【感想・ネタバレ】自然界はテクノロジーの宝庫 ―未来の生活はネイチャー・テクノロジーにおまかせ!のレビュー

あらすじ

地球の環境や資源には限りがあります。現在のペースでエネルギーを使っていくと,行き詰まっていくことは間違いありません。ではどうすればよいのか?縄文時代に戻れば問題解決! ですが,そんなことしたくありません。今まで通りの豊かさを享受しながら,地球を破綻させないにはどうすればよい?問題解決のカギは,“自然の中”にあるかも。数十億年にわたって培われた自然の英知。それを上手く技術に応用すれば,今まで通りに暮らせていけそう。産業界が注目する「ネイチャー・テクノロジー」,その発想力のプロセスと技術についてふれてみよう。

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Posted by ブクログ

人間活動の肥大化によるエネルギー消費量の増大で、地球環境は急激に劣化している。そんな状況を打破するために、自然界の様々なテクノロジーを参考にしてみたらどうだろうという提言だ。
土には温度や湿度を一定に保つ力があるが、その力を保ったままタイルにして床に施行することでエアコンの消費電力を抑える、ハスの葉やカタツムリの殻の構造を模して、表面に汚れの付きにくい物を作り、洗浄水を節約する、アワフキムシのようにお湯ではなく泡で体を包み込むお風呂を開発する、微生物が多様で活性な軽量の土を作り出すことができれば、家庭農場も可能となる、トンボの羽の構造を参考に、自分だけの小さな風力発電機を作ってみるなど、どれもまだ今後の研究が待たれるものだが、自然界にこんな省エネルギーのヒントがある事を知るのはとても楽しい。現代のエネルギー大量消費の生活を反省しつつ、ネイチャー・テクノロジーを取り入れた未来の生活を想像してみるのも良いだろう。

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2014年07月21日

Posted by ブクログ

先日著者の石田さんがラジオで、「間抜け」のことを語っていた。自立と依存の両極端になったからいけない、その間に注目を、というような感じだったと思う。本書のタイトルはバイオミミクリー的な感じではあるが、中を開くとバックキャスト思考が必要だ、という話からはじまる。エコ製品という商材で、人はもっと多く消費するようになっていくし、国もそれを後押しする。人の欲望は後戻りできない。だったらテクノロジーのためのテクノロジーではなくて、ライフスタイルに責任を持つテクノロジーを、というのがネイチャーテクノロジーだ、と。
バイオミミクリーばかりではなく、環境ハーモニクス建材というようなものも紹介されているが、とにかくバックキャスト的パラダイムシフトを起こさなければ、エコ商品の波に飲まれてしまうだろうと感じる。
未来が垣間見えてきたところで、最後は江戸の意気、で締めていて、タイトルと締め方がどうもしっくりこないけれども、中身は大いにヒントと励みになるものだと思う。エコを売りにしている人、しようとしている人には気にしておいてもらいたいこと。

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2014年04月09日

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