あらすじ
変化が予測できない時代。
企業が生き残るためには、「破壊的イノベーション」を起こし「非連続の成長」をする必要がある。
この時代に求められるリーダーは、「カリスマ型」ではなく、現場優先の「羊飼い型」。
そして、テクノロジーへの知見がある「デジタルネイティブ」になってくる。
先進的な企業は、次代のリーダーを求め、30歳からの社長選抜をすでに始めている。
本書では、「経営者のかかりつけ医」と呼ばれる岡島悦子が、40歳社長のなり方、創り方を超実践的な方法論と共に提言する。
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【はじめに 】2025年、日本の大企業にも「40歳社長」が多く誕生する
第1章 「40歳社長」が必要な理由
・未来予測ができない、ビジョンが作れない時代
・顧客インサイトは、組織の最前線にある
・「破壊的イノベーション」が必要な理由
・「長時間労働」から「長期間労働」へ
・カルビー、リクルートの「働き方改革」の狙い
・ワークスタイルのイノベーション
・会社と個人の関係が変わる
・人間がAIに勝てるのは「課題の抽出」
・富士フイルムとコダックを分けたもの
第2章 リーダーシップの“型”が変わる
・逆転のリーダーシップ
・アイディアがつぶされるメカニズム
・「ワイガヤ」の調整との違い
・星野リゾート型のリーダーシップ
・目指すは、「羊飼い型のリーダーシップ」
・「揺らぎの設計」が破壊的イノベーションをもたらす
・AKBと映画界に学ぶ「揺らぎの設計」
・組織文化づくりの「4つのキーワード」
第3章 「40歳社長」のつくり方
・サクセッション・プランニング(後継者計画)支援の要望が増えてきた
・次の社長候補、今、45歳ではもう遅い
・今の30歳が持つ強力な武器
・会社はエリートプログラムをつくれ
・セプテーニグループ、AIを使って「最適配置」
・経営トップが、リーダーを戦略的につくる意思を持つ
・CEOは徒弟でしか育たない
・10年後の経営トップ像の不確実性
第4章 ダイバーシティ推進論の誤解
・ダイバーシティの真の意義
・各社によって「多様性」の正解は異なる
・女性活躍推進はひとつ目の矢に過ぎない
・組織のOSを変えなければ、多様性は機能しない
・女性の意識も変えなければいけない
・女子も男子もかかっている「10大疾病」
・なぜ女性は「ロールモデル」を求めたがるのか
・「早く打席に立つ」「早く複数部署を異動する」
・ロールモデルを自分で創作してしまう
・イクボスも変わらないといけない
・「不幸自慢」を禁止にする
・「経営トップコミットのスポンサーシップ」
第5章 「40歳社長」になる方法
・新時代リーダーの10要件
・「残念な人」になってはいけない
・「保守的なキャリア」は、これから危ない
・傍流はむしろ喜べ。会社は修羅場に送り出せ
・大企業でも40歳社長が誕生する
・40歳が変化をリードする理由
・人間力、共感力、共創力
・自己効力感を高められるか
・ピグマリオン効果を積極的に活用する
・大きな経営観、経営哲学を持てるか
・チャンスは偶然ではない。機会開発も努力次第
・自分のタグを見つける。掛け算を増やす
・今ない仕事、領域をつくる
・人生100年時代のキャリア開発
【おわりに 】「未来をつくる人」への応援書
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
VUCAの時代では
非連続な成長を作り出すことが必要。
ゆらぎと偶然性の設計が組織には大切。
ダイバーシティはそのためにも必要。
多様な経験を積んだ異能な人材の
チームが必要。自ら機会を作り出すこと。
考えさせられました!
