【感想・ネタバレ】パドルの子のレビュー

あらすじ

中学2年生の水野耕太郎は、唯一の親友だった三輪くんの転校をきっかけに、屋上へ出る階段の踊り場を「別荘」と名づけ、昼休みの時間をひとりで過ごしていた。 夏休みを間近に控えた7月の昼休みのこと。 水野がいつものように別荘で時間を過ごしていると、ザッパーンという大きな音が屋上の方から聞こえてくる。 屋上に出てみると、そこには驚くほど大きな“水たまり”が広がっていた。 そして、その水たまりで、女子生徒がバタフライで泳いでいる――。 混乱し、立ち尽くす水野の目の前に、水たまりから優雅に上がってきたのは、水泳部のエースで学校一の美少女と名高い、隣のクラスの水原だった。 水原は、水たまりに潜る行為のことを“パドル”と呼び、「パドルをしながら強く何かを願うと、世界をひとつだけ変えられる」のだと説明する。 半信半疑ながら、誘われるままに水たまりに飛び込んだ水野は、パドルで実際に世界が変わるのを目の当たりにする。 水原がある一つの“目的”に向かって、パドルを繰り返していることを知る水野。 そしてはからずも、その“目的”のためのパドルが、思いもかけない衝撃の真実を浮かび上がらせ――。 第六回ポプラ社小説新人賞受賞作!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

屋上に大きな水たまりがあるという設定が面白い!
最後読むまでごちゃごちゃしてよくわかんないけど、、、。
「あれ?こここうだったっけ?」って途中なるけど、最後に答え合わせされまーす。
でも、なんか読むのに体力がいるというか。
ちょっと大変。でも面白い。

水原が最後にパドルしたものが虹っていうのがいいよねー

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2025年09月10日

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伏し目がちな中学生 主人公 水野耕太郎
初恋と夏の不思議な体験を描くローファンタジー青春小説

一日ひとつ、世界を変化させることができる水源『パドル』
それを偶然手にした水泳部女子 水原と水野

トライ&エラー、パドルを繰り返す彼らの望み、そして真実とは?

次々改変する異界のような現実
てもフレッシュな作品です

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2022年02月13日

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ネタバレ

 有って欲しい過去を生み出すために、なんどもパドルを繰り返す。そこに生死の問題が絡んできた時に、ヒロインとの別れが避けられないものとなる。友情や家族は失わなかったけれど。オールイン。

 

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2018年03月10日

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ネタバレ

中3の次男に面白いから読んで、と勧められて読みました。最初から少しずつ違和感が重なっていき、あれ車は?担任は?となっていきました。パドルの謎が分かってから一気に加速、最後まで結局一日で読んでました。爽やかなファンタジーという感じでしょうか。

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2017年11月01日

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ネタバレ

青春×SF風ファンタジー×謎めいたヒロイン、といういかにも最近流行りの設定。しかし「パドル」で細部が二転三転する仕掛けがミソ。さりげなく登場する人や事物の中に、本来存在しなかったもの=「パドル」の産物がこっそり紛れています。アイデアのユニークさもさることながら、泣かせるラストへの鮮やかな着地、お見事でした。
文章もラノベ的な中二っぽさはなく、スッキリしていて好印象。次回作に期待します。

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2017年09月18日

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爽やかで少し切ない青春SFファンタジーって感じでした。
カバーの絵がとても印象的でアニメを観てる感じでした。
映画の『バタフライ・エフェクト』を思い出しました。

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2025年12月02日

Posted by ブクログ

どんな願いも一つだけ叶えることができるとしたら、何を願うだろうか?
私ならこうだ。

「無限に願いを叶えられるようにしてほしい。」

少なくない人がこう考えるのではないか。

物語で耕太郎が目にした屋上の水たまりは、飛び込んで強く願うと1つだけ願いを叶えられる。
こうした力の可能性は、使い手の想像力次第だ。

その想像力の欠如によって、魅力的なプロットが惜しいことになってしまっている。

耕太郎が出会う女の子・水原は、ある目的があって世界を改変しているのだが、もっとやりようがあるだろうと思ってしまうのだ。
彼女は何かと「消す」ことを選ぶのだが、何かを追加するとか行動を変化させることで、リスクを少なく思い通りに状況を動かすということもできるはずだ。
ラストにかけては切ない匂いがしていて物語がどうなるか気になっていたが、水原の選択を知った私は「いやいやそこまでしなくても!」と突っ込みたくなってしまった。

というかそもそも、パドルができるのは旧校舎が取り壊される夏休みまでとなっているが、それをパドルで改変してしまえばいい。
時間制限がなくなればやり直しも可能だし、目的達成への道のりは変わってくる。

