【感想・ネタバレ】復讐の血のレビュー

あらすじ

何が真実で、誰が責任をとるのか? 新宿歌舞伎町の外れで、金融ヤクザが金髪男にメッタ刺しにされた。被害者の財布に残された、手書きで綴られた数字のメモ。総理事務秘書官と警視庁捜査一課刑事が事件を追う。ゴールデン街の名物ママの死、金融庁審議官の沖縄宮古島での失踪、日本を地獄に落とす株価瞬間暴落〈フラッシュ・クラッシュ〉、幾重にも張られた罠……。凍りついた目をもつ男の真の目的とは。戦慄と衝撃のラスト!『ガラパゴス』『血の轍』の著者が贈る鎮魂歌。『鋼の綻び』改題。

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Posted by ブクログ

相場英雄『復讐の血』実業之日本社文庫。『鋼の綻び』を改題、大幅加筆修正、文庫化。警察小説と金融小説とが見事に融合した面白い作品。さらに日本人が決して忘れることの出来ないあの大事故までもが物語に絡み、思いも寄らぬ展開が待ち受ける。

新宿歌舞伎町で起きた金融ヤクザの惨殺事件から物語は始まる。殺人を教唆した金融ブローカー・矢吹巽と加害者のホストは『棄民』という言葉でつながる。一体、何に対する復讐なのか、どういう手段で復讐を果たそうとするのか。

相場英雄の小説は、市勢の人びとをないがしろにする巨悪の正体を静かな怒りをもって描いたものが多く見られる。この作品もまた『棄民』として政府に切り捨てられた市勢の人びとの怒りを代弁しているかのようだ。

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2016年12月24日

Posted by ブクログ

なんとも相場さんらしい作品でした。本当にこんな事が私のような下々の者が分からないところで起きているのではないかと思ってしまいました。TVでよく見るあの人がちらついて仕方ありませんでした。棄民とはなんと嫌な言葉です。

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2019年10月03日

Posted by ブクログ

福島原発事故による棄民らの復讐劇。時の為政者への諫言。現代版の義賊的な内容。著者のこのブレない軸にいつも共感。これからも問題を風化させない著作を世に送り出し続けて欲しい。

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2019年08月08日

Posted by ブクログ

安倍首相への復讐。構想は、面白いと思う。
中国では、発禁になる小説かもしれない。
安倍首相の野党の時だけども、「謝罪」をどう取るのか?
と言うのは、かなり苦しいけど、切り口は面白い。
ケーススタディなんだね。

矢吹の子供の頃の 虐待をされていた。
福島が、起点となる。
福島の人たちは、「棄民」とされている。
それが、復讐のバネとなる。
株式を使って、いかに 収益を上げ、ターゲットとするのか?
スキャンダルで、暴落させるほど、安易ではないな。
もっと、大きな動きの中で、動いている。

両親を殺し、経済ヤクザを殺し、審議官を殺す。
ふーむ。血塗られた復讐。

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2019年02月25日

Posted by ブクログ

現実とリンクする…
東北大震災の復興での政権の失敗、金融危機。
後半は引き込まれていく感じ…

2021.7.19

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2021年07月20日

Posted by ブクログ

警察、金融、政治、そして原発、とても盛りだくさんな内容がコンパクトに描かれている。
金融は苦手分野なのだが、ぐいぐいと最後まで引っ張られるように読みきれた。
警戒区域、コントロールできている、など苦く悔しい気持ちになるワードだが、実際にその地に生きてきた人の思いを想像するとたまらない。

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2019年09月07日

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