んでいる石川さんが非常に魅力的だった。
(結婚に関する考え方は興味深いうえ、少し笑って、なんだか気が抜けてしまうものだった)
幸せとは心理学的に、「快楽」「意味」「没頭」の3種類があるという。
『死刑囚が一番認めたくないことは「自分の人生に意味がないかもしれないということ」』であり、一方で『生きることの意味がないかは、とりあえず生きてみないとわからない』ものであり、『生きる意味より死なない理由を探せばいい』という。
結局、自分の生きる(人生の)意味がわかれば幸せなのだろうけれど、それには時間がかかる。かかっていいのだ。自分が何をしていると楽しいのか、自分を分析して、抽象化することで、人生の「軸」が見えてくる。
自分を深く知ることで、自分にとって楽しいこと(=「快楽」)を見つけ、それに「没頭」し、時に不得意なこともやっていくことで、知を得ていく。
するといずれ、自分の人生の「意味」を知ることになるのだろう。
自分の人生を歩み始めるのは50歳ぐらいからでいいんじゃない、と石川さん。
前向きで、熱くなれる一冊。
Posted by ブクログ
予防医学研究者 石川善樹さんと、
ニッポン放送アナウンサーの 吉田尚記さんの
対談形式の本。
まず幸福ってあやふやあいまいなものを科学的に考えるって視点が好きだ。
知らなかった言葉といか事は
「意思決定の回数」
意思決定できる回数って決まってるの?まじ?
一日の回数使い切っちゃうとぼーっと集中できないくなるって。。。。ええ?
「感情のチェックリスト」
どんな感情にも意味はある。重要、てか最強なのは感情のコントロールではないんかい、っていうことで、ネガティブ感情6、ポジティブ感情6のチェックリストに基づき「最近恐怖感じてないなぁ・・」ったらホラー映画見る、とか。
そうして、自分を突き動かすような強い感情はなんなの?って探していく作業。
自分の感情を分類、分析してくんだほえーって。
この中のポジティブ感情のひとつ、「誇り」ってあんまり感じることないんだが。
「自分の欲望に忠実に」
これが一番ひっかかったワードだった。人の評価で幸せを決めてんじゃねえってことだろうね。ウレシイ、カナシイは自分の生理が決めることだ、みたいな記述があって。変人って言われることがなんだってんだ、あれをやりゃよかったんだ、そうやって人生の最後に思わないように生きなきゃ・・・って。
最後に、勉強?のワールドは3つから5つあった方が良い、ってことで、これは多様化を生んでそれらがつながってった先にすんごい発明があるかもしれない、ってことかな、これはその一本職人道、みたいな道を行けないって悩んでた自分には朗報だったかもしれない。
Posted by ブクログ
解釈論や精神論ではなく科学的観点から、「そこそこじゃない人生」にたどり着くための方法論を示してくれている本。予防医学研究者の石川善樹さんとニッポン放送アナウンサーの吉田尚記さんの対談形式。
”究極のゴールは「朝ワクワクして目が覚めて、夜満ち足りた気持ちで眠れるか」”
初っ端に出てきたこれがもはや1番印象に残っている気がします。そんな1日を送れたらなぁ。まず朝ワクワクして目が覚めることなんてないし、できることならずっと寝てたいもん笑。夜はやり残したこととかチェックできてないコンテンツとかが気になって、満ち足りた気持ちとは程遠い。
そしてこれからの時代で「幸せ」になるためには、感情をモニタリングして欲望を発見し、それを忠実に追いかける「自分の感情と向き合う力」が必要なんじゃないかと石川さんは言います。これはまさに最近の自分のテーマでもあって、ふとしたときに「自分は今何を感じているだろう」と考えるようにしてるんですが、本当の感情を見つけるのって難しい。
ハーバード大学の意思決定センターでは、以下のように感情の分類がなされているそうです。
ネガティブ:怒り、イライラ、悲しみ、恥、罪、不安/ 恐怖
ポジティブ:幸せ、誇り、安心、感謝、希望、驚き
これをチェックリストとして、自分が最近どの感情を感じ、感じていないのかをモニタリングしていくと、感情の偏りがわかって面白いのだそう。
そして「感情と思考は結びついており、様々な感情を持った方が世の中を色々な角度から見ることに繋がる」「すべての感情には、いい悪いじゃなくて役割がある」という石川さんの言葉は、「ポジティブな方がいい」という雰囲気のなかでネガティブ感情をニュートラルに捉え直すことに繋がるなと思いました。
