あらすじ
わたしは特別。みんなとは違う。何者かになるべき存在。幼い頃から、今井花梨(かりん)はそう思い込んできた。三十二歳になった今は、もう、いくら何でもそんなふうには考えない。考えられない。それでも、「人に注目されたい」「みんなから羨ましがられたい」という強迫的な願望から、どうしても逃れられずにいる……。そんな花梨が陥った罠は、あまりにもエロティックな匂いに満ち満ちていた。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
タイトル通りです。
32歳の自己愛だけで生きてる女性の半生と結末(?)かな。
まあ、彼女が歪んでいくのは、結局のところ両親であり家庭のせいなんだろうけどね。
「家族は愛憎を煮詰める大釜」ってジョナサン・ケラーマンの小説の一説がずっとぐるぐるしていたよ。
スポイルする父と祖父母ときっちりしようとする母親の間で歪んでいくのだけど、これって根本は父親と母親の不仲だよねと思う。もしかすると嫁姑の確執もあったのかもね。
ともあれ、中途半端に芸能事務所に所属いたせいで、外見だけに全力を注ぐ、注ぎすぎてほぼ拒食症になっているのだけど、本人はそれがダメだと気づけない。
うーん。
もしかすると、人は考えること、考えて自分の状況を変えること、が一番負担なのかもね。
なので、彼女はある意味一番楽な方向に流れていく。
自分の何がダメなのか、考えることはしない。
で、流れ着いた先は…。
なんか悲惨な結末だったけれど、もしかしたらこれは彼女が変わることができる機会になるのかもしれないと、微妙に光がある感じでした。
にしても、大石センセの好みのタイプはぶれないっすなぁww
Posted by ブクログ
周りから見れば痩せすぎでも
それが美しいと思う女
彼女は自分を特別な存在であると思い生きてきたようです
そんな女のお話でした
この著者にしてはちょっと物足りなさを感じました