あらすじ
モテるためにひたすら努力する“Bランク”男。「愛してる」の一言さえあれば家庭円満、が持論の夫。“はずれっ子”と付き合うことに精を出す負け犬女教師。恋多きゲイの失恋&ひと目惚れ騒動……。ちょっぴりずれた“愛”の形をユーモラスに描く。大爆笑のち、じんわりほろり。心のデトックスに効き目バツグンの傑作小説集! 恋人、夫婦、親子、浮気――あれも、これも、きっと愛。2005年刊行の『Bランクの恋人』を改題して文庫化する本書は、著者が2001年の作家デビュー直後から05年にかけて書き綴った短編集。作中には当時のトピックだった出来事や人名が目白押し。時代の変遷に伴って、背景や言葉が通じにくくなっていることを鑑み、若い読者の助けとなるよう、巻頭に「作者による取扱説明書」が加筆されています。
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Posted by ブクログ
平氏の作品はとにかく登場人物が生き生きしてて、まるで友達の話を聞いているかのような気持ちになる。みんな違うけど、いろんな愛に触れながら生きている。わたしのはどんな愛だろうか?
Posted by ブクログ
大好きな平さんの短編集。
今回はすごく共感できる話っていうのはなかったけど、いろいろな愛の形があって面白かった。
とくに気に入った話は以下↓
『利息つきの愛』
ゲイのくうちゃんのお言葉が身に染みた話。
「ダメだよ、恋愛しなくちゃ。愛情を出し惜しみしてたら、自己愛だけですっからかんになるだけだよ。あるだけ使いきれ。そうしたら、自分でも気付いてなかったタンス預金が出てくるんだから。そういうもんだよ、思いきり出せば、ちょこっとでも利息が入るしさ。ケチはダメ。ケチは、モテない。ゲイにもストレートにも」(246頁)
私もなんとか損得勘定で生きるのやめようやめようと思っているんだけど…なかなかできないんだなーこれが。泣
でもそうね、こっちがアクションし続ければ、たまにはリアクションや手応えが返ってくるものよね。恋愛に限らずさ。
『サンクス・フォー・ザ・メモリー』
これはもう絶対的に亜希さんの意見を尊重するわ。
嫁いで間もなく、22歳のお嬢さんが2年間も義父の介護をするなんて…並みのことじゃないよ。
なんだかんだ事情を言ったって、結局何もしなかった旦那や義姉が亜希さんに物言う資格はないわ!
この話のせいで、政治家って普段外で気を抜けない分、身内にはこんなに悪態ついてんのかぁ~と、謎の偏見が植え付けられてしまったわ。笑