あらすじ
今、「自分のことしか考えられない人」が増えている。一見いい人なのに、「わたし」にしか興味がない、わがまま、不幸自慢、人の話を聞けない……それらはすべて「ナルシシスト」の症状だ。どうすれば、心軽やかに、自信をもって生きられるか?――たった一つの真実に気づけば変わる!◎「相手が“わたしのこと”をどう思うか」から、 「相手が“どういう気持ち”になるか」へ◎日常の「小さな心地よさ」を大切にする◎「マイナスの情熱」は、一瞬でプラスに変換できる◎すべての人間関係をポジティブに変えていくナルシシストであればあるほど、現実に傷つきやすくなる。ナルシシズムから解放されれば、人を憎んだり、責めたり、うらんだりしないで、いつも生きていかれる。もう人の言動に過敏に反応して苦しむこともない。――加藤諦三
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この本に私は共感できます。
レビューというよりは感想になってしまいますが、加藤先生ご自身もたくさん苦しみ、経験されながら、ここまで分析されるのはすごいと思います。
逆に苦しみ、経験しなければこの本の意味を理解できないかもしれませんが、ひとりでも多く共感できる人がいればと思います。
Posted by ブクログ
加藤先生、ナルシシストがいかに病んでいるかを同じ言葉で何度も書いている。そもそも自分のナルシシムズに気づいていなければ手に取らないし、悩んで手に取った人には読むのが辛く自分を嫌いになる。でも最後の章でセルフケアの方法が書かれていて希望が持てて終われた。まずはノートに自分の劣等感や悩みを書いてみる。書いたら捨てる。だって誰かに見られたら嫌だもの。
Posted by ブクログ
ナルシシズムの特徴とか考え方について、繰り返し書かれていた。自分にも当てはまる、、と思いながらも、人間そういうものでは?とも思ったり。
ナルシシズムの特徴
私のことを分かってほしい、褒めてほしい、相手を自分の思うように行動させたい
本質は劣等感、心の底の孤独と恐怖、人からの賞賛でしか自分の価値を感じられないが、他人を信じていないので、いくら賞賛されても満たされない。
ナルシシズムから抜け出す方法としては、
・ナルシシストであるという自覚
・心の中の本心を書き出す
周囲の人への不満、これから先の不安、人生への恐れ
・自然と接して自分を省みる
悠久な時間の流れを感じる中で、限られた時間しか生きられない自分を発見し、自己陶酔から目覚める
一番心に刺さったのが、以下
・ナルシシストには好きなことがない。ナルシシストには好きな人がいない。
生きるとは、「信じることができる」ことと、「好きなものが分かる」ことである。
ナルシシストは自分にしか関心がないから、誰とも心が触れ合えない。誰も信じられない。
ナルシシストは自己陶酔しているから、対象への関心がない。
好きなものを探しなさい、というアドバイスはあまり意味がない。好きなものがあるために、自分が自分自身であることが前提である。自己陶酔している限り、太陽が西から昇っても、好きなものは見つからない。
以下メモ
・100万人の人に褒められても自信ができない。それは、ナルシシストが誰にも関心がないからである。100万人の人に褒められても、100万のロボットに褒められているのと同じである。
・子育てはせいぜい誰かがときどき「よくやっているわね」と褒めてくれる程度である。子育ては誰かから認めてもらうためのものではない。子育てそのものが喜びでなければ、子育てはできない。しかしナルシシストは何をしてもそれを認めてもらいたい。自分がしているそのことが喜びではない。
そうなれば、ナルシシストにとって子育てほど辛いものはない。
・今の日本におけるナルシシズムの蔓延は、経済繁栄のもとの不幸の増殖である。ナルシシズムの跋扈は経済的繁栄に対する対価である。
・ナルシシズムの解消にとって、何より必要なことは、自己執着からのエネルギーの開放である。そのためには価値観の偏りを捨て、他人と自分の偽善を見抜かなければならない。