あらすじ
テヌートとソステヌートの違い、わかりますか?
レントとラルゴ、どっちが遅い?
イタリア人はアンダンテが「歩く速さだ」とは捉えていない!
ブリッランテの輝きとは、どんな輝きなのでしょうか?
ソルフェージュの原点は「ソ」と「ファ」の繰り返し!?
解っているようで殆ど理解されてないのが、この「音楽用語」。日本では「楽語辞典」という特別な辞典が存在するため、音楽の専門用語と錯覚してしまっている方が少なくありません。実はその殆どが、今でもイタリア人が日常生活で使っている生きた言葉なのです。音楽は芸術の宝庫イタリアに有り!!ですから、幼稚園生も小学生も大人も何の苦もなく、音楽用語の意味する微妙なニュアンスを完全に把握しています。
本書は、世界的ピアニスト関孝弘とイタリア人ラーゴ・マリアンジェラ夫妻が、「音楽用語」の真の意味を解き明かす書き下ろしエッセイです。レッスンや名曲に頻繁に現れる 70の音楽用語を取り上げ、それらの単語を使った日常会話例と写真、実際の楽曲例とそのワンポイント・メモを、更にコーヒーブレイクとして音楽用語にまつわる興味深い10個のコラムを織り交ぜながら、その言葉の持つ微妙なニュアンスが理解できるよう分かりやすく綴っています。
正に全ての音楽人へおくる、とっておき〈目からウロコの「音楽用語」のはなし〉です。この一冊によって、音楽することへの新しい世界が大きく広がることでしょう。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
楽譜に出てくる言葉たち。
「なるほど、こんな意味もあったんかー!」
という発見の連続でした。
「辞書買えば言葉の意味はわかる!」とは思います。
この本の何がいいのか?
それは、イラストです!
言葉の背景にあるものをイメージとして表現してくれています。
って、間違えました!!!
イラストがあるのは続編のほう。
こちらは、読み物だった!
それでも、吹奏楽部やオーケストラ部の部室に一冊は備えておくとよい、そんな一冊としてもオススメです。
Posted by ブクログ
日常の文脈を例に挙げて、音楽用語を説明してくれる。日本に原語にはない意味が定着しているのは、明治期以来ドイツ音楽を信奉していたせいだろうという推論もあった。
辞書順でなく、カテゴリー別に用語が並んでいるので、読みやすい。もちろん索引はあるので、辞書的に使うこともできる。
Posted by ブクログ
アレグロとかプレストとか、楽譜に書かれている音楽用語ってありますよね。
あれは別に中世の遺物とかではなくて、いまもイタリアの日常会話で使われる単語で、そのニュアンスを摑まえることで音楽の理解や表現の幅を広げちゃおう、という本である。
イタリアに留学経験のあるピアニスト関孝弘氏と、イタリア人の奥さん、ラーゴ・マリアンジェラ氏の共著。
もう初手から、「Allegroに速くという意味はない」とか、「Prestは速くではなく早くである」とかっていう衝撃的な説明が出てきて、もう音楽の常識がひっくり返るくらいの勢い。
何十個も並んでいる音楽用語のいちいちにそういう背景というか落とし穴があるもんだから、とても一読では消化しきれない。要復習。でもエキサイティングで面白い。