あらすじ
上野公園の不忍池から、子供の手首が発見された。唯一の手がかりは人差し指付け根に残る骨折の痕。M署の刑事・如月七と相棒の土橋は、被害者がシングルマザーに育てられていた少年であることを突きとめる。さらに消息不明の母親が偽名を使っていたことが判明して……。母子に何があったのか? 謎が謎を呼ぶ展開と息づまるサスペンス。人気シリーズ第2弾!
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Posted by ブクログ
シリーズ2作目だが、1作目は読んでいない。でも、さほど問題ではなかった。ちょっと変わった経歴の女刑事が主人公。相棒の土橋刑事がなかなかいい味を出している。
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「セブン」シリーズの2作目。
主役は、文京区本郷M署の女刑事、如月七。親しい者は、彼女を「セブン」と呼ぶ。
カナダ人の父親と日本人の母親の間に生まれたハーフで、彫りの深い美しい女性だ。
1作目も同様なのだが、捜査を主導するのは先輩であり、
彼女の師匠でもある土橋。
セブンと土橋の間で交わされる、クイズのような、禅問答のようなやり取りは、たまに「?」となる。
土橋から捜査のヒントを得ながら、事件を推理、捜査を行う、つまりは、彼女の成長物語ともとれる。
また、五歳の時、自宅が全焼し、その際、両親を失っている。
そのショックで、感情を置き忘れたようで、そのせいか、彼女自身の感情の揺れは、あまり描かれていない。
だからこそ余計に、ストーリーは淡々と展開していく、ように思う。
上野、不忍池で、切断された子どもの手首が見つかる。
身元を突き止める手がかりは、ひとさし指の付け根に残る骨折の痕だけだった。
捜査が進むうち、一人暮らしの高齢者を狙った詐欺グループの存在が浮かび上がってくる。
で、今回は、セブンの活躍というより、事件関係者である「おばあちゃん」の、「家族」を救おうとする勇気と愛の行動力が心に残る。
結局、おいしいところを持っていったのは、この「おばあちゃん」だったな。