【感想・ネタバレ】海を抱いたビー玉~甦ったボンネットバスと少年たちの物語~のレビュー

あらすじ

「心」を持ったボンネットバスの奇跡の旅。

運転手の親子に愛されたことで「心」を持った瀬戸内海の小さな島のボンネットバスと、手にした者に勇気を与える不思議な青いビー玉が、時代を超え、運命に導かれながら旅をしていくファンタジー。
旅は、懐かしい昭和40年代の瀬戸内海の島から、大震災に見舞われた山古志村へ……。
少年と、バスと、少年の心を持った魅力的な大人たちが、「生きることの美しさ」を優しく語りかけてくれる、事実をもとに描いた奇跡と感動の物語。驚きのラストに、あなたもまちがいなく「幸せのため息」をつくことでしょう。
「幻の青春小説」と呼ばれた名作の、待望の文庫版を電子化。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

面白かった。
ノンフィクションをもとにした小説だと思うと、更に面白いと思った。
実在する人物や事柄がにフィクション要素が加わり、とても素敵なお話になっていました。

車が意識や感情を持って語りだす・・。最初「は?」・・と思ったけど、古いモノや大切にされているモノには魂が宿る・・というのが愚直に表現できていて楽しかった。
また、ビー玉の存在も面白いと思った。
接点の無さそうな事柄が、ビー玉ひとつにに導かれるように繋がっていく。さすがだなーと思った。
最後まで読んで、ニヤニヤしながらプロローグを読み直しました。爽快!

大切にしているモノを愛おしいと感じたことがある人にお勧めの一冊。

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2025年09月15日

Posted by ブクログ

森沢明夫さんの幻のデビュー作を読んだ。
「運転手の親子に深く愛されたことで、バスに『意識』が生じ、そのバスが『命を宿したモノ』として喜びと葛藤を抱えながら出会いと別れを繰り返していくファンタジー」が人気を呼んで映画化の話まで持ち上がったのに出版社が倒産。そんなマイナスな出来事があったのに、大きなプラスを生み出してきた森沢さん。
この小説には森沢さんの魅力がギュッと詰まっていた。凛という心地よい余韻を残しながら。
山古志村。復旧、復興をマスコミは報道したけれど、当事者にとって復興なんて言葉は使ってほしくないだろうな。生き延びたとしても、大切な物や大切な人との別れを余儀なくされた家族がたくさんあったに違いないから。
私も山古志村を訪ねたことがある。水をたたえた棚田と錦鯉が美しかった。さだまさしさんと原田泰治さんも山古志で歌を作り、絵を描いた。その作品にも胸が熱くなった。
この小説は、「ものにも魂、命が宿る」ということを教えてくれる。大学の時、「出会いの哲学」でも、そう学んだ。
兄弟のような二人の少年のぎこちない、けど愛ある交流。亡くなった親友を思い出して、目頭が熱くなった。

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2025年02月17日

Posted by ブクログ

やっぱり大好きです作者さんと改めて思いました。
愛された事で心を持った物達の優しいお話です。
主役は心を持ったボンネットバスです。
大切にする事で命が吹き込まれると考え方はとても素敵です。
事実をもとにした作品であとがきにもそれが書かれています。
誰かが愛した物がまた誰かに愛されるお話に読み終えると気持ちが落ち着きます。
大切にしたい1冊になりました。

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2024年01月29日

Posted by ブクログ

☆5

大切にしてもらった事で《魂》が宿ったボンネットバスと、手にした者に勇気を与える不思議な青いビー玉が、運命に導かれながら旅をしていく物語。

半分はノンフィクションで、半分はフィクションという所も魅力的でした❁⃘*.゚
読み終わった後、心が綺麗になれるような…そんな素敵な作品でした(*´˘`*)

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2022年10月10日

Posted by ブクログ

電車の中で読むと危険な本です。感動がいっぱい詰まってて、自然と涙が…。とても優しい気持ちになれます。半分フィクションで半分ノンフィクションってことで、実際行ってみたくなりました。

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2022年07月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

