あらすじ
気鋭の俳人が、数ある名句の中から読むべき句をセレクト。俳句の読み方を知る入門書。十七音の組み立て、季語の取り入れ方、情景の写し方。読めば句作が楽しくなる。巻末に又吉直樹との語り下ろし対談収録。
※本書は二〇一二年四月『十七音の海 俳句という詩にめぐり逢う』として株式会社カンゼンより刊行された書籍に加筆し文庫化したものが底本です。
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Posted by ブクログ
歴史的名句から近年の秀句までを例に挙げ、様々な季語、表現技法や俳句基礎知識の解説と共に分かりやすく読み解いている。芥川賞を獲った又吉直樹との巻末対談も魅力的で、表紙もキャッチーなので、夏の角川文庫のフェアー本として広く読まれて欲しいと思える。これはまだ俳句に出会っていない人、興味が少しでもある人にとっては気軽に読めて、自然と暗唱したくなり、俳句の入り口に知らぬ間に立っている、そんな一冊だ。
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クリスマス「君と結婚していたら」堀井春一郎
おい癌め酌みかはさうぜ秋の酒 江國滋
秋鯖や上司罵るために酔う 草間時彦
俳句のあとに筆者の解説が入る。表紙も今の子に受け入れられる絵柄だし、俳句も解説も良かった。
小学校高学年なら読めそうなので是非入れたいと思う。
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俳句についてあまり知らなかったが読んでみて俳句の世界はとても広いんだなと思った。思ってもいなかったと目線からの俳句であったりひらがなと漢字というだけでも全然違う俳句になったりしてとても楽しく読めた。
Posted by ブクログ
五七五の十七音の調べ。それは世界で一番短い詩・俳句。句を読んだ時の背景や作者について、季語や技法を知ることでより趣深く俳句が鑑賞出来るはず。わかりやすい解説で近代から現代俳人の幅広い作品をやさしく読み解く初心者におすすめの一冊。
昔から短文詩が苦手だったのですがそれでもきちんと俳句について教養を深めたいなあと思っていた昨今、偶然本屋さんでこの文庫本が目につき購入。一句につき2ページでの解説でさくさくと読めるのもいいですし、文学に触れること自体も初めてだよという方向けに本当にわかりやすくやさしく書かれているのも印象よかったです。せいぜい子規や虚子や山頭火と授業で知った俳人くらいしか知らなかったので、知らない現代俳人がいっぱいでこんなにいっぱいいるんだなあと驚きでした。又吉さんとの対談もよき。
Posted by ブクログ
とても読みやすくて、分かりやすく丁寧に書かれていて、俳句初心者にはうってつけだった。
技術面について、項目ごとに必要なことが書かれていて、分かりやすかった。
鑑賞について、ただ句だけポンと出されても分からないところを、さらっと鑑賞の手引きみたいなことが提供されていて、俳句を読むときの手がかりになった。見開き1ページ、もしくは半ページで1句ずつ紹介されている形式も、読みやすかった。
全体的に「俳句はこうあるべき」みたいな押し付けがましさがまったくなくて、必要な技術と著者のオススメ俳句を教えてもらった感じ。好感触な読書だった。
Posted by ブクログ
読めなく意味のつかめない漢字が沢山あった.鞦韆,紫雲英等々.月の名前が十五夜,十六夜,立待月,居待月と続くなんて,素晴らしい感覚だと思った.各俳句の解説が,非常に読みやすいし,分かりやすい.言葉を選ぶには,言葉を知らなければならないと感じた.「技法」の章もくどくどした説明がないのが良かった.