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Posted by ブクログ 2010年12月07日
このシリーズは今楽しみに追いかけているシリーズの内の一つ。
今回シリーズ第4巻は王道ラブコメ回。
すごく綺麗にまとまっていて、なんなら、この巻で最終回でもよかったんではないか、と言うぐらいのすばらしい出来だった。
いわゆる恋敵(ライバル)の登場で、二人がそれぞれの気持ちを確認しあうという、よくあ...続きを読むる展開。
でも、そういうの大好き!(笑)
押さえきれない、隠しきれない、心情を、いろんな葛藤を乗り越えて、覚悟の上で放たれる言葉。
やっぱり、いい!
最終的に二人はお互いの気持ちをちゃんと伝えあうわけで……
わー、告白だあ!(照)
ただ恋敵のムール・ミュールがものすごくいい娘なんで、そこはすごく切なかった。
彼女が別の誰かとの間で恋を成就して欲しいとも思う。
そもそもムールミュールの力は『死に至る恋煩い』で、彼女は恋する存在なわけだけど、でも実は彼女の本質は無償の愛だと思う。打算や駆け引きとは無縁なのだ。
それに対して、衡と白山さんの思いは恋だ。
たとえ自分や相手を傷つけることになっても、それでも、一緒にいたいと想う。
それは恋だろう。
そして、そんな恋の前に好きな人のためを思って諦め身を引くのが愛なのだ。
そういう意味で、これは二人の恋がムール・ミュールの愛を押しのけた結末だといえる。
さて、この巻で二人の関係は一つステージがあがって、恋人同士になったわけで、お話的にも、これからはたぶん違うステージに入るのだと思う。
黒い鞄や嚢界のしがらみ、衡に掛けられている呪い、を巡って二人が二人の絆で乗り越えていく展開を期待してしまう。
次巻が待ち遠しい。