あらすじ
成功するビジネスモデルは55パターンに分類される!
ビジネスモデルのイノベーションは、天才のひらめきによって生まれると思われがちですが、
日本企業では個人のひらめきで事業を動かすことが難しいことも事実です。
スイス・ザンクトガレン大学のガスマン教授は長年ビジネスモデルを研究し、
成功企業のビジネスモデルは55種類のモデルパターンのいずれかに分類される
ということを突きとめました。
本書は、この55パターンの組み合わせや創造的な模倣によって、
新しいビジネスモデルを創出するツールを紹介する画期的な内容です。
天才のひらめきではなく、ビジネスモデルをシステマチックに構築するノウハウは、
企業文化で日本と共通点の多いドイツでも多くの実績をあげています。
例えば、次のような新たなビジネスモデルに関する戦略が紹介されています。
ジレット社のカミソリの替え刃で実績のある「サプライ品モデル(本書でのビジネスモデル・ナンバー39)」を、
コーヒー業界に適用することを考えたネスレ社は、
さらに、「ロックイン・モデル(ナンバー27)」「直販モデル(ナンバー12)」も組み合わせることで
ネスプレッソを生み出した。
その成功実績を自社の別商品(お茶:Special.T、離乳食:BabyNes)にも
展開することでさらなる相乗効果が得られた――。
55種類のパターンを学ぶことで自社のビジネスモデル革新に挑戦してください。
※本電子書籍は同名出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。
※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。
※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。
※プレビューにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
フランチャイズ、アフィリエイト、 サプライ品モデル等、一度は聞いた事があるものやクロスセル、稼働保証等、なかなか聞かないものまで全部で55パターンのビジネスモデルが判り易い例を出しながら解説されている良書です。掲載されているビジネスモデルを改良して新たなビジネスモデルを構築出来るかもしれません。
Posted by ブクログ
ザンクトガレン大学で企業のビジネスモデルについて研究している著者らにより、「世の中にあるビジネスモデルは全部で55通りしかない」をコンセプトに書かれたビジネス書。
55個のビジネスモデルそれぞれの基本的な戦略、特徴、起源、代表的な企業が解説される。
既知のものも多かったが、なんとなくしか理解していないものも多く、新鮮に読めた。
ボリュームは多いが、知識を広げて頭の中をクリアに保つためには有用かと思う。
どれだけ斬新なビジネスをしているように見えるベンチャー企業でも、基礎的な既存のビジネスモデルを組み合わせているに過ぎない。納得感の高い本だと感じた。
しかしどんなビジネスモデルを採用するとしても、重要なことは自社が提供する価値と目的をぶらさないことだと思う。ビジネスモデルはマネタイズの手法でしかない。
ポーターなどの基礎的なビジネス・ストラテジー理論を理解して読めば、より深く理解できると思う。
Posted by ブクログ
ビジネスモデルを55パターンにまとめてくれている。辞書的に使えそうだし、クリエイティブに思考する前のインプットとしても便利。
序盤のイノベーションの起こし方も参考になるが、一番示唆があったのは、イノベーションは価値の組み替えということ。
Posted by ブクログ
構成は2部。
前半、ビジネス書らしく、ビジネスモデルのアプローチから変革に向けたお話。ためになります。
後半は各モデルの解説。図鑑的な感じかな。
Posted by ブクログ
さくっと流し読み。よく知らない会社の事例が多いが、内容は相当に詳しいと見た。
もっとも経営学での「ビジネスモデル・パターン」は、システム開発オブジェクト指向の「パターン」や建築の「パターン・ランゲージ」とは少し性格が異なり、まる写し、あるいは組み合わせで機能を実現するというものではないだろう。知っていることが有利にはなるが、成功の実現に直結するわけではないという点で、むしろ将棋や碁の「定石」に近いものだ。
Posted by ブクログ
ビジネスモデルの事典のようなものだと思い読み始めたが、イノベーションの起こし方を主軸に書かれていたため自分の目的と少しずれていた。
イノベーションの起こし方のガイドラインはあったが、それを実行するのがかなり難しそうだとも思った。
本書だけではイノベーションを起こすプロジェクトの遂行には不足しているかなと感じる。
イノベーションとビジネスモデルの事典の両方を広く浅くわかりやすくまとめているような印象。
Posted by ブクログ
マジックトライアングルが超本質。
1.顧客(Who/誰に)
2.提供価値(What/何を)
3.提供方法(How/どのように)
4.収益モデル(Why/なぜ)
事業を創造する際に明確に定義して儲かるモデルが具体的に描けているかを確認すること。
イノベーションを考える際には検討漏れをふせぐ、辞典のような形でも使えると思います。
イノベーションを起こす際は結果を求めない。それがゆえに経営層の理解が必要不可欠。そして失敗を認める。その代わりに失敗により得られた学習を価値とする。そうした文化形成ができていないと相当難しい。
55のビジネスモデルパターンは、ビジネスモデルというよりはマジックトライアングルの要素の一つか複数を指している。なのでビジネスモデル?と呼ぶべきかは少し疑問。4つ揃ってビジネスモデルなので。
それを混同すると単なる提供方法や収益モデル自体をビジネスモデルと理解してしまいそうで注意。それだけ取り入れれば良しとししてしまわないように。