あらすじ
「献身、誠実、尊重」をスローガンに、
組織に関わるすべての者が、
勝利のために固く結束する!!
だから、鹿島は勝負強い!
2016年のクラブワールドカップ決勝。
鹿島アントラーズは、世界のサッカーエリートで構成される
レアル・マドリードと対等に渡りあい、世界を驚かせた。
その鹿島アントラーズは、Jリーグでは無類の勝負強さを誇り、
タイトル獲得数は他のチームを圧倒する。
茨城の鹿島は、地理的にも非常に不利な場所にある。
海沿いに位置し、人口も多くはない。
にも関わらず、なぜ、鹿島アントラーズは強いのか。
その中心にいるのが、チーム設立当時から
強化責任者をつとめる、鈴木 満という男だ。
この男が、鹿島アントラーズに脈々と流れる「鹿島の血」を
守り続け、伝え続けてきているから、鹿島はブレない。
著書では、鹿島の血を、いかに繋いできたのかにフォーカスを当てている。
指揮官と選手たちの間に立ち、集団を観察する。
鈴木がチームを観察し、問題が起きそうであれば未然に消し、
綻びができてしまえば、迅速に対処する。
そうやって、鹿島ブランドをつくりあげてきたのだ。
組織を如何にうまく回して結果を出すのか。
ビジネスマンが参考になるメソッドが満載の一冊だ。
1章 サッカーの神様、ジーコ。鹿島の神様、ジーコ。
2章 強化部長こそが、クラブのルールブックである。
3章 血を繋いでいく。勝利をつかみとるための、エピソード45
(例/“もってる人間”を大事にする。/監督にも鹿島の文化を守ってもらう。/OBが伝統を継承する。/アメとムチ。/派閥をつくらない。/編成3割、人間関係7割。/功労者には、ふさわしい最後を。/大舞台では小さな積み重ねこそが重要。)
4章 なぜ、鹿島に人材が集まるのか?
5章 マンさん論。
(石井正忠/柳沢敦/トニーニョ・セレーゾ/高井蘭童/椎本邦一/新井場徹/内田篤人/秋山祐輔)
6章 どこにも負けないクラブをつくる。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
鹿島が19冠に至るまで、如何にしてその常勝軍団としての礎を築いてきたのか。そして満さんが強化部長としてどうそこに携わってきたのか。その一端を知ることができる。
Posted by ブクログ
鹿島アントラーズの強化部長がクラブやチームの神髄を紹介した本。プロ化した時に入団したジーコの教えをDNAとし、それを脈々と受け継いできたことがわかる。練習場の空気を保つための努力や、スカウトとの関係など、組織論も多く参考になる。アントラーズを離れた選手や監督が実家のような親しみをもつクラブを作り上げたことは素晴らしく、羨ましくもある。
Posted by ブクログ
鹿島アントラーズでは事務方のパートの人達ですら自分が今年どれだけ勝ち点に貢献できたかという話をするという。
鹿島が強いのは勝つという理念がぶれずに長年かけて醸成されているからだと思います。
レアルと善戦したクラブW杯決勝。
あそこで名前に臆さずに戦い、尚且つ負けて悔しがることの出来るクラブが世界にいくつあるでしょうか。
鹿島が強い理由がよくわかる一冊でした。
Posted by ブクログ
ジュビロかつてのライバル(今はそう言うのがおこがましいので・・・)
鹿島の強さ。なぜ毎年ここまで安定した力を発揮してタイトルを取り続けられるのか
Jリーグで一番長く強化部長の地位にいる人、鈴木満アントラーズ強化部長が
その真相を語っています。
今までグランパスの久米さんや千葉の祖母井さんの本も読みましたが
その中でも一番分かりやすく、しかも地に足がついた感じ。
よく照らし合わせると、今のジュビロもこんな感じに近くなっているように思います。
OBも含めてファミリーだという考えは、名波監督の考えにも近いです。
小林選手や山田選手がオフにジュビロの練習に参加する姿も
鹿島が大迫選手や内田選手を受け入れるのに似ています。
あと有望な若い選手が選んでくれるようになったこと
ユースから育成に力を入れ始めたのも
鹿島と磐田、通じるものがあります。
後追い感がありますが、それでも今進んでいる道が間違ってないように思い
うれしくなりました。
ジュビロも名波監督ー服部強化部長ラインで、長期のチーム作りをしていってもらいたい。