あらすじ
PL学園のKKコンビ・桑田真澄と清原和博、怪物・江川卓、平成の怪物・松坂大輔、ゴジラ・松井秀喜、孤高の天才・ダルビッシュ有、規格外の存在・大谷翔平、“ハンカチ王子”斎藤佑樹、若きスター・清宮幸太郎――甲子園を沸かした9人の球児。1年生コンビでの活躍と運命のドラフト、伝説の名勝負・横浜vs.PLの真実、真剣勝負ゆえに生まれた5敬遠など、怪物や天才たちが甲子園で何を考えていたのか、彼らに挑んでいった監督、選手の思いなど、甲子園を巡る26の物語。「Number」誌上で話題となった記事を収録した「甲子園ベストセレクション」!
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Posted by ブクログ
かつてNumberに掲載されたコラムから、松阪大輔、斎藤祐樹、桑田真澄、清原和博、松井秀喜、ダルビッシュ有、大谷翔平、清宮幸太郎、江川卓(すべて敬称略)に関する22編を選んだオムニバス。掲載されている記事の大部分が、各選手が自分の高校時代を思い出しつつ取材を受けるという形式のものが多く、プロ野球で様々な経験を積んだ後に改めて甲子園がどういう位置づけであったかという視点で描かれています。また、これら当事者だけではなく、彼らと対戦して敗れ去った人たちからの貴重な証言も多数取材されており、中でもテレビ等で放映されていなかった地方大会でのエピソードはより彼らの人物像を深く描いている印象です。春、夏の甲子園でのエピソードについては「あー、あの試合のあの場面か」と思い至ることが多いのではないでしょうか。
江川氏が甲子園について「高校野球の甲子園は春と夏にだけ幻のように現れるもので、プロ野球の阪神戦とは全く異質のもの」と表現されているのが印象的でした。野球好きな人なら、どこから読んでもどっぷりと浸ることができる内容充実の1冊です。
Posted by ブクログ
現在進行形な清宮の4編を除く22編のうち、その出来事の直後に書かれたものは2編しかない。残り20編は、それぞれの登場人物(証言者)がその出来事を相当程度は自分なりに消化できている状態になってから取材を受け、それを基に書かれたもの。
アンソロジーを編纂する上では前者にも後者にも一長一短はある。ただし、この偏りっぷりをみるだけでも高校野球が如何にノスタルジーを呼び起こすものであるかがハッキリと分かる。
(関わりのある選手が何人も取り上げられ、でも、彼らから聞いたのとはちょっと違うものがあったりして)ファクトチェックの難しさが残るとは思いつつ、ノンフィクションとしては後者の方が好みではある。
中でも1編を選ぶなら『KKドラフト 運命の1日』かな。これは、まあ、甲子園・高校野球の話題じゃないけども。厳密に言えば。
Posted by ブクログ
高校時代に甲子園で怪物ぶりを発揮した球児たちの物語。
野球好きの人なら当時の興奮が蘇ってきますね。
鈴木一朗は甲子園では活躍していないので出てきません。
大谷翔平も甲子園での活躍は目立っていないので少しだけ。
甲子園ベストセレクションと言うなら、田中将大と島袋洋奨の物語を入れて欲しかった。
みんな怪物だが投手では江川が別格。あの浮き上がる直球は当時プロ野球でも見たことがなかった。
バッターでは清原と松井が双璧。打席から睨みつける顔にも凄みがあった。
凄い奴らばかりの中で、どれだけ凄いのか限界が見えない怪物球児たち。
これからも新しい物語を作ってください。