【感想・ネタバレ】終わらないラブレター 祖父母たちが語る「もうひとつの戦争体験」のレビュー

あらすじ

「文ちゃん、誰か好きな人とか、付き合っている人はいるのかな」「ええ? そんなことは考えたこともなかったわ」「それじゃあ、文ちゃん、川村のことをどう思う?」「川村さん……? そりゃ、いい人だと思うけど……、でも、私にとってはみんな同じくらいいい人だわ……」「もし、文ちゃんが嫌じゃなかったら、川村との交際を考えてもらえないかな」戦争の真っ只中、こうして文子さんと川村さんの交際は始まったが、海軍に所属していた川村さんはあちらこちらを飛び回っていてなかなか会えず、唯一のコミュニケーション手段は手紙だけだった。文通というかたちで交際を続け、ついに2人は結婚することに。しかし、その結婚式は……。戦争という非情な境遇の中でも、人々は互いを思いやり、恋をし、遊び、希望を持って一所懸命に生きた。悲惨なことばかりではない、「暗黒の時代」と呼ばれる先の大戦を強く明るく生き抜いた人々の、もうひとつの戦争体験記。

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Posted by ブクログ

1970年生まれの桜林美佐さんの「終わらないラブレター」(祖父母たちが語るもうひとつの戦争体験)、2009.8発行です。私は、明治の終わりに生まれて戦争体験のある父、大正の初めに生まれて戦禍を生きた母、ほんの少ししかその経験を聞けなかったですが・・・。著者の「人は、ものごとに熱中すればするほど、後になって極端に冷めてしまうことがある。戦争の記憶を後世に伝えていくことは、戦争を知らない世代の務めではないだろうか」との思い、頭が下がります!著者の人間としての素直な気持ちが伝わってまいります。再読です。

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2016年08月18日

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