あらすじ
システムから降りて好きなことをしても大丈夫! そこには楽しい人生が開けている。経済成長を追い求める企業でストレスを抱え自分の時間もなく働く人生よりも、小さく自営し、人と交流し、やりたいことをしたい。そう考えた著者の、開業までの道のりと、開業の様々な具体的なコツと考え方、生き方を伝える。文庫化にあたり15の方法を1章分追記。
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Posted by ブクログ
現代を生きる人が自由になるためのエッセンスが詰まった一冊。10年以上前からダウンシフトして、自由と幸福度を優先させた人生を模索し、作り上げた筆者の行動力に感服。
全てを真似することができない人も、現在の消費社会、労働に対する考え方は参考になるものがあるのではないだろうか。
農業の方法から農家さんとのつながりの部分では、農業の時間を哲学、瞑想タイムと書かれていて興味深い。
自給自足の考え方や自分が本当に必要なものは何なのか?と人間の本質的な行き方を見直すと共に、こういう方法もあるのか、と今後の生き方を考えるチャンスにもなるだろう。
筆者の実際の経験から、お金があるだけで安心ではなく、人との繋がり、農の大切さを改めて考えるきっかけとなった。
Posted by ブクログ
著者の経験や考えていることを詰め込んだ、詰め込み本!って感じで読んでいてとても楽しかったし、自分の中の色々な思いを昇華することもできた気がして、出会えてほんとに良かった本。
新卒カードを使っていい企業に就職しなきゃ…
今まで支えてくれた親のためにもいい給与のところに…
みんなと同じ波に乗っていたい。馬鹿にされたくない。
そんな思いに支配されて、自分で自分をぐるぐる巻きにしてしまっていた私には、視野が広がる感じがしてとても良い本だった。
道は無限にあるな。時間もあるし、ゆっくり考えよう。
いい悪いじゃなくて、
あなたはこう思うんだね。私はこう思う。
そんな主張が当たり前にできるようになったらいい社会だなと思う。
Posted by ブクログ
絶妙な力の抜け加減の啓発本。
ゆっくりではあるけど、著者が言う世界へと近付いていると思う。
著者が今どこで何をしてるのか気になる。
自分も自分なりに実践を積み重ねていこうと思う。
Posted by ブクログ
本作は、脱サラしてバーの店主をつとめる髙坂氏が、「もうやめちゃいな」と世に疲れた我々を、社畜人生からドロップアウトすることをそーっと誘う良書です笑
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あー、会社辞めたいとか、好きなことだけして生きていけたらいいなあ、とか、そういう気持ちってありますよね。私なんかしょっちゅう笑
でも家族のことを思い出したり(忘れんなよ)、自分のプライドだったり、やっぱり収入は欲しいよねという我儘があったりして、このレッドオーシャンから抜け出せないでいると。
そんな時代にあって、筆者が強く主張するのは、「ダウンシフト」。誤解を恐れずに言えば、身の丈にあった生活にリサイズして(もちろん縮小方面ですよ)、そして自分の好きなことをしよう、というお話です。
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その目玉といえば、半農半Xなる筆者の造語。
つまり半分は自給自足を行い、残りの半分は自分の好きなことを生業にするということです。
筆者のいう自給自足は、耕作放棄地を非常に安価(もしくはただ)で借り受けるなどして利用し、自然に近い形で育てるものらしく、いわゆる商品として育てる農業ではない様子。コメと大豆を植えるそうですが、手をかけすぎないことで、逆に力強い味わい深い実がなるそうです。
こうした主食は、そのまま食べたり、味噌や納豆などにして、余ればよそにあげたり、逆にもらったりして、食の安全を確保しつつ費用を抑えることができるとのことです。
って、これだけ書くと突飛ですが、一冊通じて読めば「ありかも」って思えると思います。ちなみに筆者が借り受けた耕作放棄地は千葉県匝瑳市という所。