Posted by ブクログ
自分が肌身で感じている
・個の時代、プロジェクトで動く時代
・ファシリテーターのような「共創型リーダー」に変わる
・そのためのタグ付けと機会創出が必要
ということが書かれており共感しながら読んだ
Posted by ブクログ
40歳が社長になる日 (NewsPicks Book)
2017/7/29 著:岡島 悦子
「2025年、日本の大企業にも40歳社長が多く誕生する」
企業経営の舵取りが難しくなる中、「経営トップの役割」の重要性が急速に高まっている。そして、求めあれるリーダーシップが大きく変化してきている。
求められる役割に対して「逆転のリーダーシップ」「羊飼い方リーダーシップ」という新しい概念、並びに顧客インサイトをいかに集団天才型のチームで捉え「顧客共創」すること、次の経営トップは「戦略的かつ計画的」に仕組みを組織に内在化させ生み出していくべきこと。
上記を根底として以下の5章から説明している。
①「40歳社長」が必要な理由
②リーダーシップの型が変わる
③「40歳社長」のつくり方
④ダイバーシティ推進論の誤解
⑤「40歳社長」になる方法
確実に大きなうねりと共に変化すること、そしてその変化が急速なスピードでかつ、今までとは違った次元の変化であることがわかっている今、それから目を背けることは出来ない。
対応するには、それを認め、察知し、意識し、変化し続けることが求められる。本書で記されているのは、その大きな変化に対しては個人だけではなく、組織として組織の仕組みとして新たに組み込みながらそれに対応することが必須と述べている。
個人として変化のため備えのためとして出来ることは限られる。その中でも個人なりに体系的に計画的に対応することは可能であるも限界もあり、組織として対応することによりスピードも効果も俄然変わってくることは確かと言える。
今の自分に出来ることは本書を素直に受け入れ、自分がやるべきことを捉え、仲間と高めあっていくことである。自分一人だけで出来る時代は終焉を迎えつつある。
Posted by ブクログ
共創型リーダーシップの時代となりつつあること
真の意味でのダイバーシティが重要であること
能力開発よりも機会開発を重視すること…
日々、目まぐるしく変わるビジネス環境の中でうっすらと感じていたこと、点と点が本書を読むことにより、線で結ばれた。
Posted by ブクログ
みらいを作る人をつくる
まさにそんなプロジェクトが立ち上がっている。そこに関われることが嬉しい。
この本を読んで、そのプロジェクトは、私にとって機会開発と感じた。とはいえ、抵抗勢力も大きく、これまでになかったことを作って行くことに周囲は恐れている。でもこの本を読み、決して恐れることはないと思った。
能力開発も必要だが、チャンスを与えて小さな成功体験を積ませる、機会開発の重要さを改めて感じる。
あとはその体験を周囲がどこまで寛容に見てくれるか、または、サポートし応援してくれるか。
そのために私になにができるかヒントになることがありそうだ。
Posted by ブクログ
長時間労働から長期間労働へ時代が変わっていく中で、どう捉えていくか、働き方の多様化についてよくわかる本です♪
一昔の働き方が通用しなくなってることがよくわかります♪
Posted by ブクログ
今の先が読めず、ビジョンすら掲げづらい経済環境において、企業が生き残る・勝ち抜くためには、「非連続的な成長」や「破壊的イノベーション」が必要で、そのためにはAI・デジタルの活用や、ダイバーシティが求められ、その観点での人材活用・登用の重要性を教えてくれる本。
著者が社外取締役等で関わる、丸井・セプテーニ・リクルート・カルビーなどの企業事例での説明もあり、先進的な会社ではどのような取り組みをしているのかの一端も解説してくれる。
個人的に、この本の中での読みどころは、「第3章の「40歳社長」のつくり方」。これからの時代、デジタルネイティブ世代が経営に加わっていく必然性は理解できたが、実際にはどうしていくのかが気になるところ。特に印象的な部分は、
・アステラス製薬に限りませんが、 社長後継者育成でキーワードになっているのは「早めの修羅場体験」への「登用」です。
・現社長の多くが、「次の社長の担うべき役割は、自分よりも難易度が高い」ことを認識しており、「優れた経営トップは、偶然には輩出できない」ということに気づき始めている
・オムロンは、事業におけるグローバル比率が高まる中、ロシアで若い頃に〝修羅場経験〟を積んだ山田義仁氏を2011年に社長に選びました。
・これまでも、さまざまな会社でポテンシャルのある人材を選び、ビジネススクール的な学びを得てもらう、といった取り組みはありました。しかし、そうしたやり方との最大の違いは、「配置 > 研修」「配置する人を決めるための研修」という部分です。
