【感想・ネタバレ】大手新聞・テレビが報道できない「官僚」の真実のレビュー

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Posted by ブクログ 2021年05月05日

これはおもしろかった。仕事でいきなりMETIにきてしまい、官僚たちが財務省への予算要求説明に四苦八苦しているのを見ているが、こういう背景があったのかと知った。(財務省のほうが格上)

客観的に、財務省がどうなっているのか、国家財政がどうなっているか、モリカケ問題をどうみるか、学ぶことができる。

...続きを読むの人自身は、法案を作れる人として自らを世に(野党に?)売り出そうとしているようで、身の振り方が堅実だなと。(現政権をたたくだけでないところが現実的!?)

【官僚】
・作文が得意
・忙しいので面倒なことを嫌う
・縄張り意識が強い(省内、課同士でもも)
・省益第一主義
・財務省は、加えて「財政再建至上主義(収入を増やして支出を減らす)」

【システム】
・審議会システム(学者がよばれるが、裏ではポチとよばれる。なんとでもなる。)
・与党による「事前審査」を通過すると、党議となり、自民党員は国会で反対質問ができない。野党は数が少ない。よって、野党はあんなに意味のないパフォーマンスで時間をかせぐこととなる。

【出世コース】
・主計局主査―主計官ー主計局次長ー主計局長

【財政】
・霞が関埋蔵金
・各省庁に剰余金・積立金

【省庁との関係】
・課長級の主計官が概算要求を査定する
 (省庁側は、ポストが上の局次長・局長クラスが対応)
・財務省の権力の源泉=予算編成権と徴税権、人事権(公務員の人数を決められる)

【提言】
・道州制導入⇒中央省庁スリム化

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Posted by ブクログ 2017年07月31日

2017年7月現在で、大騒ぎされている森友学園、加計学園がらみの真相が詳細に説明されていて、この本を読むことで、マスコミの報道に騙されることが無くなる良書です。加えて、官僚のだましのテクニックや役職や立場によって、どのような仕事を官僚がしているかなど、官僚のありとあらゆることが分かります。

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Posted by ブクログ 2022年04月24日

元財務省官僚による官僚の仕事や考えについて書かれた本だった。官僚の法律を書く能力は、作文力や専門知識を必要とするため、ほかの人にはできない特殊な能力であると知り、法案作成能力とは大切なことだとわかった。審議会が官僚の根回しや準備によって形骸化していることもやっぱりそうなのかと思った。まぁ審議会の外で...続きを読むいろいろ専門家の知識は必要とされているのではとも思うから、専門家も大切だと思う。財務省の力の大きさの理由も少し分かりよかった。

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Posted by ブクログ 2021年01月11日

高橋洋一さんをYouTubeで知り本と出会いました。官僚と言う存在は特殊なものでマスコミに流れる様々な情報は二次的な意見・主観が入っていることがわかりました。
特定の新聞やテレビの情報が偏向報道でうんざりしていたのでこの本によりかなりスッキリしました。

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Posted by ブクログ 2020年09月06日

★4.1(3.20)2017年7月発行。そうか、森友学園問題や加計学園問題はこの頃からあったんですね。「真相を暴く」とあるように、確かにマスコミの報道がいい加減だったことがよくわかりますね。こんな問題で国会を空転させて、野党は一体何をやっていたのかと日本の政治は情けなくなります。そして財務省を辞めた...続きを読む著者だからこそ書ける財務省の実態。前から官公庁は既得権益を守るという話しはよく聞いていたが、ここまで国民を騙す官僚って一体何なのかという感じです。著者にはさらに真実を伝えるべく今後も頑張って頂きたいです。

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Posted by ブクログ 2018年12月21日

元財務官僚の高橋洋一氏が、官僚の実態について鋭く切り込んだ一冊。

元財務官僚だけあり、その魑魅魍魎とした独特の世界をわかりやすく描いてた。

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Posted by ブクログ 2017年10月16日

 著者の立ち位置を先に言っておくと、森友・加計問題に安倍総理の関与はたぶんなく、手続きに関わった官僚が自らの不手際を隠すため、また文科省の権益を守るために、実際にはなかった首相の関与を匂わせた、と言ったところだ。

