【感想・ネタバレ】精神科病院で人生を終えるということ その死に誰が寄り添うかのレビュー

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Posted by ブクログ

精神科以外の医療関係者に向けた、と冒頭にあったが、そうではない自分でも非常に読みやすく、つまづいた箇所はなかった。精神科というと重い(と感じるということは自分にも本書で触れられている「差別」について思うところがあるということだが)印象があり進んで読もうとは思わないけれども、そのような考えを持った人間を良い意味で終始遠ざけない語り口だった。

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2017年11月26日

Posted by ブクログ

タッチは軽く読みやすいものの、専門用語が特に注釈もなく出てくることがあり、多くは理解できるが初めて聞くものもある。医療関係者向け雑誌の連載をまとめたものだから仕方ないとは思うが、単行本にするにあたって注釈をつけてもよかったかも。
ただそれを差し引いても、決して傲らず、患者に寄り添う視点で事態を把握し語る姿勢にとても好感が持てた。ソフトな語り口の中にも、医師として人として絶対に譲れない強い信念のもとに、日々医師としての務めを果たし、また本書をまとめ上げたことが言葉の端々から感じることができる。
著者の思いはここじゃないかな、と感じながら読み進め、終章に辿りついて、ああやっぱり、と納得した。記憶に新しい相模原の障害者殺傷事件について、連載とは別に章を立てて意見を述べるほど、著者の思いはそこへと集約されていた。
第8話の言葉が印象深い。
『患者と呼びづらいことが異常なことではないかと思います。病気であっても、きちんと社会に受け入れられているなら患者と呼ばれてもそれほど気にならないのではないでしょうか。(中略)統合失調症を「病気」と、罹患している人を「患者」と呼んでも誰も嫌な思いをしない、そんな社会になってほしい、そうしていきたいと思います。』

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2017年08月19日

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