BX341への愛がある。
皆の生き生きとした感情が凄く伝わってくる。
また、小説の中でハッとさせられることも
かなり多かった。

モノとは、自分の生き方を自分で決めることができない物体のことだ。

自分の思うとおりに生きられる人間をうらやましく思った。やりたいことを自分で見つける自由と、それをやる自由の両方が与えられているなんて。

古いものには、魂がある。
魂があるから直して使ってやるし、使われてこそ道具は幸せ。大量生産、大量消費という営みでは、人の気持ちがこもった《文化》が生まれない。

思う、言う、成る

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2021年08月18日

Posted by ブクログ

ボンネットバスに魂があり心の中で思うシーンがあり感動的でした。廃車になって再生するまでの悪戦苦闘は手に汗握る良い場面でした。山古志での大地震は読んでいてかなしくもあり応援したい気持ちになりました。青いビー玉もいいところで出てきます。半分は実話との事でした。あとがきの写真満載のところはなにか清々しくおもいました。

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2021年06月09日

Posted by ブクログ

モノの目線で書かれた小説を初めて読んだ。すごい。面白かった。これ読んでから、モノに魂があるのかもしれないって感じるようになったし、もっとモノを大切にしようと改めて思えた。ビー玉貰いに行きたいなあ。

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2021年04月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

めちゃくちゃよかったです。
実話に基づいているっていうのが更にときめく。
★5つとは言わず10つぐらいつけたいです。
もうバスに心が宿っているっていう時点で私のツボにはまりまくりで、
もう可愛くてあああってなりました。
森沢さんの本、初めて読んだけど、
この人はすごく心が綺麗で優しい人なのではないかな、と思いました。
あとがきにも書いてあったけど、今の時代には珍しく、とてもピュアです。
終わり方もすごく素敵でした。わー戻ってくるんだってなりました。
心が穏やかで晴れやかな気持ちになります。
森沢さんの本は制覇したい。

たくさん泣いたなあ。
越後湯沢にまだバスはいるのかなあ。
会いたいしビー玉も欲しい。

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2021年02月17日

Posted by ブクログ

この物語は魂を持ったボンネットバスのBX341が主人公です。
このバスBX341は実在するバスで、この物語には実在する人物も登場する、半分はノンフィクションで半分はフィクションだそうです。

この作品のテーマは、モノには<魂>があるということと、2004年10月23日に起きた、新潟県中越地震です。
この二つにどういう繫がりがあるのか書いてしまうとネタバレになりますので、それには触れないでおきます。

ボンネットバスの心の内がいつも大事にしてくれる運転手のことを慕う気持ちでいっぱいでとてもキュートでキュンとしてしまいました。
他のバスにもみんな魂があるんじゃないかというように思えてきてしまいました。

いつも凛と輝いているビー玉は「幸福を呼ぶビー玉」として存在しているそうです。

森沢語録
〇モノには<魂>がある。
〇人が、なにかを心で思う。そしたら思ったことを言葉にして言う。それを言い続けていれば、いつかは現実に成ってしまう。それが思う、言う、成る。
〇キミが生きているということは、それだけですでに奇跡だろう?ならばこれから先、キミにふたつめの奇跡が起こらないと決めつける理由は、いったいどこにあるんだい。

私も、思ったことは言葉にして言い続けようと思いました。

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2021年01月30日

Posted by ブクログ

『海を抱いたビー玉』 森沢明夫さん

「思う、言う、成るーーそれだけ」
そう思います。読めば何の話かわかります。笑
便利な物、新商品が次から次へと開発される時代だからこそ、読みたい一冊です。

私は、20年以上前、当時住んでいたマンションのエレベーター内で、たまたまその時一緒に乗り合わせていたお姉さんからぱっちん留めをもらいました。多分、あのぱっちんどめかわいいな〜って、じーっと見ていたんでしょうね。視線に気づいたお姉さんが「はい、あげる」って、くれたそうです。もう色褪せてしまったけれど、(外国物にしては)綺麗な紫色でした。カナダから日本に引っ越してきてからも、実は毎日持ち歩いています。

人と人との繋がりって、気が付かないところでつくられているものなんでしょうね。お気に入りの物は、大切に使いましょう。^^ 本作も、目の前に景色が浮かんでくるような、美しい文章でした。

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2020年08月02日

Posted by ブクログ

可愛くて、切なくて、優しいストーリー!
こちら、ボンネットバスに心が宿ってしゃべるというファンタジーな設定。
バスの運転手やレストア職人などバスの周りにいる人たちの気持ち、ボンネットバスの気持ちが描かれていました。