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また、身分の身の丈にあった費用(ライフスタイル基準金額)を割り出し、それにあった売上を目指し、それを超えるようならよりサボるよう勧めています。あ、結構飛びますが、すでにサラリーマンを辞めた前提でお話しています。
この頑張らないという視点はとても新鮮で、しかも貴重であると感じました。
儲けるのは悪いことではないし、むしろ楽しかったりするのですが、そこに没入すると自分が何のために生きているのかを見失いがちなんですよね。かなり脱力系の髙坂氏も本作を出版後、生業としている居酒屋の客が増え、売り上げが増えてしまい、倒れたそう。そしてそれ以降、あまのじゃく的に週休三日にし、適正収入に下げたとのこと。
これによりいわゆる機会損失が発生するのですが、氏はこれを「ワークシェアリング」ととらえ、近場の競合店を潤す結果となり、それはそれでよいことだととらえます(自分に必要な売り上げはあるしね)。さらにそうした競合店が逆に、「このお客さんはおたくの方があうと思うから」と紹介してくれたりするようになったそう。
つまり、独り勝ちではなく、コニュニティでの共存という視点なのですね。
・・・
ということで将来をどう生きようかと悩む、うらぶれたアラフィフにはかなり響きました。
近頃、老後2000万円問題とか色々言われますが、著者のいう半農半Xは個人的には実践可能に見え、こうした生き方をすれば、別に年金がなくても貯金もなくても生きていけそうな気がしました。
ここでは触れていませんが、悩める髙坂青年の半生が本の前半に掲載されており、それを含めて非常に示唆に富む本でした。
今の生き方にしっくり来ていない方、果てしない競争に疲れたかた、もっと自然に近い暮らしをしたいかた、大量生産・大量消費に疑問を感じているかた、こうした方々には大いにおすすめできる作品です。言いたいことが全然かけていませんが、私のような人にはめっちゃおすすめできる本です。お前どんなだよ、って話ですが、まあ読んでみてほしいっす。
Posted by ブクログ
物質的豊かさから精神的豊かさへのシフトはこれからどんどん増えていくと思う。
資本主義の限界が見えてきている今の時代に、「自分は何がやりたいのか」「どんなことに幸せを感じるのか」を知ることは心身的豊かさを獲得するうえで必要なことだ。そして「足るを知る」ことが何より重要。
Posted by ブクログ
前に進むには、今の自分をどんどん上回っていく必要があると思っていたが、もっと自分らしくあるためには加速ではなく減速することも選択肢にあるなんていう価値観は自分になかった。
自分の事を考えるときは、「よりもっと」と高い理想しか見ようとしなかったが、この新しい価値観を取り入れて、高みではなく等身大を目指すことも全く恥ずかしいことではないと思った。
農業のハードルは高く感じるが、完全に食わず嫌い。なんでもやってみようと思えばきっとできるんだろうなとおもいながら、さっそく農地付物件をネットで探してしまった。。。
Posted by ブクログ
(抜粋)自分の生き方の主導権を自分でコントロールできなくて、世の中任せ、会社任せ、他人任せで、外部要因に翻弄されて しかたない と諦め上手だった過去の自分に後戻りしないために。
10年以上前に購入してから、再び手に取って読みました。
Posted by ブクログ
2014年出版の古い本だったけど、良かったです。どこまでも経済成長を目指して競争するシステムは、もう人を幸せにしないし、地球環境を破壊してしまう。
里山資本主義もそうだし、人新生の資本論もそうだったけれど、どうやら新しい潮流は確実に育っていると感じます。
Posted by ブクログ
経済成長のためにといって、勝ち組まままもみまままかかきくけかかくこけかきけかかかかけかかけかかこくかかかかかくかかくから行動している人のこと。言い訳しない生き方故に、明るく、笑いが絶えず、暮らし方がかっこいい。
自分の行動の責任は自分で取れるようになることが自由人なのかもしれません。
頑張って耐えても、会社や政治が守ってくれるとは限らない時代にあること。であるならば、自分で好きなように仕事をして、シンプルに生きればいいこと。
自然を汚せば、結局、人が汚れます。出したものが巡り巡って自分に戻ってきます。幸せに健康でいたければ、自然を汚すことはできません。
Posted by ブクログ
