あらすじ
結婚する人生も、しない人生も、同じぐらい尊い――。
かつて日本は「皆婚社会」だったが、近年は生涯未婚率(50歳時点での未婚率)が急上昇し、最新調査では男性23・4%、女性14・1%と過去最高の数字に上った。2030年には男性の3人に1人、女性の4人に1人が占めるという予測もある。この未婚化、あるいは晩婚化は個人の問題にとどまらず、今の日本が直面する「少子高齢化」の原因として関心を集め、地方自治体による「官製婚活」にも大きな予算が投入されている。しかし、生涯未婚時代とは単に「結婚しない中高年の増加」ということではない。「結婚を人生設計に組み込まない若者の登場」ということでもある。「結婚、出産を経て配偶者と添い遂げる」という生き方や「正社員となって定年まで働く」という人生設計が社会で共有できなくなった時代を前に、家族社会学の視点から今改めて結婚という選択肢を再考する。
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Posted by ブクログ
結婚未婚どっちもいいところと悪いところ?があって、それがどういうものか具体的に分かった気がする。
特に今の時代においての結婚も大変だし(産後フルタイム復帰できるのが3割ってことに驚いた。なんか令和は共働きのイメージあるじゃん?)、未婚の場合老後どうするかがまだ整ってない気がする。
著者が言ってるように私も結婚するもしないもどっちも尊いと思うから、どっちでも暮らしやすい世界にしたいよね
Posted by ブクログ
シミズ自身はさておき、望む望まない関わらず生涯未婚を自分自身で想定している人の心理状態がよく分かる。
データベースから推測される予想と具体的なヒアリングから得られた感想を下手に混ぜずに慎重に記述している点も良い。
筆者が未婚/既婚か結婚経験がある未婚かが文章から読み取れない(ようにあえて書かれているのだと思う)ところも好感度大。自分の経験を書くと、どうしても主観やバイアスがかかってしまってるように受け取られかねないもんなあ。新書はこうでなくては。
Posted by ブクログ
これからの時代を考える(再検討する)というコンセプトには共鳴する。
しかし,コンセプト(の萌芽)しかないという印象。
「これまではこうだった,でもこれにあてはまらないことも起きてるよね」「この点は考えないといけないことだよね」,これ以上でもこれ以下でもない。
「婚活」症候群で白河先生が書いていた通り,コンセプトだけあってもアイデアがないと説得力がない。
著者の今後のアイデアに期待。
1点だけどうしても個人的に納得のいかないこと。
これからの時代を考えるにあたり,「結婚する人生も,しない人生も,同じぐらい尊い」という著者の考えには共感する。
しかし,著者は新しいことを言おうとするあまり,過去の人生の在り方(昭和の人生すごろく)をネガティブに捉えている。
どのような人生も肯定すること。我々はここを起点に今後の人生の在り方を考えなければならないと思う。
Posted by ブクログ
表題通り、生涯未婚時代になりつつある今、どういう人が独身でここ数十年でどのような社会的変化があったかを分析する一冊。
内容は素直に納得できる反面、著者独自の分析などは見当たらず。