“出会い”と“別れ”を人と同じように体験しているのに、感じていることも、思いも伝えられないバスのもどかしさや哀しみが伝わってきて、何だか切なくなりました。
それでも「モノには魂が宿る」と信じる人がいて、バスを大事に思う人は沢山いる。
登場する人がみんな魅力的で、読んでいて優しい気分になりました。

日常にある小さな幸せを味わう心
人生をおもしろがる心
それらに触れ、デビュー当時から今の作品に通じる著者の思いを感じて嬉しくなった。

こちら半分ノンフィクションで、半分フィクションだそうです。
こんな風に受け継がれてきたバスが実際にあるかと思うと胸が熱くなる。読めて良かった。
温かな気持で読み終えました。

『その現実をまるごと受け入れて、その先に見つけられる大切な価値に“気づき”ながら生きていけばいい。日常にある小さな幸せにひとつでも多く“気づき”ながら日々の幸福をかみしめていればいいのだ。』

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2025年10月02日

Posted by ブクログ

森沢さんの作品好きだなぁと友人に紹介したらその友人もすっかり森沢さんにハマり(笑)いつのまにか友人の方が森沢さんの作品をたくさん読んでる!
嬉しい☺️
そして森沢さん作品はどの本を読んでも何かがどこかで繋がっているのがまた嬉しく、「あっ、出てきた!」とトキメク!

現実を丸ごと受け入れてその先に見つけられる大切な価値に「気づき」ながら生きていく。
日常にある小さな幸せにひとつでも多く「気づき」ながら日々の幸福を噛み締める。
幸せに生きる術なのだ。

普段分かっているつもりでもついどこかに置き去りにされる大切な価値!
そう日常の小さな小さな幸せに感謝し欲張らず生きていこう!

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2025年04月05日

Posted by ブクログ

作者にハマり、別の著作を何冊も読んだ。
この本はデビュー作。実は既読の本の伏線になっているようなシーンや登場人物が散りばめられており、その意味でも楽しめた。ひすいこたろうさんのあとがきも、ひすいさんらしさ全開で良きかな。

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2025年02月27日

Posted by ブクログ

私は最近愛犬を失いました。

元々涙腺が人より緩い自覚はありましたが
愛犬との別れによって更にガバガバになった涙腺と薄皮さえも剥ぎ取った剥き出しの感情に沁みた物語

"とても古いモノや人の気持ちを一心に浴び続けたモノには魂が宿る"

そんなファンタジーに現実を生きる日々の見方を
ほんの少し優しくしてくれるた作品

声を聴けなくても必ずそこには想いがある

私達は想像してそこに在る想いを受け取らなくてはいけないのだと感じました。

頭では分かっていても今の現状に優劣つけてしまう
屁理屈を並べてお腹を満たす方へ逃げてしまう

改めて幸せは遠くに探しに行くものではなく
足元にギュッと力を入れられる
感謝の想いに気づく事だとこの本を読んで初心へ返りました。

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2025年02月16日

Posted by ブクログ

瀬戸内海が舞台、子供の頃、大三島でひとり相撲を観た。神様と相撲をとるのだ。どこか可笑しくてでも神聖な印象を持った。広島の竹原も小京都があり、地方の良さを感じる。福山は広島県で人口が2番目に多い。そして、広島弁で描かれているのも面白い。

「ぼく」はふたりいる。1人のぼく清のお父さんはバスの運転手、綺麗なビー玉が息子のぼくに引き継がれる。もう1人のぼくは、バスだ。父親とバスの引退は切なさを感じるが、ビー玉の美しさが目の中で輝いている。
それは、人の優しさが輝かせていると思う。森沢明夫さんらしい物語だ。人には舞台に上がる時があれば、舞台から降りる時がある。一度降りても蘇ることもある。周りの人たちに助けられ、幸せを運んでいってくれる。そんな繋がりが、綺麗なビー玉を通して描かれている。

車に限らず、モノに魂が宿ると言うのはあるかもしれない。家族で車を買い替えようとすると、愛着のある車はまるで「売らないで」と言っているような事象が起こることがある。なんでも不要になったら捨てて、新しいものを買う時代、どこかそんな時代に侘しさを感じてしまう。

