あらすじ
富を求めるのは、道を聞くため――それが、経済学者として終生変わらない姿勢だった。「自由」と「利益」を求めて暴走する市場原理主義の歴史的背景をひもとき、人間社会の営みに不可欠な医療や教育から、都市と農村、自然環境にいたるまで、「社会的共通資本」をめぐって縦横に語る。人間と経済のあるべき関係を追求し続けた経済思想の巨人が、自らの軌跡とともに語った、未来へのラスト・メッセージ。
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Posted by ブクログ
世界で認められた経済学者宇沢弘文(「社会的共通資本」が代名詞とも言える)の人類への愛を貫く人生が綴られた読みやすい本。
宇沢の人としての魅力と世界観がよくわかる。
結局経済学というのは、人が人らしく生活できるために役立つべきものであるという強い信念に基づく言動(時に自分の命を顧みず)には迫力がある。
酒に酔った勢いでローマ法王に一席ぶっててしまったという微笑ましい一面も。
最後に特に気になった一節(3箇所)
#1. 医療や、教育、自然環境が大事な社会的共通資本であることはもちろんですが(中略)平和こそが大事な社会的共通資本
#2. 平和は人類にとっていちばんだいじな共通の財産である。
#3.「リベラリズムとは、人間が人間らしく生き(中略)社会的、政治的な運動に携わるということを意味します。そのときいちばん大事なのが人間の心なのです。