登場人物の想像力の欠如は著者のそれを表していて、世界設定にもその影響が出ている。
改変後の世界に無理がありすぎるのだ。
剣と魔法の世界と言われれば魔法を受け入れることはできても、現実に即した世界でファンタジーをやられると、途端に受け付けなくなってしまう。
地球上の水の循環は気象ではなくて海にある巨大な穴が担っていて、蒸発した水分は宇宙空間に逃げている、というのは無茶だ。

読んでいる途中で疑問点が無数に出てきて、終盤で伏線として回収されるのは見事。
しかし、あまりにいくつも引っかかるところがあるので、スムーズに読み進めることが難しい。
伏線回収時の感動よりも、読んでいるときの苦痛の方が勝ってしまった。
これは好みによるところだと思う。
私はミステリーが好きなわけではないので……。

キャラクターは耕太郎はとても冷めていて、彼の視点で読み進めているとなかなか物語に入り込めない。
水野に惚れるのだろうとは思っていたが、印象的なイベントは冒頭くらいで、水野の内面も見れない展開が続くので、納得しづらかった。
一目ぼれとか、数日間の恋はよくあるが、その場合は大げさなくらい魅力的に描いてしまっていいと思う。

文体は読みづらいというほどではないが、たまに引っかかるところがある。
経歴がゲームのシナリオライターだとわかると「ああなるほど」という感じ。
単純に下手というわけではなくて、シナリオライターっぽいのだ。

でも気に入ったところもある。
冒頭のシーンの水飛沫、夏っぽさ、屋上の水たまりで泳ぐ女の子なんていう不思議さ。
「パドルの子」の意味が明らかになるシーンは全く予想していなくて衝撃的だった。

ラストはそこまでしなくても、と先ほど書いたが、あれはどこかヤケになってしまったところもあるのかなとも思う。
だとしたら、それを止めるのが耕太郎の役目だったはずだ。
もっとロマンチックでいい。
ロマンチックで押し切ってくれれば、私は割と理屈抜きで好きになってしまうのに。

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2020年10月07日

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学校の屋上の水たまりで泳ぐ。雨の代わりに水源があったり、願いによって少しだけ違うパラレルワールドが興味深い。

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2018年10月17日

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非日常が日常の世界が、出来上がった理由が、解き明かされます。最初、気球が出てくるあたりで、基本構造が明確になりますが、その後も、クルクルします
もう少し感情移入しておけば、より感動だったなぁ

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2017年12月29日

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ちょっと不思議な世界観。こうだろうかああだろうかと考えながら読んだ。最後のまとめ方が好き。
2017/11/24

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2017年12月09日

Posted by ブクログ

若い作家さんのデビュー作だそうです
すごい違和感!
それが作者のねらい
設定がおもしろいなあ
パドル きたない水たまり
≪ パドルって?ごちゃまぜにする水たまり≫

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2017年11月18日

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よるのばけものを読んだ時と同じ感覚。こういう作品にのめり込めない私の感覚が錆び付いてるんでしょう。イントロから入り込めませんでした。

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2017年09月17日

Posted by ブクログ

何を書いてもネタバレになる。
読み始めてしばらくすると、妙な違和感を感じるはず。多分、そこには既に仕掛けが隠されている。
アイデアが先にあって、そこに肉付けをしていったのだろう。学校、教師、友人、家族、女の子と定番アイテムを押さえているが、青春ノベルとしては無理やりな感じは免れない。多分筆者の主眼は肝となるアイデアでどこまでできるかということに置かれており、登場人物はそのための駒に過ぎない。アイデア自体はここまでありかと感心させられたり、思わぬ伏線にやられた感があったり、なかなかに面白かった。

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2017年07月26日

ネタバレ

ラストのなぜ?で大きく減点

あのラストはやはり納得できません。
「パドル」はいわばチート能力。
なのにどうして主人公もヒロインもああいう道を選んだのか?
パドルの能力を使えばもっとできることがあったでしょう?
校舎を解体されないようにするとか、時間を引き延ばすとか。
その上でどうすれば誰も傷つかないような世界を構築することができるかをじっくり考えて、
成功するまで何度も実行してみることができたでしょう。
なのにそういうことはまったくしない。可能性があるのにしない。しない理由も弱くて納得できない。
特にヒロインの少女からすると死を選ぶも同然。なのにあまりに達観し過ぎている。主人公も同じく。
ああいう結末を自分たちで選ぶのならかなりの理由、理屈が必要。こうするしか他に道がないんだという理由付けが必要。
でもそれがない。少なくとも納得できるほどの理由も理屈もない。そりゃ「え?そんな簡単にそんな道を選ぶの?」となりますよ。
全体的には秀逸。ラストの結末以外には欠点がないと言っていいです。
それが故にラストの欠陥が大きく目立つ結果になって大減点となってしまいました。


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2021年07月12日

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