感情の話で言えば、習慣化が上手い人は感情のコントロールができる人だという話も興味深かったです。
習慣化の過程では、
何かを始める時:希望か恐怖
↓
継続:ハッピー、エンジョイ
↓
習慣:何も感じない
というような感情の変化があるそう。継続に何か楽しい気持ちが必要というのはなんとなくわかるとして、何かを始めるときの気持ちは希望か恐怖というのが印象的でした。私自身、不安とか後ろ向きな理由から何かを始めることが多く、それを楽しむという形で継続させるのが難しいなと思っていて、楽しいポイントを見つけるとか、その辺りのコントロールが上手くなりたい。
また、思い悩むことが趣味なんじゃないかってくらい色々考えている現状の意義を感じさせられるような部分もありました。
人が成長するってときは、「積み上げていくことによる成長」と「ゆらぎからの学び」の両方がある。
大学入ってから、ゆらぎからの学びを得ていた気がします。今となってはもっと早くにゆらぎを経験したかった気持ちも若干ありますが、高校までの積み上げ型の勉強タイプも好きだったし、積み上がれば積み上がるだけ嬉しくて頑張れた。大学に入り、上には上がいるとか、そもそももうその軸では判断されませんよみたいな環境の変化があって、高校までの勉強みたいなのだけじゃダメなんだなとか、自分は何が得意なんだろうとかゆらぎまくって、だからこそ得られたものも大きいのかも。
その他印象に残った文章をいくつか引用。
”深刻になっているときって、視野が狭いんです。”
”将来のために夢を持つんじゃなくて、「今、ここ」の意味を増すために、夢を持つ必要がある。”
”人生を因果ではなく、因縁としてとらえること。”
もちろん科学的に幸せになる方法も書いてあったんですが、それと同時に、科学的側面からみた説明を読んで物事を捉え直すことによって、幸せに向かうマインドをつくっていくための本でもあるような気がしました。
Posted by ブクログ
幸福論に限らず、雑談的に多分野を二人の才人が語る。具体的なノウハウを学ぶ本ではなかったが、お二人の知的な語りを楽しむことができた。
石川さんの婚活の話は必読。最強の恋愛論?
Posted by ブクログ
語り尽くされたと思われる幸福論だが、本書ではとても新鮮な意見を知ることができた。
二人の対談で本書は進むが、個人的には石川さんの意見はどれもおもしろいなと思う。
・幸福の究極のゴールは朝ワクワクして目が覚め、夜満ち足りて眠ること。
・感情に必要のないものなどない。怒りは楽観思考を生み、恐怖はロジカル思考を生む。
・人は3つの異なるコミュニティから同じものを勧められると響く。
・幸せの科学的な定義は快楽、意味、没頭の3つ。
・多くの人が幸せの先のばしをしている。
これらの主張はものを考える上助けになるものだと感じた。
また本書は対談という形式だからこそ、ものすごくサクサク読み進められたと思う。
Posted by ブクログ
まさに期待通りの良著。とても読みやすい対談文書のなかで、科学的見地から幸せになる方法、考え方を具体的に提示してくれる。生物学から本質的に捉え直す示唆など、興味深い内容ばかり。
漠然と幸せになりたいと思っている人はまず読むことをおすすめする。
Posted by ブクログ
何となく、殿方向けの印象。ちょっとこうはいかないかなあ。
どういう感情で動くかは人により違う。自分のは何か。どういう感情なら頑張り切れるか。感情モニタリング、忠実に追いかける。欲望が変わるとコミュニティも変わる。世界は変わると思えることが夢中でいるためにも大事。行けそうじゃないか、という感覚。
感情のチェックリスト。ネガティブ。怒り、いらいら、悲しみ、恥、罪、不安恐怖。ポジティブ。幸せ、誇り、安心、感謝、希望、驚き。
生きる意味より死なない意味が大事。
好きをベースとして得意なことを見つける。得意なことを身近な人に認められるところまでやる。ある程度まで得意なことをやったら不得意なことをやる。専門性より無知を使う。コンセプトはあったほうが生きやすい。チェックリストをつくるのがPDCAでは難しい。どれが多いか。どれが動かすか。
Posted by ブクログ
