【感想・ネタバレ】義男の青春・別離のレビュー

あらすじ

真綿で首を締められるような毎日だった。一家七人の経済的支柱として、駄菓子にひとしい貸本漫画を描き続ける責苦。芸術的な漫画を志し焦燥する「義男の青春」。浮気した恋人を恨み、ブロバリンを発作的に飲むが死に切れず、我が身のやりきれなさから滂沱の涙を零す、売れない漫画家の自己憐憫「別離」など14編収録。現実と夢、日常と狂気の領域を融通無碍に往還する、つげ漫画集第二弾。

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Posted by ブクログ

朝目が覚めると
今日は外がひどくふくらんでいるようだった

外が家のなかに侵入してくる



5歳で父親を亡くしたつげ義春。

「がまんしてくれよな タクワンしかないんだよ」


すざましい貧しさで、さらには母親の再婚相手が作中では
本当に酷い人で、
とても不幸な環境で育ったのだなと感じました。

さらにひどい赤面恐怖症だったつげ義春は、
小学6年生の時、運動会で多くの観客の前で走るのを恐れ
足の裏をカミソリで切ったそうです。

今の時代なら、
きっと心の病気だ、と病院にいけたのでしょうけど、

小学校卒業後メッキ工場で働き、
ろくなものも食えず、

おまけに外は空襲が頻繁に起こるような環境では、
そんなことで落ち込んだりする時間も
絶対なかったのでしょう。とおもいます。


大人になったが漫画は売れず、恋人に浮気され、
自殺未遂、

そんなつげ義春の、
自分の生い立ちを書いたこの本!
短編集です。

ぱっと買ったのですけれどすごい本でした。
ゆとりな私には、本当に信じられない事実が!


しかも当時サンデーとかで掲載してたそうです。
サンデーすごいな!


いまや美術史の時間にも名前の出てくる、
コミック「ガロ」
つげ義春がよくまんがを描いていたガロ!

商業性より作品を重視するという姿勢を徹底したガロは、
1980年代、社員もまともな生活ができなかったそうです。

しかしガロに憧れ作品を投稿するコアなファンが多く、
副業みたいなことをしながら細々雑誌を支えてたとか・・・


あまり詳しくない私ですら、
今の少年誌とは違う!と思います。
だって今の漫画は、巻数がどれもこれもすごすぎる!

ガロが育てたみんなは、たくさん世に作品をのこしているのですね。

1
2009年10月07日

Posted by ブクログ

救いようのない状況なのに、どこか飄々と、それを他人事のように、時にバカバカしいユーモアをも交えながら描く、これこそ、つげ義春ワールド。
絵の一種のしつこさも好きだ。

0
2020年07月06日

Posted by ブクログ

名前だけは昔から知っているものの、なんとなく敬遠していたが、もっと早く読めばよかった。なんとも言えない画風で、一見すると下手なんだけどそこがまた魅力的。物語も切なくて、どこかエロくて、人の思い出をこっそりと覗いているような感覚。太宰が漫画を描いたらもしかしてこんな感じだろうか。

0
2014年08月16日

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