【感想・ネタバレ】ラテン語を読む キケロー「スキーピオーの夢」のレビュー

あらすじ

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辞書を引いてラテン語で書かれた作品を読み解きたいというラテン語学習者の夢を実現させました。テキストとして取り上げたのはキケローの代表作『国家について』の最終巻「スキーピオーの夢」。原文のすべての単語に文脈に即した説明がついています。また丁寧な文法解説、逐語訳、全文訳をつけてきめ細かく作品を読んでいきます。この本があればなぜこのラテン語はこのような日本語に訳せるのか、その理由が手に取るようにわかります。ラテン語講読が独習できる家庭教師のような内容になっています。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

『スキーピオーの夢』は確かに凡俗の身でもインスピレーションを抱くを禁じ得ない文章であったが、結局のところ空想の成分が強く、これを根っ子として思想を構築できるものなのか、構築できたとしてそれは盤石なものなのかと思わなくもない。とはいえ、トールキン教授が描いたエアの創造、創世の音楽というものがキケローの宇宙像をモデルにしたのであれば、一例は存在することになる。

『廃棄された宇宙像』にて、古代の宇宙観について原典であると紹介されていたように思ったのだが、ここは経由地で、終点はプラトンのようだ。

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2025年05月09日

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