【感想・ネタバレ】返還交渉 沖縄・北方領土の「光と影」のレビュー

あらすじ

沖縄復帰はなぜ実現し、北方領土交渉はなぜ難航しているのか。本書ではまず沖縄復帰までの道筋を、二人の人物によって読み解く。外務省アメリカ局長で「表の交渉」を務めた東郷文彦氏(著者の父)と、いわゆる「沖縄密約」交渉を行なった佐藤総理の密使、若泉敬氏である。二人には共通する思いとして「沖縄愛国心」と「醒めた現実主義」があった。北方領土交渉に携わった著者は、「北方領土愛国心」の余りの強さが、「醒めた現実主義」を曇らせていった過程を、痛惜の念を持って振り返る。二つの返還交渉に携わった人たちの思想と行動を、独自の視座から分析。元外務省主任分析官・佐藤優氏も推薦! 「北方領土と沖縄について知るための最良の書」。佐藤氏による解説も収録。 ●「大先輩」若泉敬と沖縄返還交渉 ●「極秘合意議事録」をどのように理解すればいいか? ●コズイレフ秘密提案:かつてない譲歩を拒んだ日本 ●安倍・プーチンは最後の北方領土交渉か?

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Posted by ブクログ

予想より面白くてサラサラ読めた。
沖縄と北方領土の返還交渉の振り返り、その経緯と相違点、各々の問題点。
沖縄返還時の裏チャネルを使った二元外交も、うまくいかない北方交渉も、ポイントは同じく「愛国心」と「醒めた現実主義」。
そのバランスが結果として良い方にでた沖縄と、「愛国心」が出過ぎてバランスを崩した北方四島。その領土問題の発端も違うから難しいけれど。
「まず還ってくること」に比重を置いた沖縄の現状と、「どう還ってくるか」に振れたことでまだ戻ってこない北方の実情。100%の正解なんてないだろうけど、その時々で全力の外交が行われた結果。
愛国心って大事なのかやっぱり。

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2021年06月26日

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