自分にとって、あくまで「自分にとって」何が楽しいのかを真剣に考えてもいいんだなぁ、いや、むしろそうすべき、って思いました。 50歳からが本番、嬉しい。 サーになりたい後輩、最高! 全てない、と思ってれば、普通にあるだけでありがたい。うん、著者のご指摘の通り仏教的でしょうか。 軽いようでなんか深遠で、再読が必要な一冊となりました。
Posted by ブクログ
「予防医学」の学者石川さんと、ニッポン放送の吉田アナウンサーによる「人生を幸せにする方法」についての対談です。科学的に、とタイトルに入っており、予防医学に基づくコメントは挟まれるものの基本的には肩肘張らずに気楽に読める本です。
表紙が化学室にいるっぽい女子高生なのですが、内容的にはあまり関係ない印象でなぜこんなデザインにしているのかは良くわかりません。中高生向けの本だ、ってコトでしょうか。
対談集ではありつつ、吉田アナウンサーが石川さんに質問しながら知識を引き出していくのが基本線。吉田アナウンサーがテンション高めに相槌を打って深いやり取りが生まれていく一連の流れは、雰囲気が良さそうでこちらもリラックスして読み進められます。
少しとりとめがない印象なので、厳密にタイトル通りの内容を求めると肩透かしをくらうのではないかと。逆に、それこそ吉田さんの専門分野のラジオを聴くような感覚で読めば、面白い豆知識をポジティブに受け取れそうです。
ちなみに豆知識自体は石川さんが「知っていること」という印象で、予防医学に限らないもの。点と点を繋いで線に…ってのはジョブズだし、人の繋がりと情報伝播の関係も別の本で読んだなぁと思いながら、楽しく読めるためになる雑談というのは、それはそれでありがたい存在です。
Posted by ブクログ
科学的と書かれている割には そんなに 堅苦しくなく むしろゆるすぎですが。 科学者・石川善樹さんの 変人っぷり。 よく奥様が うんと言ったなぁ という ド直球プロポーズ笑えます。 笑って少し幸せになりました
Posted by ブクログ
<目次>
第1章 人生の問題は、科学でどうにかなりますか?
第2章 「感情」について科学的に考えてみた
第3章 これから生き抜くために、何を勉強したらいい?
第4章 科学的に見ると、恋愛と結婚って何ですか?
第5章 幸せに生きるには多様性が必要だ
第6章 人生の幸せは科学で分解できる
第7章 「幸せに生きる方法」が見えてきた!
<内容>
ニッポン放送のアナウンサー(かなりヘンな人)と予防医学研究者(こっちもかなりヘン)の対談集。対談集なのでさっくり読めるが、内容は意外と濃い。現在の世界の科学は、人間の「感情」を分析していて、心理学はもとより行動経済学とかこういう分野にも進出している。この本は宗教的要素はほとんどなく、そうした「感情」を分析し、「幸福」について考えているもの。むろんこの本だけでなく、どっかで裏付ける必要はあるが、読んだ感じ、やってみる価値ありと思う。例えば、「恋愛」はどうしても過去を考えがち(「好き」だったから告白するとか…)だが、そうではなく未来を意識する(僕と付き合えばこうなりますからとか言う)。なので、セールストークは、「僕とデートするならどこに行きたい?」とか、「食事は何がいい?」とか聞く。この聞き方も、心理学的に言うと「クローズドクエスチョン」ではないので、とても有効だ。まあ、科学者の方は、科学者なので(?)恋愛についてもしっかりと研究している(過去30年分の女性誌を読んでみたり)。あとは、幸福な人生を送るためには、3つから5つの専門分野を持つといい、というのは至言でした。
Posted by ブクログ
対談形式の本で、読んでいると何となく楽しい気分になってくる。
変えようという意思が大切。
夢は将来のためでなく今の意味を増すためにある。
幸せとは、朝ワクワクして目覚めて、夜満ち足りた気分で眠れること、ごきげんでいられること。
Posted by ブクログ
私の苦手な対談形式の本。最初は読むのやめようかなーと何度も思ったけれど、読んでいくうちに面白くなって最後まで読み切りました。最終的には、すごく刺さる言葉がいろいろと見つかりました。
「こうなりたい」という欲望ではなくて、自分がどのような状態でいたいか考えることが大事
本当は自由であるはずなのに、どうして自由にやらないのか?
