【感想・ネタバレ】ザ・ビートルズ 解散の真実のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年06月12日

2014年までのビートルズたちの歴史が細かく、かつ辛辣に書かれており、非常に面白かった。
ビジネス的に無知な子供のまま大成功してしまったビートルズが、マネージャーの死後に指標を失い自滅の道を辿り、全員が心に大きな傷を負ってしまう軌跡が哀しくもあり、滑稽でもあったり。

でもあまりに露悪的に書きすぎて...続きを読むいて、ファンには少し辛いところも。
特に解散後のジョンの、ドラッグで狂っていたとしか思えないほぼ人格破綻者な行動にはかなりドン引き。天然なのか計算なのかもわからない怪人物・ヨーコと、無能のリンゴに対しても辛辣な書き振りで、彼らの評価はかなり下がってしまいます。

逆に他のメンバーと肩を並べるためか、大したことをしてないポールとジョージに対しては、こじつけに近い言いがかりをつけていて同情してしまうような…

ただ、本書ならではの視点なども稀にあり、決して読まなきゃ良かった類のゴシップ本では終わっていないようにも思います。
例を挙げると原初療法についてですね。
原初療法はジョンの幼児退行を助長しただけではないかと疑問だったのですが、どうやらジョンとヨーコがセラピーを途中で投げ出してしまったため失敗に終わったのではないか、という示唆があり、かなり腑に落ちました。

あくまでゴシップ半分であることを頭に入れながら読めばいいかな。

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Posted by ブクログ 2018年01月04日

 素晴らしい曲を次々と発表していく、チームワーク抜群の4人の爽やかな青年たちの集まり、といった話を期待している人は絶対に読んではいけない本。
 ここには、金にまみれ、訴訟にあけくれ、お互いに罵倒し、自己を主張し、ときには相手の奥さんまで寝とってしまう男たち、及びその取り巻き、及びその女たち(妻を含...続きを読むむ)のエピソードしかない。
 どこまで真実なのかは判断できないが、少なくとも作り物めいた雰囲気は感じさせない。
 誰かひとりに肩入れすることがない分、妙に説得力があるのだ。
 ビートルズの4人、誰をとっても友達にはなりたくないなぁ、と思ってしまう。
 それ以上に大きな存在感を残しているのがオノ・ヨーコ。
 ここに書かれていることが真実であればとんでもない影響力を持っている。
 彼女がいなければ、ビートルズの再結成、少なくともジョンとポールは単発的にとはいえ、再び曲を一緒に作っていたことは間違いがない。
 勿論、書かれていることが全て真実だとしたら、の話ではあるが。
 ビートルズの大ファンとして読んでいて辛く感じる箇所もかなりあるが、「よくまぁ、こんな最低最悪の環境の中で、最高最強の楽曲を生み出してこれたなぁ」という妙にひねくれた感慨を抱くことにもなった。
 ちなみに、ジョージが暴漢に襲われた事件はなんとなく知ってはいたが、全身何十か所も刺され、肺にまでその刃が達しており、死の一歩手前だったなんてことは、実はこの本を読むまでは知らなかった。
 全てのビートルズ・ファンに推薦出来るわけではないし、出来れば知らなかった方が良かった事柄もかなり書かれているが、ビートルズの全てを知り尽くしたい人にとっては、興味深い内容に溢れているかもしれない。

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Posted by ブクログ 2015年06月22日

「ポールがジョン・ジョージ・リンゴを訴えて、裁判を起こし、誰も出廷せず、ビートルズは解散した」この程度が私がビートルズの解散についての知識だったが、たかだかグループを解散にするのに何故、訴訟が必要だったのか?ポールが他の3人と何故対立していたのか?といった事情がすべて理解できた。それだけでなく、解散...続きを読む後の4人の事情が「お金」を軸に説明されており、生身のビートルズが鮮明に描かれている。

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Posted by ブクログ 2015年05月08日

邦題から解散前後に絞った内容を想像していたが、解散直前から解散を経て、メンバーのソロ活動、ジョンの死、ジョージの死を経て、ほぼ現在に至るまでの軌跡が、金銭と権利にまつわる訴訟などの揉め事を主にかなり詳しく記述されている。ビートルズの関連本は山のように存在するが、活動初期から中期にかけてのものは、読ん...続きを読むでいても楽しいものが多いが、本編は読んでいて非常につらい思いがした。筆者は、各メンバーおよびパートナーそれぞれ平等な扱いになるよう心がけているおかげで、なお更、表現が辛らつになってしまったように感じる。

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