【感想・ネタバレ】幸せな劣等感 ~アドラー心理学〈実践編〉~(小学館新書)のレビュー

あらすじ

不完全である勇気。

劣等感とは、他の人と比較したときに、自分は劣っていると思い知らされること、と思っている人は多いでしょう。このような思いにさいなまれるのは、本当に嫌なものです。しかしアドラーのいう劣等感とは、自分の理想と現在の自分の状況を比較したときに生じる感覚。他人との比較ではなく、自分自身の問題なので、自分を卑下する必要はありません。劣等感があるからこそ、何かを創造したり、社会に貢献することなどを通じて、成長(これをアドラー心理学では「優越の追求」といいます)することができるのです。
自分の理想と比べて劣っている(不完全な)部分があるとしても、他者との比較や、周囲からの評価によってではなく、自分らしさを追い求めていくと、“本来の自尊心”が高まっていきます。
本書では、こうした「不完全である勇気」をはじめ、「ライフスタイル」「共同体感覚」などアドラーの“哲学”を徹底解説。私たちが幸せに生きていくために、いますぐ実践できる意識改革のヒントを、“アドラー心理学の伝道師”である著者が詳しく紹介していきます。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

精神分析学(フロイト)、行動分析学(スキナー)、認知心理学、人間性心理学(マズロー、ロジャーズ)
アドラーはフロイトから独立し「個人心理学」を打ち立て人間性心理学の源流となった。
アドラーの影響=劣等感と補償→発達心理学、ライフスタイル→パーソナリティ心理学、競争から協力へ→教育心理学、統覚スキーマ→臨床心理学、対人関係の重視→社会心理学。

自己概念と自己理想のギャップにより劣等感となり、それを補償という努力で埋めようとする、優越の追求、創造と貢献。
ライフスタイルの最優先目標による4分類=安楽でいたい、コントロールしたい、喜ばせたい、優越でありたい。
自己受容→所属→信頼→貢献(共同体感覚)

努力と成長のばねとして「劣等感」を使うこと(自己受容)
自分が生きる方向性として「ライフスタイル」を持つこと(ライフスタイルを使って所属)
幸せに生きるために「共同体感覚」を育てること(信頼、貢献)

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2017年09月23日

Posted by ブクログ

下記のフレーズに勇気づけられました。

自尊心を高めるには他人と比べないことが必要。劣等感は誰もが持っているものだからそれ自体は問題ない。ポイントは劣等感を感じた時、自分はまだまだ未熟だが良くやっている。と考えること。不完全な勇気と呼ぶ。
失敗、それは失敗ではなく挑戦した結果である。

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2017年06月15日

Posted by ブクログ

各章に図解と汎用的なQ&Aがあり、新しい章では前章の要点がさらっと数行でまとめられているので、読みやすいほうではないかと。なんだかモヤッとして、今のままでよいのだろうか?と感じるとき、味方になってくれるかもしれない参考書。

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2020年12月19日

Posted by ブクログ

 本書も、息子の中学の先生のお薦め図書。
 アドラーといえば、岸見一郎が有名だが、ほかの人がどのようにアドラーを描いたのかも気になって、読んだ。


 ・ドライカースの言う4つの誤ったゴール
①注目を得ようとする
②権力争いをする
③復讐する
④無能であることを示す

 私たちは自分のフィクションに基づいて、まわりの人たちがこうあってほしい、こうあるべきだという期待を抱いています。…
 こうした期待は、自分にとっては「当然こうあるべきだ」ということであり、正しくて疑いのないものです。しかし、自分にとってどんなに正しいことであっても、それがまわりの人と共有されない限り、自分のなかのフィクションにすぎないということを確認しておかなければなりません。
 このフィクションに基づいて、対人関係のなかで「相手にこうしてほしい」「こうするべきだ」という目標が立てられます。これを「仮想的目標」と呼びます。

 自分の子どもに対して「あなたは、こんなふうに育ってほしい」「あなたは、このような人間になってほしい」という期待を持つのは親の自由ですが、あくまでもそれは親自身の仮想的目標です。親が勝手に考えていることですから、本当は子どもにはなんの関係もないのです。ですから、その仮想的目標どおりに子どもが育たないからといって、子どもに対してイライラしたり、叱ったりすることには意味がありません。
 ただひとつできるのは、親の仮想的目標を自分の意見として子どもに伝え、子どもと一緒に目標を考えるということだけです。その場合であっても、子どもの考え、つまり子どもの仮想的目標をよく聞いて、ふたりのあいだの共通感覚を見つけることが大切です。そうしたプロセスを踏むことによって「目標の一致」ができるでしょう。