思い続けたり、言い続けたり(言霊)する事は、なぜか成立してくる。予言の自己実現性とでも言うのかもしれない。気持ちを落ち着かせてくれる物語は好感が持てる。良文で描かれているので、文字そのものからも優しさを感じた。

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2025年02月12日

Posted by ブクログ

 森沢明夫ワールドにどっぷり浸ってしまった。

 心を持ったボンネットバスが、温かい人たちに引き継がれていく。
 バスに関わる人々のつながりや、新潟中越地方の大地震で被害を受けた山古志村の少年たちの友情が良かった。
バスのレストア職人、博物館館長は実在する方で、
トトロのネコバスのモデルとなったボンネットバスも実在している。青いビー玉も。

「思う、言う、(やる)、成る」
『夏美のホタル』でもでてきた「凛」
「ミシッ」
 森沢さんの作品には心を打つワードがある。

 バス目線の場面は、絵本を読んでいるような世界観で、これも森沢さんのセンスだろうな。

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2025年01月19日

Posted by ブクログ

モノにも心が宿っていると思って生きてみると楽しそうだしその方が素敵だなと思った。私もそうしてみよう。
「日常の中にある小さな幸せにひとつでも多く気づきながら、日々の幸福をかみしめていればいいのだ」この考え方好き。もっともっと気づきながら生きていこう〜!

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2023年09月04日

Posted by ブクログ

最近小説をちゃんと読み始めて
初めて泣いた作品。

もう、最初の7,80ページで号泣した
そして、自分の中でも想ってる
『人の愛や思いが込められたモノには
 いつか心が宿る。』という文章が出た時には
あぁこの本を選んでよかったと心から思った
この本を読んでより一層その想いが強くなった。


ハートフル小説素晴らしい

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2022年03月19日

Posted by ブクログ

主人公ともいえるボンネットバスが実在のものだったこと、実在の人物が登場していたことを読み終わってから知りました。
「実話を元にしたフィクション」というのとも違って、半分フィクションで半分ノンフィクションという本は初めて読みました。
登場人物がみんな素敵で、素敵な人同士の関わり方もまた魅力的でした。

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2021年12月20日

Posted by ブクログ

BX341、こどもだったとき、路線バスが彼だったような気がします。
珍しい形のバスだったので、憧れがありました。
そのバスに乗れないと不機嫌になっていたし、乗れたらご機嫌でした。

表紙絵も綺麗ですね。童話のようなお話です。
青い、海を象徴するビー玉がでてきます。

解説まで読み進めて唖然としました
信じられません。

「持ち帰ってもいいそうです」・・・なんともふとももな。こういう遊び心、すきだなー

「おもしろいからやってみる」そんなストーリー展開が最初から最後まで散りばめられていました。

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2021年05月20日

Posted by ブクログ

ボンネットバス 可愛くて是非見に行きたい

榎さんのような職人さんはかっこいい。榎さんに覚醒させられた車達は幸せだ

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2021年04月26日

Posted by ブクログ

心が洗われるような読後感の一冊。

とにかく、主人公(?)のボンネットバスが、ピュアで可愛くて、思わずバスに萌えてしまいました。(そう、このバス君には「心(魂)」があるのです。)
海の色を連想させる不思議なビー玉と共に、時を超え場所を変えて物語は展開するのですが、これが実話をもとに描かれたというのが何とも素敵ですよね。
ちなみに、このボンネットバス【BX341(“ネコバス”のモデルになったバスだそうです。)】は実在するとの事で、現在もあるなら、是非とも会いに行ってみたいものです。

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2020年03月15日

Posted by ブクログ

森沢作品で泣かない本はない。
この作品もだけど、気付かなかった大切なモノ、忘れていた大切な思いを森沢さんは気づかせてくれる、思い出させてくれる。

この作品も、そんな言葉に溢れていました。

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2019年07月28日

Posted by ブクログ

読み終わった後、モノを大切にしようと言う気持ちになった。個人的には第一章の清親子とボンネットバスの話が1番好きだった。

最初のプロローグの清がボンネットバスを見つけるところが見たかったし、最後バスの声が聴きたかったなぁ...

