【感想・ネタバレ】死にたがりビバップ -Take The Curry Train !-【電子特別版】のレビュー

あらすじ

第22回スニーカー大賞〈特別賞〉受賞作!

「生きる意味がない」と嘆く完璧主義者は、納得いく死に場所を求め〈寝台特急ボンディ〉に乗車する。
それは余生を謳歌する、穏やかな旅になる――はずだった。
酔いどれの旧友、メイドに扮した麻薬捜査官、ギャングの可憐な跡取り娘、爆弾をまとう元恋人……旅は道連れ、ギャングも乗り込み銃弾飛び交うバカ騒ぎへと突入する!!
不器用な自殺志願者たちの奏でる、熱烈な群像劇を召し上がれ。

【電子特典】キャラクターデザインラフ集

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Posted by ブクログ

ネタバレ

なんか全然だなと思ってちびちび読み進めていた作品だったけど、ラストは白眉で、どうせこういうオチだろうというオチであるにも関わらずぐっときてしまったので、これは小説としての凄みだと思った。最後の挿絵のクミンの表情も良すぎる。
正直物語の筋はあんまり関係なかった。ギャングが絡む事件の裏側も終盤ペラっと語られるけど、そこが面白いわけではない。
「終わりよければすべて良し」的なパワー系のエンディングは作品のテーマともがっちり噛み合って、読み終えてしまえばストンと腑に落ちる作品でした。

べき論で語られる人生観に辟易したり、キャラの区別がつかなくて何度も冒頭のキャラのイラストで確認したり、冒頭は表現が肩に力入ってて直接的すぎる心情表現ばかりだったり、それがいい感じにくだけてきたと思ったらさらにキャラの書き分けが怪しくなってきたり(キャラの書き分けが怪しい群像劇はしんどい)、さすがに童貞云々のくだりは胃もたれするしつこさだな、とか……。いろいろ読むのにしんどい部分が多くて、ウィットに富んだ会話の妙と人物のドタバタだけで読ませるにしてはパワー不足かなとも思っていたのですが、やはりラストの描写を見ると、いやいやそんなことはあるまい、これからもっと凄くなるだろうなと感じざるを得ませんでした。
次回作あるんですかね。あったらまた読みたいです。

あとがきがエモかったです。

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2017年08月15日

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