あらすじ
彼に求婚されるのがわたしの夢だった。なのに、身を引くしかないなんて……。
ソフィーは4年前、社交界デビューした矢先に母が急死して以来、社交から退いて地方で父の手伝いをしてきた。そんな彼女も22歳になり、そろそろ結婚相手を探してもいい頃だった。最近、狩猟のためロンドンから来た貴族ジャック・レスターと知り合い、何度か会ううちにほのかな想いを寄せるようになっていた。やがて、再会を約束して帰っていったジャックを追うように、ソフィーは胸を高鳴らせながらロンドンを訪れた。だが、社交界を取り巻く噂が彼女の恋に暗い影を落とす――レスター家に嫁ぐには、充分な持参金がなくてはならないというのだ。つましいわが身を思い、ソフィーは泣く泣く彼を諦めるのだった……。■MIRA文庫でも活躍中のS・ローレンスによる人気作をリバイバルでお届けします。想いを寄せるジャックから求婚されるのを夢見ていたはずのソフィー。けなげにも恋を諦めるという決断をした彼女の心中を思うと胸がつぶれそうになり、応援せずにはいられません。
*本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
感情タグBEST3
匿名
互いに相手を想い合う。。
田舎紳士の令嬢ソフィーと『愛のソネット』の主人公レノーアの兄ジャック(放蕩者)との物語。ソフィーは真面目だが堅苦しくなく心の優しい、気骨もある元気な女性。ジャック(レスター家)は父親の代に一時貧しくなったものの、レノーアが投資活用し今は裕福。しかし花嫁志願者など面倒を避けるため、周囲には貧しいと思わせている。この事が一目で恋に落ちた二人を苦しませる。
ソフィーは大した財産が無いため、ジャックを愛するようになるものの彼には財産が必要と考え身を引こうとするが、ジャックはソフィーに心を奪われ、貧しいと周りに思わせている事などすっかり忘れており、拒絶される理由がわからず苦悩する(が、なかなかの粘りを見せる)。
ジャックは放蕩者というレッテルだが、この作品中では色気のある経験豊富な頼もしい男性としての行動のみ描写されるので、安心して読める。放蕩者らしいところは良い感じの最後だけ。