若き国王、美しい従者、豊かな自然…地図から消され鎖国状態となった小さな国・オライエ。しかし、そこでは死に至る風土病が流行し、国王もまたその患者であった。王としての彼を守るため、ある治療法が取り入れられていたが、それは愛する人の命を蝕む方法。「王としての務め」と「一人の人間としての愛」の板挟みに苦しむ王だったが、やがて大きな発作を起こし、決断の時が迫り来る。「二人で生きていきたい」という願いは、断たれる寸前まで行きつくが…。
まるで壮大な映画を見ているような、迫力満点の1冊。さらには、シンという、従来のBLでは珍しいタイプの語り手を導入したことも、ストーリーの奥行きをグンと広げるテクニックとしてお見事。彼は単に恋愛事情をかきまわす存在のように見えて、実は大きな役割を果たす人物。この飄々とした佇まいが個人的には非常にキュンキュンでした。ファンタジーや異国BLに初挑戦の方にもオススメ。
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作者買いです。結論から言うと、めっちゃ泣けました。ものすごーくいい話でした。
この作者さんの独特な軽い空気感が好きで読んでいたのですが、この作品は異国だしファンタジーだしシリアスだしで、まったく趣が違っていました。
でもシンのキャラクターのおかげで重くなりすぎず、作者さん特有のほんわかな空気もちゃんと流れていて、国とムスティアが(ノネも)どうやって救われていくのか、まるで一国民のような、見守る気持ちで読み進められました。
シンが誰とも結ばれない、語り部ポジションだったのもよかったかな。張本人だと辛すぎるこれ…。
最後はみんなが幸せになれてよかった。もっとイチャイチャしてくれてもよかったけど。そしてシンも素敵な伴侶と幸せになれますように。やっぱリアさんかな。リアさんだな。続編ください。
本当に良かった~!
最初の読み始めの頃、ハッピーエンドじゃなかったら絶対イヤ!!って思って、続きを読むのに少し勇気がいるくらいでした。
それほど幸せになってほしいキャラで…。
続きを読んで本当によかったです!!
登場人物が、みんな魅力的で大好きです。
美しい絵に、シリアスなストーリー…だけど笑えるシーンというか和むシーンもあるしホント楽しませていただきました。
新しいシリーズもあるようで…そちらも楽しみです。
匿名
主役
最初に出てくるシンという青年視点で物語が始まっていきます。
話が進んでいくと、シンではなく、シンが助けられた王族(ショタ)と従者がメインでした!
でも悲劇的な葉梨もあり、ストーリーが重厚でした!
本当に何処かに。
地球の何処かに本当にこのような地があるのかも。
地図に無いまではいかなくても、未開と言う意味ならもしや…と考える程真剣に読みました。胸は痛いし涙で読めないし大変でした。が、読んで良かった。
後日談が手紙という所とムスティア様の意地悪チャレンジが可愛いくて大好き。あー平和っていいな。
癖がつよい
作者買い
この作者さんは、いつもお話が深い
で、今作はページ数があって読み応えあり
が、エロは少なめー
くっつくまでが長く、ラブラブが短っっ
もっとラブラブが読みたかったなー
Posted by ブクログ
ファンタジー設定、あんま好きじゃないけどこれは入り込みやすくて面白かった。
絵もとても綺麗でエロめ。
主人公の立ち位置に一抹の寂しさを感じたけどが、本人はまったく気にしてないのがまたいい。憎めない間男。間男嫌いなはずなんだけどな。
しかし王の王らしさと幼い頃にぎゅってしてたいじらしさと男らしさとヤキモチなんなん。好きすぎる。
描き下ろしが最高。
良かった
BLに分類されていますが、BL要素はとても少ない。
身分を隠した冒険者が、地図に載らない閉ざされた国へ入り、致死率の高い謎の病気に侵された少年と従者を助け、最後は自分の国(兄)の力を借りて、病気の原因も突き止め開国も出来て丸っと解決。主従の2人の関係も進展ハッピーエンド。
幸せな国
閉鎖的で、緩やかに滅んでいく切ない展開から、一気に幸せな明るい未来のある展開で振り幅凄い。
最初は、誰と誰がくっつくのか先が読めない感じも良かったです。
最後、ものすごい違和感というか失望感というか・・・
やはりノネはシンと結ばれるべきではなかったのだろうか
ムスティアは国王として跡継ぎを残すことは重大な義務だからノネと結ばれるのは国王失格
それでも正妃は迎えて子供をなすというのならいいが、そうじゃないだろう
シンは第三王子で甥姪がたくさんいるということは一生独身でも大丈夫な立場だからシンとのほうが自然
それ以前にやはり心情としても最後いきなりぶった切られて、焼き肉を食べるのを楽しみにしていたのにお子様ランチが出てきたのでがっくりだった