 森友学園の8億円にもなる大幅な値下げは、取得予定地の周囲の土地にゴミが埋まっている...続きを読むことがすでにわかっており、当然その予定地にもゴミがある可能性は予見できたにも関わらず、官僚側がそのことを森友学園側に知らせずに契約を進めたことがもともとの間違い。故意に知らせなかったのか、担当者が変わったことによって引継ぎがされなかったのか、どちらにしろ当初は適正な地価(ゴミがあることを想定していない価格)で取引を進めたのに、後から案の定ゴミがあったことがわかり、じゃあ、ゴミ処分は森友さんがやるってことなら、値引きしますよ、という単純な構造。首相や夫人が関与する余地なんてない。

 首相に対して、ちゃんと説明しろという野党やマスコミたちは、一体なにに対しての説明を求めているのか。いまいち報道を見ててもわからない。

 裁判ならこの場合、首相は被告だ。野党やマスコミは検察。やましいことがあるなら被告が否認、もしくは黙秘するのは当たり前で、犯罪だということを立証したいなら野党とマスコミが証拠を積み上げるしかないと思うのだが… 
 
  加計学園の問題の本質も、理事長と首相がお友達だなんてことにはなく、既得権益を守りたい官僚と岩盤規制を壊したい政府との主導権争いにある。そもそも前川元事務次官は文科省の天下り斡旋を進めた責任をとって辞めさせられた人。行政をゆがめられたとの発言は、要するにいままでの慣例を破られて官僚は迷惑していると言っているだけなので、よく考えずとも変な発言。だってそれが岩盤規制を壊すということなんだから。正義の告発者みたいにもてはやしている報道には違和感を感じる。
 著者の推測によると、一連の情報のリーク元はおそらく前川氏。朝日新聞や民進党に情報を流している。辞めさせられた腹いせみたいなものだ。

 忖度とか、総理の御意向とか、そんな言葉が飛び交っているのは、自らのミスや手続きのまずさを隠すために官僚が都合よく使っているだけのこと。官僚組織の悪弊は見えづらく、説明するマスコミも専門家も少ないから、この本質が報道されない。たぶん権力者を攻撃している姿を見せることが国民にはわかりやすく映るから、そうしがちなのだろう。

 もちろん真実がどちらにあるのか、今のところまだわからない。

 ただ、野党やマスコミがいまのような状況で、「説明しろ」と言うだけだと主導権は首相にある。だから解散なんて手を打たれてしまったのだ。そんな簡単なことを言うだけでいいなら、誰でも言える。真相を究明したいのに被告の自白に期待するしかない、これ以上証拠が出せないというならなら、もう詰んでいると言うしかない。
 
 法廷で勝てないなら、あとはネガティブキャンペーンで。自分の目にはそう映る。

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Posted by ブクログ 2017年10月09日

森友加計問題を枕に、官僚というものを描き出す。
わかりやすい。
某阿部ちゃんが追求をかわすための解散だとか言われてるけども、そもそもの理論立てが胡散臭いと感じていたのが、少なくとも著者の立ち場で眺めれば、余計はっきりする。
いろいろ批判もある人だが、理論展開は単純で判りやすいと思うんだけど。

この...続きを読む先どうなるのかな。

なんだかんだ言っても、日本は有能で姑息な官僚たちなくては成り立ってないわけで。

マスコミのクソ度はどこまで行っても変わらないが。

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Posted by ブクログ 2017年07月12日

官僚の仕組みと森友・加計学園問題がわかりやすく説明!
基本的には財務省についてしか書かれてなかったので、他の中央省庁についても、是非、教授してほしい!

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Posted by ブクログ 2018年01月27日

省益を守ろうとする動機が一般人にはわかりづらい政治問題になった
誤解つぃりつつ、そのポイントしか攻撃できない野党がみにくい

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Posted by ブクログ 2017年11月26日

今年(2017)の流行語大賞の候補に間違えなく挙がるのは「忖度(そんたく)」なんでしょうね。かなり前に安倍首相は記者との質疑応答で「空気読めよ!」と言っていましたが、同じようなモノと思っていましたが、ネットでのやり取りを見ると、「行間を読んで、さらに適切と思われる行動を取る」までがその意味の様ですね...続きを読む

忖度の話はこの程度にしていて、この本ですが、今までに何冊もお世話になってきている、高橋洋一氏が今年夏頃に出版された本です。大手メディア・テレビは、真実というよりは、報道しても自分たちに害のない内容を報道すると、ある時期に悟ってから、彼らの流す情報は、ある程度冷静に見る癖はついてきましたが、では果たして事実はどうだったのかは、高橋氏のような解説を読むのが参考になります。

官僚が国民を欺いてきたのは、先の戦争の情報統制、自分が実際に経験したものでは、阪神大震災・東日本大震災での情報統制を見ていればわかります。未だに官僚(国家公務員試験を合格した人)には、一般国民には理解できないものがあると思っているようですね。