この本は、大手企業のサラリーマンだった著者が会社をやめてBarの経営者になるまで+食物・農業が詳細に書かれている。
著者の考えにとても共感できた。
アフターコロナの時代は、年収が高く時間のゆとりがないサラリーマンよりも、年収が低いが時間のゆとりのある人が増えるのかもしれない。とりあえず、人々の考え方は変わりそう。
p198の内容、コロナの予言者かと思ったわ。
この本は文庫本になる前、2010年に書かれていて、ずいぶん時代を先取りしていると感じた。
とりあえず、時間のゆとりがあると、自分にとって本当に必要なものはなにかが鮮明にわかってくるようになり、無駄なものをはぶけるらしい。
ただ、万人が著者のように、サラリーマンを辞めて、Barの経営者として成功するかは微妙。ところどころで著者の優秀さが伺える。
内容が詰め込まれているから全部感想書いていたらキリがない。
仕事で悩んでる人、将来生きていくのが不安な人が読んだら勇気をもらえるかも。
Posted by ブクログ
私にとっては、良い本を読んだと思う。
この本は、1980年代の人達に響くのではないだろうか。または、組織を何かの理由で辞めた人には必ず響く本だと思う。
そんな私も組織を辞めたからこそ、著者が伝えたい事が物凄い理解できる。最近考える事とリンクして考える事が多く、読むのに時間がかかってしまった。
これから私は、どのようにこれからを過ごして行くのか、至極参考になった。
本の感想は、ありすぎてヤメておきます。1つだけ、お金だけが全てでは無いと思う方や、心豊かに生きたいと思う方にはお勧めです。
Posted by ブクログ
年収1000万円のエリートサラリーマンだったが、30歳でバブル崩壊を経験、自ら出世競争のレールから離れ、年収300万円のバー経営者へ転身した著者。家賃の安い地方都市で、他人を雇用せず、1日2万円の売上があれば、週休二日で収入維持が可能という計算。
従業員を雇わないとはいえ、廃業率の高い飲食業界を選ぶというのは賛否あると思うし、バー経営というのはそれなりの接客力が必要だろう。しかし、著者にとっては、それが天職だった。自分の適性をじっくりと見極めて、ストレスのない仕事を選んだことが著者の成功だ。
しかし、天職だけでは生活できる最低限の収入を得ることが難しい場合もある。さらに著者が勧めるのが「半農半X」。自分の食べる分だけの食料を農業で収穫することで、足りない収入をカバーすること。なるほど、農業を収入を得る手段ではなく、食費節約の手段にしてしまうというのは、なかなかの発想。
ミニマリストがもてはやされる時代、カネとモノにこだわらず、自由を得るという生き方はアリだろう。そんな生き方を選んだ著者は自らを「ダウンシフターズ」と名乗り、同志を募る。
Posted by ブクログ
●自分の生活を見直し、お金に左右されない生き方を実践したい。すぐには難しいが・・・。
●減給になっても、幸せ度を上げられるように、増えた時間を有効活用すること。
Posted by ブクログ
減速、そしてダウンシフトという言葉にしっくりした。ゆっくりすることで見える・感じられることがある。
「世間に煽られて消費すればするほど、支払いのために労働時間が増え、余暇がなくなり、自由が奪われます。」
消費と労働時間の関係をここまではっきり気づかされたことはなかった。
モノが増えるほど、それぞれのモノたちを使う時間も減っていく。
荷物が少ない方が知恵が働き、好きなところにすぐ行ける。
より少なくという生き方こそが自由につながる。
スモールメリット。
ホンモノに残ってほしいものにお金を払う。ホンモノは長期で使えるのでトータルでは変わらない。気づき、知恵が得られる。
自然を汚せば、結局、人が汚れる。
幸せはなるものではなく、気づくもの。ないもの探しからあるもの探しへ。
ローンを組んでしまうと人生の選択肢が減ってしまう。
飽きないように、好きで楽しい仕事でも区切りをつけて、休みを確保することが、持続につながる。
過度な消費主義から抜け出し、農を営み自給し、(米と大豆があればなお良し)、自分でつくれるものはつくり、何があっても生き抜ける知恵と安心が得られる。
Posted by ブクログ
