【感想・ネタバレ】貧者の一票のレビュー

あらすじ

貧しい国が豊かになると戦争が起きる
豊かな国が貧しくなると革命が起きる
今、世界で起きていることは
「これから起こること」の始まりにすぎない

世界は革命期に突入した! サブプライム以降の大きな歴史のうねりはグローバリズムを終焉させ、巨大な大衆の反発と否定の段階に入っている。
イギリスのEU離脱(ブレグジット)、アメリカのトランプ・ショック、さらには韓国の朴槿恵政権の終焉とナショナリズムの台頭を示唆する現象が起きているわけである。

声なきはずの大衆が声を持った。

これが本書のタイトルでもある「貧者の一票」の価値を高め、世界の既得権益化した政治、経済、産業、文化構造を大きく変化させてゆくものと思われる。今は始まりにすぎず、これからさらに大きな変革の波が訪れることになるのだろう。本書では、それを系統立てて解説し、物事の本質と社会の仕組みについて述べている。

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Posted by ブクログ

 トランプ大統領が誕生した理由についての、世の中に出回っている全ての解説を見たわけではないがマスコミの影響力の低下であるという著者の分析はかなり的確だと思う。SNSによりこれまで発言することができなかった人々が発言できるようになっただけでなく、候補者自身がマスコミを通さずにメッセージを伝えることができるようになったことは想像以上に大きな変化だったようだ。日本でもすでにその兆候は現れているが今後それが加速していくのではないかと思う。また、オバマ大統領の広島訪問、安倍総理の真珠湾慰霊と日米双方が太平洋戦争に区切りを付けようとしているだけでなく、既に戦争は始まっているという指摘は非常に興味深い。平和は次の戦争が始まるまでの準備期間に過ぎないともいわれるが、それに従うならばこの広島と真珠湾のセレモニーは戦争を終らせるものではなく戦争を始めるためのものということになる。日本では報道されないが世界各地では武力を伴う紛争が激化している。これらの事実とトランプ大統領の現状での姿勢を踏まえると既に戦争は始まっているのではないかと思える。

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2017年02月26日

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