これからの時代で「幸せ」になるためにはどうしたらいいんだろう。
「自分の感情と向き合う力」
「自分の欲望に忠実になること」
最終的にたどり着くべき目標はどこかわからないけど、「あ、それ行けそうじゃね?」って感覚を持てることが重要
「世界を変えようと思うなら自分が変わればいい」
①まず「好き」をベースにして、得意なことを一つ見つける。②ある程度まで「得意」で進んだら、不得意なことをやってみる。
将来のために夢を持つんじゃなくて、「今、ここ」の意味を増すために、夢を持つ必要があるんですよね。
実現するかどうかより、進むべき道があることが希望となり、生きていける。
自分はどんな状態でいたい?に素直になって、じゃあどんな行動をする?と考えて今日1日を乗り切ってみよう。
Posted by ブクログ
予防医学者 石川善樹という人物を知りたくて読む。ニッポン放送の吉田尚樹との対談集。人は何を糧に幸せに生きようとしているかの雑談集と言った感じ。科学と人生との関係性をいろいろな観点から話を展開するあたりがとても発想が豊かで、何かの枠にはまり込まない性格の持ち主と推察した。
Posted by ブクログ
アナウンサー・吉田さんはきっとエネルギュシュで魅力ある人なのだと思う。しかし学者との対談、という意味では自分の意見が前に出すぎていて肝心の「科学」を全然引き出せていないと感じた。
新書だったら許せた、が印象。
Posted by ブクログ
心に響くフレーズ!
①「人生で一番身につけるべきは、感情のコントロール。人生の最終目的は、ごきげん」
②「心理学的には、幸せは3種類。快楽・意味・没頭」
③「偉大な発見はいつも「普通」を問い直すところから生まれる」
④「世界は変わると思えていることが、夢中でいられる一番重要な点です」
Posted by ブクログ
科学的見地から幸せになるにはどうすればいいかを明確に示しているのかと思いきや、対談形式で思ったよりふわっとした内容だった。
世の中には、見ようによってはいくらでも違う解釈ができるということを首尾一貫して書いている。
中でも個人的に良かった内容は以下。
結婚とは、ラッキーなことに毎日一緒にいてくれる相手がいるくらいに思った方がいい。
好きをベースに得意なことを一つ見つける。ある程度まで得意になったら、不得意なことをやってみる。
5つくらいの専門分野をもって、それを組み合わせくらいが今の時代にあっている。
自分のコンセプトみたいなものを持てば、幅が広がる機会が増える。今月のテーマはこれ。みたいな風にいくと、普段見向きもしないものに目がいくかも。
Posted by ブクログ
所々なるほどなあという言葉があった。
「何かをしてあげる、何かをしてもらうでもなく、ラッキーなことに毎日一緒にいてくれる相手がいると思えるといい」
「ないからスタートすると感謝しか生まれない」
Posted by ブクログ
予防医学研究者の石川善樹氏と、ニッポン放送アナウンサー吉田尚記氏の対談集。
正直な感想としては、お二人の盛り上がりについて行けない部分が多く、イマイチ理解しづらい部分は多々あったが、参考になる箇所も多少あったので今後のために記しておきたい。
・急激なストレスの後のリラックスはゾーンに入りやすい
・人は下を向くとネガティブになり、上を向くとポジティブになる
・問いを生み出す能力が必要
・意思決定の総量は限られている
・期待するから怒りや悲しみが生まれる