 では、勇気づけるとは具体的にはどのようなことでしょうか。まず最初に明確にしておきたいことは、勇気づけとは、相手をほめたり、励ましたり、期待したりすることではないということです。ですから、相手を必ず勇気づけることのできる「魔法の言葉がけ」―そういうタイトルの本や記事が、世の中にはたくさんありますが―などというものは存在しません。…
 勇気づけにはふたつの方向性があります。ひとつは自分に対する勇気づけ。自分の人生を自分自身で引き受けること、そして社会のなかで他の人と協力して生きることを決心することが、自分に対する勇気づけです。もうひとつは他者に対する勇気づけで、その人が自分の人生を自分自身で引き受け、他の人と協力して生きることを決心してもらうことです。

・「自己受容→所属→信頼→貢献のサイクル」
 自己受容するためには、不完全である勇気を持つこと。所属をするためには、不完全である勇気を持ちつつ、自分の強みを見つけること。
 信頼関係をつくるためには、自分のマイナス感情が起こる仕組みを知り、相手の私的感覚を尊重しつつ、お互いの共通感覚を見出していくこと。
 まわりの人の役に立って貢献するためには、自分自身を勇気づけて人生の有益な面での行動を積み重ねていくこと―。
 これらのステップを着実に踏んでいくことで、私たちは自分の共同体感覚を育てていくことができるのです。

・アドラー心理学の重要な概念
・努力と成長のバネとして「劣等感」を使うこと
・自分が生きる方向性として「ライフスタイル」を持つこと
・幸せに生きるために「共同体感覚」を育てること

0
2020年10月02日

Posted by ブクログ

 本書も、息子の中学の先生のお薦め図書。
 アドラーといえば、岸見一郎が有名だが、ほかの人がどのようにアドラーを描いたのかも気になって、読んだ。


 ・ドライカースの言う4つの誤ったゴール
?注目を得ようとする
?権力争いをする
?復讐する
?無能であることを示す

 私たちは自分のフィクションに基づいて、まわりの人たちがこうあってほしい、こうあるべきだという期待を抱いています。…
 こうした期待は、自分にとっては「当然こうあるべきだ」ということであり、正しくて疑いのないものです。しかし、自分にとってどんなに正しいことであっても、それがまわりの人と共有されない限り、自分のなかのフィクションにすぎないということを確認しておかなければなりません。
 このフィクションに基づいて、対人関係のなかで「相手にこうしてほしい」「こうするべきだ」という目標が立てられます。これを「仮想的目標」と呼びます。

 自分の子どもに対して「あなたは、こんなふうに育ってほしい」「あなたは、このような人間になってほしい」という期待を持つのは親の自由ですが、あくまでもそれは親自身の仮想的目標です。親が勝手に考えていることですから、本当は子どもにはなんの関係もないのです。ですから、その仮想的目標どおりに子どもが育たないからといって、子どもに対してイライラしたり、叱ったりすることには意味がありません。
 ただひとつできるのは、親の仮想的目標を自分の意見として子どもに伝え、子どもと一緒に目標を考えるということだけです。その場合であっても、子どもの考え、つまり子どもの仮想的目標をよく聞いて、ふたりのあいだの共通感覚を見つけることが大切です。そうしたプロセスを踏むことによって「目標の一致」ができるでしょう。


 では、勇気づけるとは具体的にはどのようなことでしょうか。まず最初に明確にしておきたいことは、勇気づけとは、相手をほめたり、励ましたり、期待したりすることではないということです。ですから、相手を必ず勇気づけることのできる「魔法の言葉がけ」―そういうタイトルの本や記事が、世の中にはたくさんありますが―などというものは存在しません。…
 勇気づけにはふたつの方向性があります。ひとつは自分に対する勇気づけ。自分の人生を自分自身で引き受けること、そして社会のなかで他の人と協力して生きることを決心することが、自分に対する勇気づけです。もうひとつは他者に対する勇気づけで、その人が自分の人生を自分自身で引き受け、他の人と協力して生きることを決心してもらうことです。

・「自己受容→所属→信頼→貢献のサイクル」
 自己受容するためには、不完全である勇気を持つこと。所属をするためには、不完全である勇気を持ちつつ、自分の強みを見つけること。
 信頼関係をつくるためには、自分のマイナス感情が起こる仕組みを知り、相手の私的感覚を尊重しつつ、お互いの共通感覚を見出していくこと。
 まわりの人の役に立って貢献するためには、自分自身を勇気づけて人生の有益な面での行動を積み重ねていくこと―。
 これらのステップを着実に踏んでいくことで、私たちは自分の共同体感覚を育てていくことができるのです。

・アドラー心理学の重要な概念
・努力と成長のバネとして「劣等感」を使うこと
・自分が生きる方向性として「ライフスタイル」を持つこと
・幸せに生きるために「共同体感覚」を育てること

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2021年08月08日

Posted by ブクログ

アドラー心理学の実践版。そもそも前提を受け入れるのに大層抵抗があるだろうことが最大の難点か。それさえクリアすればすんなり。

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2017年04月08日

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