あらすじ
iPhoneに搭載され、国際標準の電子マネーとなったSuica。それは一方で、アップルが金融業界をも牛耳ることを意味している。追い詰められた銀行やクレジット会社の逆襲は? 「決済三国志」を描き出すビジネスドキュメント。
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Posted by ブクログ
非接触ICカードの規格をNFC(Near Field Communication)という
TypeAはフィリップス社が開発したものでCPUを搭載せずメモリだけを持つ。低コストで大量生産に向いており、タスポで使われている。
TypeBはモトローラ社が開発したものでCPUとメモリを持つ。運転免許証やマイナンバーカードに採用されている。
フェリカはスピードを重視したためセキュリティが弱いと(根拠のない)批判を受けてNFCの規格には採用されていなかった。
2014.9のiPhone6に搭載されたアップルペイも当初、NFCの規格に対応していたため、NFCの規格外のフェリカには非対応だった。が、2015にフェリカが国際規格として認められることが確実になったため、2015.12にiPhone でも採用された(その後の2016.7にNFC TypeFとして交通IC系のスマホにTypeA/Bとともに搭載されることが義務付けられた)
アップルはこれを使ってクレジットカード会社の上前をはねようとしている。
電子マネーとしてはプリペイド型のSuicaやEdy,ポストペイ型のiQ、Quickpayがあったが、Quickpayなどはほとんど使われていなかった。
一方、クレジット決済のネットワークとしてVisa.MCは2020の東京オリンピックまでにNFCの端末を行き渡らせるということで動いていた。Appleとしてはクレジットカード会社に手数料を取られるのがいやだったのでQuickPayを決済システムとして採用した。Walletのバーチャルカードの画面でもVisaのロゴマークがQuickPayのマークに置き換えられるようになっている
消費者がクレジットカードで買い物をすると、カード会社はその金額から手数料を引いた額を立て替え払いする。その後、国際ブランド(VisaやMC。JCBは国際ブランドとカード会社の両方を兼ねている)とカード会社で手数料を分け合う。
アップルペイを利用する場合、カード会社は国際ブランドに加え、アップルにも手数料(0.15%)を支払うことになる。しかしメリットの方が大きいと判断したカード会社が多く、続々と加入している。