あらすじ
いつか特別な存在になりたいと思っていた――。鎌倉でひとり暮らしを始めて3年、デザイン会社を半ばリストラ状態で退職した竹林潤香は、26歳のおひとりさま女子。無職の自由時間を使って鎌倉の町を散策してみるが、まだ何者にもなれていない中途半端な自分に嫌気が差し、実家の母の干渉や友人の活躍にも心乱される日々…。そんな彼女を救ったのは古民家カフェ「かまくら大仏」と、そこに出入りする謎の料理人・鎌田倉頼――略して“鎌倉”さんだった。
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Posted by ブクログ
何となくみんな、とらえどころのないキャラクター。
主人公潤香さん、前半はなんかもうこっちまで辛くなったけど、後半は物怖じせずぐいぐいいっててびっくり
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リストラ的に無職になった二十六歳の潤香が見つけたカフェと青年料理人。お腹がすいて疲れて色々つらくて、という人たちにそっと寄り添う四編。アレルギーに理解のない義母や通りすがりに言葉足らずから不快感を表す人等も登場するけれど、全体やお料理がやさしく包む。前半の潤香の底の浅さも見抜かれるからしっくり来る。
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鎌倉でひとり暮らしを始めて3年、デザイン会社を半ばリストラ状態で退職した竹林潤香は、26歳のおひとりさま女子。無職の自由時間を使って鎌倉の町を散策してみるが、まだ何者にもなれていない中途半端な自分に嫌気が差し、実家の母の干渉や友人の活躍にも心乱される日々…。そんな彼女を救ったのは古民家カフェ「かまくら大仏」と、そこに出入りする謎の料理人・鎌田倉頼―略して“鎌倉”さんだった。
潤香の人頼みにしてしまう逃げ癖は、私も心当たりがあり、他人事とは思えない。自己嫌悪に走る潤香を助けてくれた「かまくら大仏」のマスターや、久良子(くらこ)さんのように、優しくて器の大きい大人になりたい。
潤香は倉頼さんに弟子入りしたがっていたけど、私は久良子さんに弟子入りしたい!
倉頼さんの出自や、マスターとの関係など、謎要素もあり、一気に面白く読めた。