あらすじ
かつて炭鉱で栄えた離島で、小学校の養護教諭であるセイは、画家の夫と暮らしている。奔放な同僚の女教師、島の主のような老婆、無邪気な子供たち。平穏で満ち足りた日々。ある日新任教師として赴任してきた石和の存在が、セイの心を揺さぶる。彼に惹かれていく──夫を愛しているのに。もうその先がない「切羽」へ向かって。直木賞を受賞した繊細で官能的な大人のための恋愛長編。
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Posted by ブクログ
息苦しい話。町中(島中)知り合い、誰が誰の奥さんで、仕事は…住んでるところは…愛人は!…みんななんでも知っている。昔の自分の置かれた状況を思い出し、つらい気持ちになった。
こんな暮らしが合う人もいると思うけど、私はしたくない。
結局、何も変わらない。
Posted by ブクログ
喪失することが人生。
北の島。
養護教諭のセイは画家の夫をもつ。
新任教諭の石和にお互いに魅かれていく。
その先が切羽。トンネルを掘っていく一番先。
切羽へ。切羽へ。
そして、その切羽で石和は去る。
セイは夫の子を身ごもっていた。
欲しくて欲しくてたまらないけれど。
手には入らない。手には入れない。
そして喪っていく。
喪失こそが人生。
島という舞台が
その喪失感を象徴する。
この一節が印象的だ。
「彼らはすでに、石和を忘れる準備をはじめているようだった。
それは島の子供たち、あるいは島の人間が、
身のうちにこっそりと培っている方法なのかもしれない」