あらすじ
まだ記憶に新しい第94回全国高校サッカー選手権大会の決勝戦のカードは、過去2度(現3度)の優勝に輝いた実績豊富な東福岡高校と、東京選抜としては17年ぶりに決勝まで勝ち上がった國學院久我山高校の対戦でした。
結果は東福岡高校の優勝で決まりましたが、この大会でもっとも心に残ったのは國學院久我山高校の決勝進出というサプライズでした。
その理由は、國學院久我山高校の特殊な練習環境にあります。
國學院久我山高校は、高いレベルでの文武両道を目指しており、たとえ全国大会出場レベルの部活でも、勉学に影響を与えないために1日2時間以上の練習は禁止されております。
それに加え、サッカー部は部員200名以上という規模であるにもかかわらず、コートは一般の高校に比べてとても狭いという制約まであります。
本書は、そういった多くの制約のなかで全国レベルのサッカー部へと成長させた指導とトレーニング方法を紐解き、効率的にチームを育てていくために何が必要なのか、同高サッカー部総監督の李 済華氏の考え方を紹介します。
これまでのパターン練習に縛られず、子どもがよりサッカーを楽しめ、そして局面での決断力をより高める指導法は、ジュニアサッカーから高校サッカーの指導者、そして、サッカー選手を目指す子を持つ親の皆さまにもぜひおすすめしたい内容です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
1日2時間、テスト期間中は練習しない。
今の部活とは異なる方法で
強豪校となっている國學院久我山高校サッカー部
サッカーの細かいことよりも
『取り組み』や『姿勢』について多く書かれているように
感じる本でした。
考えすぎて動けなくなるよりも
動いて失敗して覚えてもらう。
動きすぎて失敗を繰り返すようなら
一歩止まって考えさせてみる。
イメージをふくらませることが本人の経験にもなる。
『試合に勝つというのは、負ける勇気をもつこと(P142)』
チャレンジすること、そこから学ぶことが
もっとも大切で、それを短い時間で経験するための
練習をしているように感じました。