【感想・ネタバレ】平安女学院大学の奇跡 小規模大学の生き残り大逆転戦略のレビュー

あらすじ

債務80億円を抱えた創立140年の京都の名門女子大。著者は「常識破り」の改革で、大学を1年で黒字化してみせる。そして、「新入社員教育のいらない学生を育てる」ことを運営方針に、大規模な組織改革、教育改革を行なった結果、4年連続就職率100%を達成し、山岡式大学運営の成果を世に知らしめた。いま必要とされる大学とは。必要とされる人材とは。大学の常識を覆し続ける著者が、小規模大学の生き残り戦略を語る。 ●第1章 心の偏差値が高い人間を育てる――大学は、伸び代を持った自立した人間を育成する場 ●第2章 女性リーダーの育成をめざす――考えさせる教育・教養教育の徹底、教員と職員の協働を進める ●第3章 「大学理事長」誕生までの歩み――成功する秘訣は、成功するまでやり遂げること ●第4章 名門大学を甦らせた山岡式経営改革――誰のための学校運営か、それを見誤るな ●第5章 人間力・仕事力を伸ばす理想の教育――小規模大学だからこそ学生の潜在能力を引きだせる

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Posted by ブクログ

破綻寸前だった平安女学院を蘇らせた剛腕の秘訣。ジェネリック・スキルなどの教育に関する一般的な説明は迫力がなかったが、経営者として教授会の権限を理事会に移していったなどの説明、人事権を初めて教授会から奪った大学との説明は説得力がある。いかに大学経営が教授会をコントロールすることにかかっているかを思い知らされる。またこの著者自身の苦学から型破りの人生が迫力あり、この人にしてこの改革があったことを強く感じさせられた。この大学は今後も教学にするつもりはない!男女の教育学的な特性の違いということは初めて聞いた。「貴品女性を育てる」は私学だからこそ公言することが許されるのだろう。
サミュエル・スマイルズ「自助論」の言葉が引用されているのが印象に残った。正にPBLのことを言っている!「実際の仕事を学びながら人間性をみがき、克己心を養うことができれば、人は正しい規律を身につけ、自らの義務や仕事をうまくこなしていけるようになる。このような教育は書物からは学べず、学校の単純な授業からも得られない。」学生からの教育サービス改善要求を問題解決力を身につけさせるPBLの場にするとは凄過ぎる発想!

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2017年03月01日

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