【感想・ネタバレ】その手をにぎりたいのレビュー

あらすじ

銀座鮨店に10年通ったバブル期OL物語。

80年代。都内で働いていた青子は、25歳で会社を辞め、栃木の実家へ帰る決意をする。その日、彼女は送別会をかね、上司に連れられて銀座の高級鮨店のカウンターに座っていた。彼女は、そのお店で衝撃を受ける。そこでは、職人が握った鮨を掌から貰い受けて食べるのだ。青子は、その味にのめり込み、決して安くはないお店に自分が稼いだお金で通い続けたい、
と一念発起。東京に残ることに決めた。
お店の職人・一ノ瀬への秘めた思いも抱きながら、転職先を不動産会社に決めた青子だったが、到来したバブルの時代の波に翻弄されていく。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

食の描写がお腹すく。
思うままに賢く生きて、自分の足で立ちたい。自分がダメになった時に手を伸ばしてくれる人には、素直に甘えたい。2つの気持ちは共存しないようだけど、どちらも本当で。本当であるがために自分の矛盾に頭を抱えるんだよね、嫌になるよね。
10年間の答え合わせのような、最後の寿司屋の場面が大好き。なんて焦ったい、なんて切ない、なんて清々しい。2人の関係がこれまでみたどの恋愛小説より濃密で、官能的だった。性的なことは何もしてないのに、そう思わせる柚木さんの筆致に脱帽

「私達には価値がある。財布を出さないことこそステイタスである、と幸恵は主張する。しかし、青子はかえってそのせいで、本来あるはずのたっぷりした自由を根こそぎ奪われている気がしてならない。本来の自由というのが、どういうものか、うまく説明はできないのだが。」

「本当に美味しいものはたった一人で集中して味わいたい。青子にとっての贅沢とはそういうことだ。」

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2026年08月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

私も就職で上京して3年。
物質的には恵まれた何でもある東京で、良いも悪いも全てを受け止めて、揉まれて、それでも1人の力で生きていくには、自分の全てをかけられる絶対的な何かが必要だと感じた。
食、人、住まい、金、若さ、永遠ではないにせよ、そのときの自分にとって間違いのないもの、信じられるものを何かひとつでも見つけられるのが大切なのかな。

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2026年08月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

<不易>時代が変わっても、「私はどう生きたいんだろう」という迷いは変わらない。
<抽象>人は、自分が本当に欲しいものに出会ったとき、生き方まで変えてしまう
<抽象>恋愛によって人生が変わる小説

カウンター越しに時間を積み重ねてきた一ノ瀬と青子。

平成元年…天安門事件にベルリンの壁崩壊

p101 以下の文章からは、主人公・青子が、昇進してお金も手に入れて恋愛を楽しむ余裕が出てきていることがうかがえる。
「カウンターの下で、広瀬の手がそっと、自分のそれに伸びてくる。彼が満足するなら、指先ぐらい好きにさせてやろうと思った。なぜなら、青子の心と体は自由だからだ。誰のものでもない。一ノ瀬さんの手をとることが出来ないのと引き換えに、青子は無限の自由を手に入れたのだ。」

・背中を押してくれる
・心のお守りになるフレーズが見つかるといい
・令和に働いている女性も共感
p108「口先だけで何もしないこんな部下でさえ、新卒で総合職採用された男というだけで青子より給料が良いのが、怒りに一層拍車をかける。チームリーダーとは名ばかりで、待遇は一般事務職とほとんど変わらない。残業代で稼いでいるのが実情だ。この業界では、女はいつもなめられ、まともに扱ってもらえない。どんなに青子が努力しようと、今は下にいる浦和にもいずれ抜かれる運命なのだ」

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2026年08月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

苦いなあ、人生と思ってしまいました。

青子もミキも一ノ瀬も広瀬も全員誰かの人生を犠牲にしながら生きている。

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2026年10月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

バターよりこっちの方が好きだった
女の人がバリバリ働くのがいかに難しいことだったのか、バブル時代の古い考え方がしんどい
Z世代で良かったと思う

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2026年09月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

やっぱり東京って良くも悪くも魔性の街なんだなと思った。読み進めるごとに青子の性格が荒んでいって、面白くもあったが恐ろしくもあった。一ノ瀬と恋愛関係にならないことは薄々気づいていたが、最後までプラトニックで終わったのは意外だった。お寿司が食べたくなった。

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2026年08月17日

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