とは言え、官僚にも言い分があると思うのですが、この本では、その官僚を実際に経験された高橋氏に書かれた本で、官僚の真実が書かれていて大変興味深く読ませていただきました。

以下は気になったポイントです。

・そもそも森友学園問題とは、大阪市の学校法人「森友学園」が、大阪府豊中市の国有地を小学校の用地として、評価額より大幅に安い価格で取得したこと(p18)

・年間4000万円の金額は、収益還元法を使った土地評価額10億円に対応する数字(p32)

・近畿財務局の最大のミスは、地中にごみが埋まっていることを隠して(正規の手順を怠り)森友学園と随意契約をしたこと(p37、38)

・一般的な面会等の記録は歴史公文書等にあたらないので、保存期間は1年未満でよいことになる(p43)

・議事録は、誰がどういう発言をしていたかのみを書けと言われた、概要では書いた人の主観が入り込むとしては、資料としては二次情報の可能性があり、情報価値としては二流品となる(p50)

・議会において法律を成立させるかどうかの決定をする(立法権)は国会にあるが、その法案のドラフトを書いているのは、ほぼ官僚である(p70)

・議院内閣制では、立法権のある国会で多数を占める与党の議員たちによって、行政権を行使できる内閣ができる。この段階で、与党および内閣に2つの権力が集中する。大統領制の場合は、立法権のある議員たちは、行政府の要職を兼務できない(p73、74)

・法律を書くには膨大な知識と技術が必要とされる、過去の法律と矛盾してはいけない、条文としての言葉遣いが適切であるかも問われる、そして規制対象について精通していなければならない(p76)

・国が新たな政策を実施するには、財源と法的根拠が必要である(p77)

・民営化には3つの意味がある、1)民間が所有し運営する、完全民営化、2)政府が株式を所有し、経営を民間にする「特殊株式化」、3)政府が根拠法を持っている、特別民間法人化、従って、完全に民営化、というと、完全を期して民営化する、という意味になる(p80)

・国会の各委員会での法案修正についても、総務会の承認を受けるようにしたので、国会に提出される法案の最終判断は、原則として自民会の総務会が取り仕切ることになった(p100)

・法案が与党の政策審議機関に承認された後は、党議拘束がかかる、この段階で与党からは反対意見が出なくなる(p106)

・課長まで昇進するノンキャリは限定されていて、かなり多くの人が課長補佐のままで退官する、しかしキャリアと違って定年まで勤務できる(p131)

・アメリカで予算編成権を持っているのは、政権内の行政管理予算局だが、最終的な予算案をつくりあげるのは議会なので、予算局にはそれほどの権限はない(p139)

・主計局の力が予算編成権であるのと同様に、主税局の力の源泉は徴税権である(p141)


・大臣官房は、部局間の調整、省内取りまとめをするので、基本的には他部局よりも格上である、人事課(秘書課)、会計課(予算課)、文書課(法令審査)が省内をコントロールしている(p148)

・官房副長官は定数は3名で、1)財務省出身の内政担当、2)外務省出身の外政担当、3)警察庁か防衛省出身の、安全保障・危機管理担当、であるが、内政担当の影響力が最も大きい(p153)

・日本政府の実質的借金(負債-資産)は400兆円程度で、日本GDPの8割程度、これは他の先進国の対GDP比率を比較して高い水準ではない(p162)

・2017年5月1日の国債売買不成立は、日銀買い入れの影響により金融市場で国債品不足となったためで、国債暴落ではない(p164)
・民主党政権は、30歳程度の若手職員を民間企業に出向させるという、現役出向制度を、退職間際の人にまで拡大して、天下りを減らしたことにした(p167)

・国税庁が歳入庁にかわり、内閣府の中に置かれてしまうと、財務省は国税庁のポストをすべて失う、なので財務省としてはなんとしても潰しておきたい(p174)

・経済産業省、農林水産省も不要であろう、地元に任せるべき、法務省の地方に置かれている法務局は地方に移管すべき、文部科学省の各地方にある教育委員会も、地方に移譲すべき(p180)

・大阪都構想は、大阪府と政令都市である大阪市を統合して、5つの特別区の設置を想定している。行政機能と財源を大阪都に、地域行政にかかわる部分を5つの特別区に移譲するとしている、メリットは二重行政を解消できること、これは道州制にもつながる(p183、184)

2017年11月26日作成

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