あらすじ
偽名を使い、多数の人を殺めてきた腕利きの榎波は、暴力団員が起こした動物惨殺事件を見逃すことが出来なかった。激情に駆られながらも、冷徹に暴力団員を射殺した榎波だったが、その完璧さが彼の運命を大きく狂わせていく。榎波の手口が他の伝説の暗殺者・花井と酷似していたことから、花井を追うことになった“影の弁護士”藤立。本来絡み合うはずのない二人が、再び出会うとき、未曾有の犯罪を巡る追跡劇がはじまる。
※本書は二〇一二年十一月に小社から単行本で刊行された『ライフ・アンド・デス』を改題して文庫化したものが底本です。
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Posted by ブクログ
読み応え抜群!!
元弁護士の藤立、殺し屋の榎波のドラマを観ている様な見後なW主演。
元刑事の干場、元殺し屋の花井が仲間に加わり重い所は重く、軽い所は軽く·····みたいなプロットが素晴らしかった。
藤立の悪度さがカッコイイし、相棒になりたい干場は可愛いし
ドロドロ血生臭いだけではないのが良かった。
ちょっと腕の立つ殺し屋、榎波が呆気無かった気はするものの、歪んだ人間性も物悲しく描かれていて最後は胸が締め付けられました。
続きはないのだな·····と思うと残念で仕方ないです。
Posted by ブクログ
いやあ好きでした、面白かった。中弛みしなかった、長さを感じなかった。藤田宜永氏は恋愛ものも書かれているのでそこら辺が凄く上手いですね...本当に上手くミックスされていて高度な技術だなと...解説を読んで改めて凄さを実感しました。それと、登場人物全員が興味深く良い味出してたなあ。
でもとにかく私は榎波、最高に好きにですね。なんだろうなあ、多分藤田氏の世界観が自分にはツボなんだと。
最初描写が細かくてうお...と思いましたが、それが良いんですね。読んでいると当然ですけど気にならなくなる、でもそれがこれの面白さに繋がっていますねうん。本当に面白かったです。
まあまあなハードボイルドなので、好みは分かれます。
Posted by ブクログ
主人公ではないけれど、榎波の存在がとても印象的な作品でした。途中、榎波がもしかしたら人間性を取り戻すのではないか?って思われるような件もあったけど結局・・・。
有隣堂小田急店の覆面文庫として、手に取った一冊でしたが想像を越える面白さで得した気分です。