・カルビーでは、自らの後継者を自分自身で選ぶ仕組みにしています。事業部長レベルでも、自らのサクセッション・プランニングをしなければならない
経営人材を育成していくためのプロセスとして、進んでいる企業ではしっかりと仕組み化されていることが分かる。
著者が本の後半に、能力開発よりも機会開発の勧めを唱えており、自らを高めていくためには場数の重要性をあらためて痛感する。
Posted by ブクログ
非常に読みやすい 頭の中にすっと入ってくる。これからキャリアを積んでいく上で何をすべきかがわかる。主体性が大事なんだと思う。手上げをして社内公募に挑戦したい
Posted by ブクログ
コロナ前に書かれた本ではあるものの、大企業の経営層やマネージャー層に読んで欲しいもの。
あとは後半のパートの女性のキャリア形成についての記載がとてもためになった。
Posted by ブクログ
こんな時代が近づいてきているのかと思うといまの年功序列的な会社に危機感を感じてしまう。
自分は今のままでいいのかと危機感をあおられる良い本でした。
Posted by ブクログ
新世代リーダーの10要件
1.課題設定力、先見性、仮設構築力、大局観
2.変化抽出力、変化適応力、カオス耐性、胆力
3.素直さ、伸びしろ、学習能力
4.自己効力感
5.比較優位となる強みの認識と、機会開発力
6.多様性受容力
7.越境力、領域をつなぐ力、違う領域の人脈
8.共感力、熱量、物語力、チャーミングさ
9.機会提供力、コーチング力、環境整備力
10.意思決定力、実行力、仮説検証スピード
Posted by ブクログ
主に大きな企業の社員が社長、または社長に準じるような重役につくために何をするべきか、という話でした。
失敗してもよいから挑戦するべきだということ、重い経験が人をつくるということ、など、後半はいち社員としての心構えの話が書かれています。
しかし、普通のいち社員ではなく、企業としての(しかも1数百人以上社員を抱えるような大企業の)人材教育のあり方の話が多く、多くの人はこれを読んで具体的に動くことができるか、というと微妙に感じました。
Posted by ブクログ
いわゆる大企業に今勤めている人が読んだら、少なからず「焦り」のようなものを感じるのではないかと思います。
はっとさせられる話が多く響く内容ではありますが、だからこそ本の内容ばかりに気を取られて盲目的に考え方を改めるようなことはしたくないなと思いました。
参考書として手元に置いておくには良いと思います。
Posted by ブクログ
「課題の解決」は機械がやってくれます
人間がしなければいけないことは
「課題の抽出」です。
しかも機械に負けないレベルの課題を抽出すること。
→複数の専門領域を持つことが大事
→英語ができて、統計に強く、人の心理がわかるなど
→キャリアのタグ
→→レアなキャラになる
■イノベーションのジレンマ
→業界トップの企業が過去の成功体験に縛られ、新興企業との競争に敗れていく宿命のこと
Posted by ブクログ
岡島悦子さん『40歳が社長になる日』を拝読。学生の時に読んだ『抜擢される人の人脈力』以来の。本著では、その延長線上で来たる人生100年時代ではリーダーにいかなる素養が必要なのか。網羅的かつロジカルに、骨太なパワーワードで綴られている。背筋伸びる。
Posted by ブクログ
・キャリアのタグをたくさん持っておくこと
・40歳で社長になる時代がもうきていること
・2011年に入学したアメリカの学生は大学卒業後65%は今ない職種に就職する
・自己効力感(この仕事は誰もやったことはないが自分なら出来ると思えること)
Posted by ブクログ
意思決定の場に立ちどんどん経験をすることが若手にとっては大事という考えは本当にその通りだと思う。たくさんの挑戦をしてたくさんの失敗と成功したらいい。
Posted by ブクログ
別に社長なんてなろうとしてないから〜と思って読むのを先延ばしにしていた本。
自分が今まで正しいと思ってやってきたことが「体力過信病」「白馬の王子待ちすぎ病」「努力安心病」として紹介されていた。ずたずたになるほど否定されてショックを受けた!でも、機会開発するための前段階として、能力開発は必要だと思う。この本で言っていることは、やりたくないことでも我慢してやれ、という話のようにも見えた。
30代前半にサクセッションプランニングに組み込まれているか?という話があるが、会社がそういうことを考えてない場合が多いと思う。現社長、経営者と考え方が近づいてきたものが後継者という考えがまだまだある。当然、そんな会社は生き残れない、ということをこの本では言いたいのだろうが。
Posted by ブクログ
主に次世代経営について書かれていますが、妙齢女性のかかりやすい「10大疾病」や機会開発というキーワードは、興味深く読めました。読んだ後の爽快感もあるので、躊躇いなく読んで後悔しない本。