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2025年11月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・人が、なにかを心で思うだろ。そしたら思ったことを言葉にして言う。それを言い続けていれば、いつかは現実に成ってしまう。それが、思う、言う、成る、だ。

わたしはぬいぐるみが好きで、ぬいぐるみにも魂が宿っていると思っているので「物には魂が宿っている」と言う考えは共感出来た。

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2024年11月13日

Posted by ブクログ

『海を抱いたビー玉』森沢明夫

古いものには、魂がある––––そう迷信めいた言い伝えを親から聞かされて育った。特に、人形には必要以上に可愛がってはいけない、と教わった。この物語は、愛されたお陰で魂を宿したバスの物語であり、バスを通して生まれる縁が描かれた群衆劇だ。

大三島での熟れてない蜜柑の甘酸っぱい味がしそうな青春物語、新潟震災を舞台にしたサバイバル物語、広島での心温まる職人物語、悪代官コンビのドタバタ物語など、多様なエピソードが織り交ぜられており、読者を飽きさせない。
物語のテーマは、一貫して「出会いと別れ」である。

「ぜんぶ、思い出に、するの、嫌じゃ……」

本作の第一話で、別れを前にした少年の痛烈な叫び。この叫びが物語全体の主題を象徴しているように感じた。
孤独を支えるのは、結局、憶い出なのかもしれない。

本作を読んで、家の引っ越しを経験した時のことを思い出した。近所の神社で行われた祭りは小規模ながら賑やかで、花火大会も特等席で見れたりした。約6年近く通ったスイミングスクールでせっかく仲良くなった子と、ちゃんとお別れができず後ろ髪を引かれる思いをしたこともある。元々下町で育ったので、下町特有の夏の風景は特に心に残っている。
新しい環境では、以前のような夏の思い出が少なかった。

「思い出ちゅうもんは、時間とともに風化するもんじゃの」

そう、我々人間が恐れているもののひとつは、思い出の風化ではなかろうか。思い出を美化することも含めての「風化」。
好きな人との失恋や愛犬の死など、いずれも避けられない「別れ」だが、人間の脳というのは便利なもので、都合の悪いものは忘れ、美化していく。実際は、鬱陶しい部分や好かない部分もあったかもしれないし、それも全てを包括しての思い出であるはずなのに。記憶はどうしても曖昧になっていく。

本作を、私は病気の愛犬を抱きながら読んだ。私にも、もうすぐお別れというイベントが待ち構えている。いずれ訪れる別れを噛み締めながら、愛犬を強く抱きしめた。

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2024年08月03日

Posted by ブクログ

日本では、八百万の神がいるって良く聞く
全てのものに、心とか、魂があるから大切にしなさいって
私は長く物を使う方です
もらったものとか、気に入ったものはなかなか捨てられなくて困ります。お気に入りの靴は、直しながら履いてます
気に入ったものを長く使えるって、とても大切なことだと思うんですよね

奇跡って、人の想いが起こすもの

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2023年02月04日

Posted by ブクログ

〝とても古いモノや、人の気持ちを一身に浴び続けたモノには《魂》が宿っていくんだよ。だからキミも、そうやって《生きて》いるんだよ〟
そうであって欲しいと思う。オイラは自分のカラダに馴染んだモノをできるだけ長く使っていたい。少々不具合が出てきても愛嬌だと思う。自分のクルマがいよいよ直せなくなって(経済的なことも含めて)手離す時がきたら、オイラはきっと泣くだろう。長い間乗ってきてできた凹みも傷も汚れも含めて愛着がある。コイツと一緒だと楽しい。
あとがきに〝愛されたから、僕らはいま生きているんですよね〟とあった。ヒトもモノも同じだ。〝生きているということは、それだけですでに奇跡〟なんだよね。愛してくれる人たちがいたからいまのオイラがある。オイラはどれだけの人を愛してきだただろう。貰ってばかりな気がする。そろそろきちんと返していかないとな。

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2022年04月30日

Posted by ブクログ

初読みの作家さん
実話ベース(一部フィクション)のお話
瀬戸内海から新潟山古志村へ
ボンネットバスとビー玉が時を、場所を越えて届けた心の温度
出てくる人は皆暖かくて、数多く出てくるお別れの場面に、自分の胸も暖かくなり、ジーンとさせられる
読後、気のせいか心
はいつもより暖かい

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2019年11月16日

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