知らず知らずのうちに消費社会の常識に囚われてしまっている人々への助言。生きづらさを抱えたまま長い人生を過ごすことのナンセンスさ。借り物の価値観ではなく自分の価値観で生きることの大切さ。多くの人は自分の幸せや価値観なんてものは持っていないのでとりあえず周りが良しとする幸せを追究し,それが自分の価値観と思い込んでいることに不幸がある。最低限,生きていくだけの食料と技術を確保し,自分らしく生きるための仕事をしていく。仕事の種類が激減しているというデータは面白かった。「もっともっと」ではなく,「色々を少しずつ。持っているものを見つめる。」こと。結局,強欲さが悩みを増やすといえる。消費社会は全員が強欲であることを前提としたパイの奪い合いによる競争社会か。少欲知足が戒めとして通用する。昔と何ら変わらない人間の社会の面白さ。
Posted by ブクログ
企業に就職してハイ・パフォーマンスカルチャーに身をおくだけでなく、バックアップ・プランも用意しておけよという考え方。
会社が求めるものと自分が行いたいこととのギャップが感じされてきた今日この頃。感じるところも多い。この手の本では家族の合意、特に子供の教育といった面にはあまり触れられていないところが相変わらず気になります。
経済成長至上主義だけではなく、一方こういう生き方もとりうるという選択肢の一つとして提示されており、刺激になります。
自分なりに実践してみよう。やっぱり、自ら実践・アウトプットして何ぼですよね。
Posted by ブクログ
私、著者の高坂さんが営んでいた店、何度か行ったことあります。店の初期だと思います。
大枠では、ダウンシフトみたいなことを、私もしたいとは思ってます。ただ、動機とか、狙い、手段は違いますが。
あと、私、そこまでポリティカルじゃない。
Posted by ブクログ
「ダウンシフト」、生活のペースを落とし、よりゆとりある生活を送ること。
著者が実践したその一部始終と、ノウハウが詰め込まれた一冊。
上へ上への上昇志向はやめて(キリがないから)、「足るを知る」の観点を重視する考え方には、共感できる部分が多い。
会社での仕事だけが道ではないし、自分の信じる道を歩く大切さ、心地よさといった考え方、生き方の提案をしてくれる。
人は如何に固定観念に縛られて生活(仕事)しているか、気付かせてもらった。
Posted by ブクログ
自分もいわゆるダウンシフトした一人であるため、ある程度共感というか納得はできた。成長を絶対的是とする価値観しか持てなかった人には良書であろう。
一方で著者の独りよがりに見える部分も多々ある。ダウンシフトが視界によぎる人って、著者のように行動力のある人は少ないのではないだろうか。著者は自分のことを怠け者とか横着者とか言っているが、自営はもちろん自炊や下手したら外出している時点で怠け者ではない。友人も多そうだし、妻帯者で子供もいるようだ。
著者の言うダウンシフトとは所詮生活レベルのダウンシフトであり、意識はむしろアップシフトしている。要は"意識高い系"である。人は、少なくとも自分は、この"意識の高さ"に胃もたれするのである。ブランド物が不要なのと同様に、オーガニック食材も不要なのだ。真のダウンシフトは自炊なんてエネルギーを要求されることはしない。カップラーメンを食べつつ、湯を沸かすのが面倒くさいと考えるのが、真のダウンシフターズの志向ではないだろうか。農業なんて冗談じゃない。疲れるじゃん。
ダメ人間であることを肯定してほしくてこの本を手に取ると、ひどいしっぺ返しを食らう。
Posted by ブクログ
気楽に気ままに、頑張らずに生きていきたい私にはとても良いアイディアをいただきました。
しかもそれを実践してる方なので説得力が増し増しです!
雇用されていないと不安という目の前の収入と将来に対する漠然とした不安は切っても切れないくされ縁ぐらい思ってたけど、そういう考えをすれば良いのね!とパッと未来がほんのり明るくなりました。
Posted by ブクログ
大量生産、大量消費が前提だった価値観を改め、足るを知る。当たり前のように自分に働きかけ、自分が関わるさまざまなシステムから離脱し、ダウンシフトする。コト消費だ、みたいなことを言う前にここから始めるのが本来の人間的生活を取り戻すことになるのかもしれない。 いい意味で違ったマインドセットを受けられた感じがする。良書なり。
Posted by ブクログ
私にとっては少し極端な思想だと感じたが、それでもダウンシフトの考え方はおおいに賛成!
