あらすじ
「人間らしい歩き方を思い出させてくれた」との言葉を残して、パートナー(使用者)はこの世を去った。盲導犬クイールの生まれた瞬間から、暖かい夫婦のもと息をひきとるまでをモノクロームの優しい写真と文章で綴る。映画化、ドラマ化もされた感動の記録。文庫新装版の秋元良平氏の「出版から十五年過ぎて」も収録。
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Posted by ブクログ
盲導犬についての知見が得られた。
・盲導犬には何度も別れがある。(生ませの親、育ての親(パピーウォーカー)、しつけの親)
→悲しい。
・五つ子で生まれたクイールは人間の手で育てられた。
→子どもの時に家で飼っていた犬も五つ子を生んだが、一匹も生き残らなかった。犬任せにしていたからなのか。
・盲導犬は、ただ道を教えてくれるだけではなく、気持ちを明るくしてくれる友達
・排便は自分でコントロール。外出中におしっこがしたくなってもがまん。
・方言や男女の言葉の違いのない英語で指示。
・盲導犬では血統が重視されている。両親も盲導犬。
・「おいで」と呼ばれてすぐに来る犬は盲導犬には適していない。人の声や物音に惑わされず、落ち着いて「何?」と声をかけた人の目を見るような犬が向いている。
Posted by ブクログ
犬と人間の絆に感動しました。
盲導犬だけでなく他にも聴導犬などアシスタントドッグがいるのですね。
いつかボランティアとして関わってみたいです。
Posted by ブクログ
学生時代に新装版ではない方をたまたま手に取り、そこからずーっと、私の大切な1冊です。
現代では盲導犬が、どんな役割を果たしてくれているのかわかる人が多いと思いますが、当時学生だった私にとって、目が見えない方をエスコートする犬というくらいの認識しか持てていませんでした。
ですがこの本に出会ってから、盲導犬はいろいろな方のパートナー、なくてはならない存在、心の拠り所でもあるんだと気付かされました。
タイトルのとおり、クイールの生まれてからなくなるまで、ターニングポイントを重点的に書かれていますがどのポイントでも感動します。犬と人間の間にもしっかり絆ができるんですよね。素敵なお話です。、
Posted by ブクログ
本を読んだ後に映画も観に行った
盲導犬を知るきっかけになり盲導犬が好きになったきっかけでもある作品
盲導犬訓練士に本気で憧れた
クイールだけでなくその周りの人達に感動させられる大好きな物語、大好きな本
この本と出会ったから今の自分がいる
Posted by ブクログ
盲導犬は、視覚障害の方をサポートする犬。これまで、何度か実際に見かけたことはあるが、その実情は全く知らなかった。
盲導犬はゴールデン、または、ラブラドール・レトリーバーの盲導犬血統を持った子犬を訓練する。生後数ヶ月になった頃、本格的な盲導犬としての訓練が開始される前に、「パピーウォーカー」と呼ばれる家庭に預けられる。人間が信頼するに足る存在であることを理解してもらうためだ。
「パピーウォーカー」の家庭で何ヶ月かを過ごした盲導犬候補の犬は、本格的な訓練を開始する。訓練期間は、本書の主人公、クイールの場合、1.5年程度。その後、実際にサポートする相手との訓練を数週間積んだ上で、実際の盲導犬として活動することになる。
本書は、書名の通り、盲導犬のクイールの、生まれてから亡くなるまでの記録。文章と共に、多くのモノクロの写真によって、クイールの生涯を記録している。順風満帆ではない。色々なことがあり、じーんと来る物語だ。クイールが、健気。
「犬は働くことが好きでしょうがない。だから、盲導犬になる訓練も、使用者の言うことを忠実に守るのも犬にとっては楽しいことなんです。厳しい訓練を想像して犬がかわいそうと思われるかもしれませんが、実はそうじゃないんですよ」
盲導犬訓練士の方の言葉だ。
人間の眼からみると、盲導犬は、自らを犠牲にして飼い主のために尽くしているように思えるが、そうではないということを読んで、何となくほっとした。
Posted by ブクログ
秋元良平・写真、石黒謙吾・文、「盲導犬クイールの一生」、単行本2001.4、文庫化2005.7、新装版2015.6発行です。新装版で読みました。盲導犬ジョナサン~クイールの生まれてから息をひきとるまで・・・。映画化、ドラマ化もされてたんですね。ご覧になった方もいらっしゃることでしょう。かしこくて、やさしくて、強い犬でなければ決してできない尊い仕事。「有難う」の涙、感謝と感動の涙です! <1986.6.25~1998.7.20>
Posted by ブクログ
学年集会でクイールの映画を見させられて、そういえば家にあったなーと思って読みました。
映画も見たことあった。でも泣いてしまった…学校なのに…。隣の席で見てた、ワンちゃん飼ってる仲間の子も泣いてた。
マイペースなクイールと犬が大嫌いという方の変わったコンビ。けれど心がだんだんと通じ合うところに感動しました。
Posted by ブクログ
私は犬を飼ったことがない。
飼ったことがあるといえば出店の金魚くらいだが
それもすぐに病気になって死んでしまうため、
長く一緒に過ごし自分に懐いてくれた動物が
目の前で死んでしまう、という経験をしたことがない。
ペットロス、という言葉があるけれど
多分想像している以上に辛いものがあると思う。
小さい頃ならまだしも、いい歳してから
喪失感を味わいたくなくて、今後もペットは飼えないと感じた。
本当に犬に対して無知なので
ジョナサンからクイールに改名した時や
次々と住処が変わることに対して
精神的な面は大丈夫だろうか、と何だかハラハラした。
しかし犬は人間が思うよりずっとずっと賢い生き物なのだ。
クイールも幼少期に1年ほどしか住んでいない家を
ちゃんと覚えていたんだし。
育ての親に見守られて天国に行けたことは
たくさんの別れを経験してきたクイールにとっては
一番のご褒美だったのではないかな・・・。