あらすじ
博物学への憧憬と好奇心を携え、生きものに魅せられた怪しい男が、近所の裏山から地球の裏まで徘徊する。博物学とは、好奇心とは何だ。昆虫学者が綴るフィールドの「怪」進撃。
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Posted by ブクログ
『裏山の奇人』ということで(一体どんな奇人なのかしら///)とゲスなときめきを抱いて読む。
腐心してカラスの仲間になることに成功し、心満たされた翌日にはカラスに攻撃されたくなり攻撃対象になるように努力したりと、奇人といえば奇人なのかなと思う。
でも文中のそこかしこに(こんなことするオレって奇人だろ?)っぽい雰囲気が漂っていてそこが個人的に残念です。
真性の奇人かどうかはさておいて、昆虫や動物に対する愛情のほとばしり方が素晴らしいです。
私も幼い頃に野生動物にちょっかいを出しては玉砕し続けた過去があるので、著者の忍耐力には脱帽しました。到底かないません。
動物や虫の習性を逆手にとって観察・推理したり遊べたり、こういう人が研究者でなんだか嬉しいです。
最後に向坂環さんにきちんと感謝していたところが好ましい。