【感想・ネタバレ】不平等を考える ──政治理論入門のレビュー

あらすじ

この二〇年あまり、多くの国で格差の拡大が進んだ。経済は停滞し、国家の再分配政策も機能していない。そうしたなか、所得の低下に苦しむ人々の不安や怒りが、政治を大きく動かし、社会の分断をさらに深めている。いま、この不平等の問題を克服するためにどう考えればいいのか。本書では、私たちが尊重すべき「平等な関係」とは何かを根底から問いなおし、そうした社会を可能にするための制度を構想する。カント、ロールズ、セン、ハーバーマスらの議論を糸口に、現代の最難問にいどむ、政治思想の新たな基本書。

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Posted by ブクログ

平易な文章で読みやすく、また極力客観的な視点から書こうとしているのが好感する。逆にそれ故に、抽象化された概念や考え方を批判している箇所が、具体的には昨今話題になっているあの事象に対する批判なんだな、という感情的、主観的な部分が垣間見える箇所があり、筆者がこの本を通じて何を訴えたかったのかは伝わるようになっている。

この国には政治的に、公共意識的に未熟な部分が少なくないと感じる。そのことを示唆する1冊として価値がある。

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2019年03月04日

Posted by ブクログ

不平等をきっかけに政治の在り方について考えることを狙った本で、大変良い規格とは思う。ただし、前提となる現実の捉え方に不満を感じる。

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2018年09月17日

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