あらすじ
斉藤未芙由は長野から上京する。亡くなった母の従姉妹の家に住み込み、家事の手伝いをしながら毎日を過ごす。団体職員の父、専業主婦の母、大学生の長男、高校生の長女が暮らすその家、鹿島田家の日常を未芙由の静かな視点で描く。
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Posted by ブクログ
この家族は異常だった。
始まりから主人公をあまり好きにはなれなかったが、多分この話の中で一番世渡り上手であると思う。みんなが自分だけの幸せを求める、まるでウツボカズラのように。ふと、そんな自分だけの幸せを求めるのは現実に生きる私たちもそうではないかと読みながらにして感じた。
また読み直したい。
Posted by ブクログ
ドラマが放送されていたのは数年前なので、うる覚えだが、隆平のキャラがドラマとは少し違う気がした。
尚子も未芙由に依存している描写があったような気がするが、小説では割とあっさりしている印象だった。
Posted by ブクログ
ドラマを見たのでなんとなく原作を読んでみたのだけど、、、。結果、なんだったの?という気持ちが強い。未芙由、働きなさいよ、バイトではなく。考えが甘すぎ。
Posted by ブクログ
長野の家を追い出され、亡くなった母の親戚を頼って上京。
田舎しか知らない未芙由にとって東京は輝いて見えた。
渋谷に近い閑静な住宅街にあるおばさんの豪邸に住み込み、家の手伝いをするうち、未芙由の中にその家で幸せをつかみたいという野心が芽生え始める。ところがそんなことはおくびにも出さない。読者にさえそれを気づかせない。優しいおばさんを裏切って、ダンナさんと関係を持ち、同時に息子とも関係し、表向きは地味で欲のない女を装っている。したたかだわ。
家族がみんな好き勝手して、家の中が寒々しく、しまいにはおばさん、ダンナさん、娘と一気に家を出ていってしまい、好条件がそろったところで慎重にことを運び、ついに息子とのゴールインに持ち込む。それを作者は獲物を虎視眈々と待ち伏せる食虫植物ウツボカズラに例えてタイトルをつけた。
しかし、夢が息子との結婚って安易すぎないか?この息子っていうのが責任感や誠実さに欠ける男だし。第一体が弱ってる祖父母と同居するという要件付ですよ。なんかなぁ、結婚後の苦労が目に浮かぶようだわ。ダンナさんに援助してもらって料理人になる道を歩んだほうがよかったんじゃないの?って余計なお世話か。若い男に走って家を出たおばさんのほうが勝ちだったかも。