地震やコロナ禍を通して思うことは、自分が幸せに生きられる分だけ働いて、食べるものは自給できるのが最強だなってこと。
全部は自給できないし、やりたいとも思えないので、まずは少しずつ不要なものからなくしていくことから始めたい。
Posted by ブクログ
自分とって大切な事を見つけ、それを行う。生きて行く上で、本当に大切なことって限られている。でも、自分は無駄なことばかりやっているのだなっと感じました。生き方は自由なのだから、もっと素直に大切なことに集中すべきだと思う。
Posted by ブクログ
著者が会社を止めて、自分の好きなお店を立ち上げて軌道に載せたところまではは非常に面白く、共感し、ノウハウもためになった。悩める30-40代には我が身に置き換えたりするのではないだろうか。ダウンシフトを提唱しているが、それほど押し付けもなく、素直に読める。しかし後半はややエコ主張が強くなる。エコ志向の人が突き詰め始めると、他社にも強制しがちだが、その一歩手前でギリギリ読み終えた。とはいえ全体的には読みやすく生き方を考える参考になる。
Posted by ブクログ
●読むキッカケ
・のんびりした暮らしをしたいと思ったから
●所感
・本来的にこういう生き方はきっと正しいのだろう。
ただ、バガボンドの武蔵のように、大きな違和感を感じている自分は、
きっとまだそこに飛び込めるタイミングではないのだろうなと思った。
・小さい生活であれば小さいインカムでも暮らせるのだろう感は、
確かに生きていく上の勇気になるので、有り難い。
●メモ
・お金によって生きている人は、お金が無ければ食べ物すら手に入らず、
必然的に与える文化ではなく囲い込む文化になりがち。
失う恐怖が募り、自由に生きる選択が狭められうる。
Posted by ブクログ
良い本だと思います。
タイミングや環境が重なれば、誰かを救うことの出来る「希望」が詰まってるように感じました。
しかし、大量消費の社会で動くことを楽に思ってる人やそんな中働いていても喜びややりがいを感じる人も少なからずいる訳で、ダウンシフトが一番であるような主張には??が付きます。
私自身も引っ越しを機に田舎との繋がりが増え、その忙しさにやりがいや嬉しさを感じてますが、別に会社や社会を否定するつもりはありません。
私の田舎ではサラリーマンと自営業の人びとが入り混じって、楽しく拡がりを持って過ごしているように感じるからです。
ようは過ごし方や感じ方であって、著者の考え方には凄く共感も多く感心しましたが、少し社会人に対しての偏見が見られました。
初版が2010年に発売されており、就活氷河期の学生やバブルに寄ってお金の無力さを体感した方々に刺さりやすかった内容とタイミングで成功した本だと感じました。
ただ良い本であることは間違いないので、もしこの本を求めていそうな友達や同僚が周りにいたら、迷わず渡すと思います。
Posted by ブクログ
資本主義から降りて身の丈にあった生活の中に幸せを見つけ出した男の話。閉塞感漂う日本に違和感を持つ人には是非読んでほしい一冊だった。お金を稼ぐ=幸せになれる。ではないと実感出来て前向きな気持ちになれたので良かった。
作者のようにここまで振り切った生活は出来ないかもしれないけど日常に取り入れていきたい節約術やお金を使わない考え方は誰にでも参考になると思う。
Posted by ブクログ
著者の自分語りが多い。
会社員なんてどうせこうだから可哀想。と否定的な意見が強い人。
従業員100人以上の会社社長の息子に生まれて、海外に行ったり、大学もMARCH。
会社辞めて自由に生きようという環境や才能の素地があったのだろう。
普通の人が同じことやってもこんなに上手く行かないのではないでしょうか。
一方で、
売上を無理にあげなくても店は成立して生きていけるという計算や、
掃除機を買うとコンセント挿したり片付ける手間が増えるから買わない。
半農半職、冬期甚水不耕起栽培で実質20日間労働で米が作れる。
など作者ならではのダウンシフトによる視点が新鮮で目から鱗だった。
Posted by ブクログ
基本的な主義主張には賛同だし、「総自給社会」「社会に不満を言うのでなく自身が望む社会を体現する」など素晴らしいメッセージも多数。
ただ、以下のような世代的な根底の違いも多々感じた。
私は90年代生まれのバブル崩壊後の世代。正社員として働き30代も近いけれど、年収は260万程度。それでもそれなりに日々を楽しくミニマムに生きている。そして私の周りには同じような同世代がゴロゴロいる。そんな世代の自分からすると、『ダウンシフトして年収350万、それでも楽しく生きてます!』という論旨は、逆に驚きであった。年収350万でダウンシフト、稼がない暮らしなのかあ…
解説にも似たようなことが書かれていたけれど、バブル世代の「頑張れば稼げるけど、そんなに頑張って稼がなくていいじゃん」と、バブル崩壊後世代の「頑張ったって稼げないんだから頑張らなくていいじゃん」の違いを強く感じた。
選択肢としてのダウンシフトと、最初からボトムにいる世代の帰農・ミニマム・反資本主義の差は、なかなか大きいのではないだろうか。
20-30代よりも、40代以上ぐらいの人の方が刺さるかもしれない。